古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

9.11は21世紀の真珠湾攻撃

2010-08-27 | 読書
前便の続きです。『9.11は21世紀の真珠湾攻撃』という話。
英国首相チャーチルは、真珠湾攻撃の報を聞いて「真珠湾攻撃によってわれわれは戦争に勝ったのだ・・・満身これ感激と興奮という状態で私は床につき、救われて感謝に満ちた」(第二次世界大戦史)
日本国民が「勝った!勝った!」と喜んでいたとき、チャーチルも「これで勝った!」と喜んだ。米国が日・独に開戦してくれるかどうかが勝敗の帰趨を決めると思っていたのだ。米国では、ルーズベルトがそう思っていた。米国民に開戦を納得させるには、どうしても日本に開戦させなくては!彼は暗号解読で、日本の宣戦布告を知りながら、軍の前線には知らせなかった。
同様なことが、9.11であった。
【CNCは04年4月10日、下記報道を行った。「以下は『オサマ・ビン・ラデインは米国を攻撃する』と題する大統領へのブリーフィング、2001年8月3日分の写しである。・・・」】
ブッシュ大統領とその側近は、要するに戦争をやりたかった。そのため、ビン・ラデインのテロの情報を事前に入手しながら、それを握り潰した。
戦争をやりたかった理由は二つ。一つは、軍事費の予算を取りたかった。
1961年1月17日、アイゼンハワー大統領は離任を3日後に控え、国民に演説した。
『われわれは産軍共同体が不当な影響力をもつことに警戒しなければならない。・・・産軍共同体が自由と民主的動向を危険にさらすようにさせてはならない。』
アイゼンハワーは、巨大な力を持った産軍共同体が米国全体の利益に反して戦争に突入する危険を警告した(私見だが、この演説によりアイゼンハワーは歴史に名を残す大統領になった)。
湾岸戦争で、日本は130億ドルの資金協力をしたが、いま、イラク戦争の出費は毎月120億ドル。タイムズ紙は08年2月23日、戦死者への補償などの間接費を加えると3兆ドルに達すると報じた。産軍共同体によって、米国全体の利益に反する戦争に米国民は引き込まれたのです。
もう一つは、テロとの戦争、実はビン・ラデインとの戦争が、米国の意味するテロとの戦争でなかった。米国の狙いは、ハマス・ヒズボラ(パレスチナ)である。ビン・ラデインの狙いは分かっている。サウジアラビヤからの米兵撤退です。そのため米国は9.11以後サウジから米軍を撤退させた。だから、ビン・ラデインに関する限り、テロとの戦いの必要はなくなったのだが、米国の政治や軍事に大きく左右しているのは、イスラエル・ロビーです。だから、ハマスを潰すため、「テロとの戦い」を止めるわけに行かない。
(もう一つ、原油とからんで、フセインを叩くという狙いがあったと思うが・・・)
長々と述べてきたのは、米国の軍事戦略をきめているのは、産軍共同体やイスラエルロビーであるから、米国に無条件でついていくと、とんでもない戦争に巻き込まれる可能性がある、極東条項は外すべきでなかった、と言いたいからです。(つづく)