古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

火の進化論

2013-03-28 | Weblog・人生・その他
『火の進化論』という面白い記事を見つけました。
26日の中日夕刊「編集委員室」です。以下、ご紹介します。
【二足歩行が猿から人間への進化をもたらしたと思っていた私にとって、目白大学の林俊郎教授の「火の進化論」は、これまでの疑問を氷解させる説得力ある新説だった。
 脳が利用するエネエルギーはブドウ糖。だから低血糖になると昏睡となる。一方、果実や肉から摂取できるブドウ糖は少なく、人類は長い間ブドウ糖不足だった。穀物やイモ、豆などからはブドウ糖がたくさん摂れるが、これらの「生のデンプン」は消化できない。
 ところが、生でんぷんは火を通すことで、結晶構造が崩れて消化・吸収できるようになる。このことは日常、だれもが体験している事実だ。
 約200万年前、人類は火で調理することを知った。そして、脳の栄養分であるブドウ糖の大量摂取が可能になり脳が大きくなった、というのが火の進化論だ。
 猿人は大きな盲腸を持っていたと考えられる。猿人は盲腸で生のでんぷんを大量の腸内細菌で発酵させ、腸内細菌から栄養を摂っていた。火で調理することで大きな盲腸も不要となり、ずんどうの猿人がスマートな原人になったという。
 とても魅力的な新説だが、日本の進化論学者の間では話題になっていないようだ。林教授が「腸内細菌」という異分野の研究者だからかもしれない。最近、欧米から似たような新説が提唱されているという。火の進化論が見直されるかもしれない。