古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

新年早々の偽装

2008-01-19 | 経済と世相
 新年早々の年賀状が偽装だったというから、いかにも世相を表す賀状だった。古紙率が郵政の指定40%に対して、多い場合で20%、少ないときは1%だったというのだ。
 なんで、そんな配合率の指定が必要なのか?と聞くと、「グリーン購入法」というのがあって、環境省が環境保護のため資源のリサイクルを推進すべく、各省庁に紙の購入に当たって古紙再生を要請したという。
 そこで、郵政省はハガキの再生率を指定したのだが、納入業者は、その指定率を内々無視してきたのだ。
 別に1%でも20%でも、最初からそう言えば問題はないと思うが、嘘を言うのが良くない。
 どうして、そんなことが分かったか?例によって内部告発だそうです。
 食品偽装もそうだが、何故、近年、偽装が各所で発覚するのか?これすべて内部告発らしい。

 以下は小生の推論ですが、派遣社員を増やして、正社員を減らしてしまったことに関係すると思います。
 派遣社員で何時首になるかわからない。同じ仕事をしていて正社員より給料が低いなんていう待遇をされて、愛社精神の持ちようがない。
 正社員だけにして、悪いことをしても社外に漏れないようにせよというのではないが、待遇に不満で、「カイシャなんて今にミテオレ」と思って仕事している社員がいたら、製品の品質が保たれるわけがない。
 グローバル化への対応を、経営者も政治家も間違えたのではないか。人件費を下げればいい。正社員の給料を下げにくいなら、非正社員を増やせば人件費を下げられると、規制緩和という名目で、製造業に派遣を認めたのだ。
 企業が苦しい時は、苦しさを克服すべく頭をつかねばならない。その苦しさを働く人に押し付けるのは間違いだ。
 余談になるが、小泉内閣でやった内政で一番良くないのが、規制緩和という名目で、この製造業に派遣を認めたことだ、と私は考える。このため、年収200万円を割る人が1千万人を越すようになった。正社員であったら、そんなことになる筈がない。つまり、人件費に回る部分を企業利益に回して、企業業績は回復した。景気は良くなった、良くなったと吹聴していたのが、小泉内閣の政治家たちだ。
 与党の参院選は負けるべくして負けたのだと思う。

 以上、いささか独断の論ですが、新年早々の「偽装」の話に思ったことです。