古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

カッパのジャンプ

2009-12-23 | 経済と世相
「カッパのジャンプ」ですが、サルのジャンプの話です。
 尾張名古屋の東山動物園で、10月、「カッパ」という名のサルが逃げ出して一騒動ありました。
 本来は樹上生活を送るサルのために、高さ6M近い木に似せた「擬木」遊具が立てられました。するする登ったサルのうち2匹がいきなり、コンクリート壁に向かってジャンプを試みはじめ、雌猿「カッパ」が2,3度目のジャンプで4.35M離れた壁上に飛び移ることに成功。そのまま逃げたというわけ。
 これ以前は「4M以上の距離があれば逃げられない」というのが常識だった。全国のニホンザル舎は4Mを基準に設計されてきた。・・・
 4Mはあくまでも従来の経験値にすぎず、小林園長は「サルに頼んだって全力でジャンプしてくれない。実際にサルが何メートル跳べるのかは、経験でつかむ以外に方法がなかった。」(ごもっともです。)
 カッパの大ジャンプは、全国の動物園関係者を驚かせ・・・・犬山市の日本モンキーセンターは、外壁を高くしサルと見物柵との間を5M以上に広げる処置をとった。上野動物園の広報担当は「新しいサルを入れるにあたり参考にする」。
 新記録を樹立したカッパが特に身体能力の優れたサルかというと、東山動物園によるとそうでもない。
 「おとなしく目立たないタイプ」といい、推定年齢15歳で、人間でいえば中年。一般的にいえば雄のほうが、ジャンプも含め、身体能力は高い。
 大ジャンプの背景として関係者が指摘する。「動物本来の生き生きした姿を引き出して見せようとした「エンリッチメント」の効果だ」。
 東山動物園はエンリッチメントの考えを取り入れ、最先端のニホンザル舎を造った。多くの擬木や倒木などの遊具を配し、山あいによく見られる鉄塔の模型には電線に見立てたロープを渡した。
 抑えられていた本来の運動能力を引き出してしまったとか、擬木のてっぺんよりも外壁の高さが低いために外の世界が見渡せて「行きたい」との強い欲求をかきたてたとか、多くの推論が語られる。
 逃走劇は、最先端の施設だったために起きた新たな経験だった。エンリッチメントを目指す動物園は、従来の経験値以上の身体能力を動物に呼び戻すことを想定しなければならなくなった。

 上記は、12月12日の中日夕刊のトップ記事でした。市長と市議会がもめていても、尾張名古屋は平和です。

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