古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

原油の値下がりが続いている

2016-01-21 | 経済と世相
原油の値下がりが続いている。バレル30ドルを切ったというから驚きです。100ドルを越えていたのもそれほど昔ではなかった!原油価格の値下がりと言うと、私は1971年のニクソンショックを思い起こします。当時、金本位制だったドルの金交換を止めるという米国政府の発表でした。ドルは金と交換できるから国際通貨としての価値を認められていました。交換できないなら、紙切れに過ぎない。当然ドルは暴落しますが、値下がりはやむを得ないにしても、国際基軸通貨としての地位は保ちたいと米政府は考えました。そこで、政治力を駆使して原油の取引は米ドルで行うように産油国に認めさせました。金とは交換できなくとも、原油に交換できれば、ドルは基軸通貨としての価値は保ち得ると考えた知恵者がいたのです。このルールに挑戦したのが、フセインでした。これが米国の湾岸戦争を起こす真因でした。
 つまり、この時以来、国際通貨は、金本位制から原油本位制になったと私は考えています。
 原油本位制になると、今回のように、原油が値下がりするとどうなるか?原油はエネルギー源であると同時に通貨ですから、世界の通貨量が減少することになる。猛烈なデフレ圧力が世界経済にかかります。 かくて世界の株式市場は暴落することになりました。
しかし、原油の値下がりは日本の実体経済には、神風になります。原油の購入にとなる支払が節約できますから、まるで突然ボーナスをもらったようなものです。日本企業のコスト低減効果は莫大ですから、日本の株式は上がる筈ですが、暴落しています。これは日本の株式を購入しているのが、日本人よりも外国企業だからです。外国で金融が縮小すれば、日本からも株式を売って資金を引き揚げます。
コスト低減効果があっても、海外が不景気になれば、日本企業の製品は売れなくなるという考えもありますが、そこです。どうしても日本から買わざるを得ない高い技術力を有する企業の製品は売れます。 どこの会社がそうした技術力を有しているかを見極めるチャンスだと、私は考えていますが、どうでしょうか。

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