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おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

Nexstar GPS三脚の短縮化加工(2)

2010-09-02 18:11:45 | セレストロン

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三脚の短縮化加工はもう少しで完成します。この状態で、後はジョイント伸縮固定部を圧着して終わりです。実際にやってみてかなり手間と時間がかかってしまい、当初予定していた費用では厳しいことが分かりました。特に手間どったのは、ジョイント部から切断した後の処理です。

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上の画像のパーツは破損した部分を補うために新たに製作したもので、これの製作だけでかなり時間がかかりました。元々このご依頼を受ける前にこの破損は予想されていたので、それを承知いただいた上でご依頼を受けたのですが・・・、思った通りに破損しました。破損したからといって、このままお返しするわけにもいきませんので、このパーツを製作することとなりました。今回の加工は製作者には嫌われる加工の最たるものです。しかし、できることなら・・・と思い加工をお受けした次第です。あとはお手元に届けられて喜んでいただけることを願うのみです。


Nexstar GPS三脚の短縮化加工

2010-08-30 18:14:22 | セレストロン

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Nexstar GPSのスチール三脚の短縮加工を依頼されました。一見簡単に思える加工ですが・・・、思っているより大変です。短縮する前にはジョイント部からパイプを抜く必要があるのですが、これがネジで締めている上にボンドで圧着していますので普通では抜けません。結局ジョイント部から切断して、さらにその部分を旋盤にかけて内部に残ったパイプを取り去ってしまう必要があります。

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内部を切削する場合には相当な注意と、ジョイント部を取り付けるチャックをそれだけのために削りなおして形を作る必要があります。それをやってもジョイント部外形がいびつな形状で真円ではありませんので、きっちりセンターを出した上で削ります。へたに削り過ぎると元は鋳物ですので、簡単に壊れてしまいます。大変神経の使う作業です。削ってみて分かりましたが、思った通り強力なボンドで接着して圧入していました。これでは抜けません。

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ここまで来れば一番面倒な作業は終わりですが、まだ伸縮脚がありますので、短縮するにはそれもカットした上で仕上げないといけません。先端のコマ状の突起がこれもボンドで接着されているので、取らないといけません。最終的には計6本のパイプをカットして、ジョイント部をくり貫いて、最後に元の状態にもどすためにジョイント部にタップ加工をしてネジで固定して終了です。これだけの作業でたぶん半日はかかると思います。


今回初めてこういったスチール三脚の短縮化加工を受けましたが、できればミードのLX200用三脚の短縮加工をしてみようと考えています。しかし、ミード三脚も同様にボンドで固定されている上に、三脚開き止めがあるので、それの処理も面倒です。短縮した後に長さ調節が必要です。