古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

市長VS市議会

2010-11-16 | 経済と世相
 名古屋市の「市長VS市議会」の対立は、今や、全国版になったみたいです。

 市長の公約の市民税10%減税を、今年だけだと市議会が限定し、市議会議員の報酬を800万円(従来1600万円)にするという市長提案の条例は議会であっさり否決された。

これでは選挙の公約を実行できないと、「市議会リコール請求」を、市長が音頭をとって行なったら、成立に必要な約36万を10万も越して46万余の署名が集まった。その署名簿を選管に提出したら、選管は11万人の署名は疑問がある(署名を集める世話人が明記されていないとか言っているらしいがよく分からない)から、確認の手紙を署名者に送り確認するので、1ケ月結論を遅らせると発表した。

 来年2月の知事選挙に合わせて、市議会選挙、市長選(議会解散が成立したら、市長も辞任して、市長と議会のどつちが正しいか、市民に判断してもらうと市長は息巻いている)のトリプル選挙を行なうとしていた、市長の思惑が外れた!

 選管の1ケ月延期は不当だと、市長側は裁判所に訴えた。という具合で、尾張名古屋はてんわやんわ・・・・、その中で12日の中日新聞が、「名古屋市選管の4名は、うち3名が市会議員OBで、その報酬は中部6県の県・市・区の平均の10倍にもなる」とすっぱ抜いた。

 名古屋市をのぞく中部6県89市の選挙管理委員の平均月額報酬(日給制のところは除いて)は、31635円。名古屋市は369950円。名古屋市の区は124210円。

 県についていうと、愛知県が353615円、愛知以外の5県平均は190440円。

 選挙管理委員は選挙がないときは何も仕事がないのだから、愛知県も名古屋市もこれだけ貰うのはどんなものか?

 これで思い出したのは、先日ネットで見た小田島隆氏の以下のエッセイである。

【一つ提案したい。
 TPPをめぐる国民的な議論に先立って、公務員の俸給を石高制に戻しておくのだ。
 たとえばヒラの国会議員なら五十石三人扶持、公立高校の校長先生で三十石ぐらい。いや、ここに挙げた石高はあくまでも試案だが。

 米一石は千合(百升)。重さにして、約150kg。ということは、俸禄五十石の場合、精米済みの米が約7.5トンほど現物支給されることになる。うん、なんだか素晴らしいぞ。現金については、各自換金してその用とすべしてなことで良いと思う。そう。米本位制ですよ。
 ということになれば、政府の関係者とて、コメに対してそうそう無茶なことはできないはずだ。
 なにしろ、コメの相場が5分の1になれば、自分の年収が5分の1になるわけだから。】

 私が何を言いたいのか言うと、ここ10数年、物価が下がっているのに、絶対に値下りしないものがある。それは、お上に関る物価である。例えば、健康保険や地方税。これは上がることはあっても、ほとんど下がらない。世の中の物価からは超然としている。

 私の健康保険が今年の7月から、月額3000円ほど上がった(私の収入は上がっていない)。上げるという話は全然報道されていないが、要するに、地方税に係数を乗じて健康保険の所得割を計算するのだが、この係数が医療費総額が増えると自動的に増える仕組みだから、毎年上がるのである。

 河村市長は10%市民税を下げてくれた。この金額が年額8~9000円。ところが、保険料が月額3000円上がって、減税分は帳消しです。

 もし、公務員の給与が石高制であれば、米の値段に比例して上下するから、「お上も庶民の気持ちがわかるのではないか」と言いたいのです。

 素晴らしいアイデアですネ。「菅総理30万石」なんて面白いじゃないですか。