古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

電力需要

2012-08-02 | 経済と世相
 猛烈な暑さが続いています。

「今年はなるべく冷房を使わないようにしよう」と思っていましたが、

日中の最高が37度になるという28日、ついに我慢できず、書斎の冷房を開始しました。

 冷房開始を遅くしたのは、節電力のためではなく、電気代の節約のためです。

もともと、私は電力需要が逼迫するとは思っていません。

7月31日の中日朝刊に、こんな報道がありました。

【「関西電力の最大需要実績が、現時点で大飯原発3,4号機再稼動の根拠とした需要を下回っていた。

今後、猛暑が続くことが予想されるが、専門家には原発以外の供給を増やし、事前に節電対策を強化していれば、

大飯3,4号機の再稼動なしでも、今夏は乗り切れたと指摘する声も出ている。

 電力需給を研究している愛知大の田中良明教授は、

電力供給に比較的余裕がある中部電力からの融通が平日で最大46万kwに留まり、

東京電力からの融通を受けていないことを疑問視。

「まだまだ余力はある。2社で150万kwの融通は受けられる」と話す。

 融通電力を増やせば、夜間にあまった電力で水をくみ上げ、日中に発電する揚水発電が増えることを見越し

「大飯原発が動かなくても今夏は乗り切れたはず」と分析する。】



 「やはり、そうか!」と思いました。

私は「原発再稼動が必要なのは、電力需要のためではなく、電力会社のB/S問題のため」と思っています。

 B/S(バランスシート)問題とは、以下の意味です。

原発の設備は当然電力会社のバランスシートの資産の部に一定の評価金額で記載されます。

今、原発は廃止するということになると、使えない設備になるから評価額がゼロになる。

または廃炉費用分マイナスの金額になる。

事故を起こした東電だけでなく、関西電力も、

もしかしたら全電力会社がバランスシート上、利益がマイナスになる。

会社更生法の申請を余儀なくされる電力会社が続出する。

そうなると、電力会社に融資あるいは投資している金融機関も経営危機に陥る。株式も暴落する。

 だからなんとか、原発は稼動できる設備だということにしておかねばならない。

だから、「電力不足になったら大変だ」と、本当は、足りている電力を

「足りないから節電をお願い」と言い立てている、と私は愚考します。



 自動車会社が「自動車を買うのはお控えください」ということは、ありえない。

どうして電力会社は「電力の購入をお控えください」というのでしょう?