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shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Thousand Wave / 松本孝弘

2025-06-11 | B'z
 今日夕方帰宅して晩飯を食った後、いよいよ来週に迫ったB’zとイエモンのライヴ UNITE #02 のグッズ販売整理券の結果発表日はいつやったかいな?と確認しようとB’zのオフィシャル・サイトを開いたらとんでもないニュースが目に飛び込んできた。NEWS欄に「B’z presents UNITE #02 松本孝弘 出演辞退のお知らせ」と出ていたのだ。私は一瞬何が何だかわからなくなった。B’z主催の対バン・ライヴの出演を、ギタリスト兼音楽監督の松本さんが “辞退” って、一体どういうこと??? それって例えるならレッド・ゼッペリンのライヴをジミー・ペイジが “辞退” するようなものだろう。あの唯一無二の “TAKトーン” は他のギタリストでは到底再現不可能だ。
 頭の中が真っ白になりながらも Read More をクリックすると、そこには松本さんと稲葉さんのコメントが載っていた。ザックリ言うと松本さんが“療養が必要”なレベルの体調不良とのこと。詳しい病状は書かれていないが、“この先まだまだ音楽活動を続けるためにも、今回は大事を取って出演を断念しました。” という一節の行間を読むと“出演辞退”もやむなしという感じ。B’zのお二人に限ったことではないが、私が聴いているアーティストはほぼ全員が私よりも年齢が上の人達ばかりなのだからある意味仕方がないことだし、今後もこういうことは十分起こりうるだろう。
 松本さんの下に稲葉さんの “私にとっては B’z = 松本孝弘 なので、彼無しでのB’zの作品のパフォーマンスは考えていませんし、ファンの皆様も同じ気持ちだと思います。” というコメントが載せられていたが、これには激しく同意。しかし “ただ、今回のUNITE #02に限ってはなんとかやり遂げてほしい、との想いを松本から伝えられ、このライブを敢行することと致しました。当日は私とバンド、一丸となって全力で歌と演奏をお届けする所存です。” との言葉からもわかるように、単独公演なら間違いなく “延期” になっただろうが、今回はホスト役として開催する対バン・ライヴということで “延期” も “中止” も出来ず、松本さん抜きで行うという苦渋の決断に至ったということだろう。
 同サイトでは “松本孝弘出演辞退に伴い公演参加を取り止められたい方に対し、払い戻しを行わせていただきます。” という案内も記載されていたが、苦労して手に入れたプラチナ・チケットを払い戻すなんてとんでもない! 確かに “松本さんのいないB’zはB’zではない。” というのは100% 正論でまさにその通りだと思うが、30年来のファンとしてはこんな緊急時だからこそ、松本さんの想いを背負った稲葉さんとバンド・メンバーが一致団結して繰り広げる渾身のステージをこの目にしっかり焼き付けてこようと思う。
 ということで今日は松本さんの一日も早い回復を祈って、彼のソロ・アルバムの中で私が一番好きな「Thousand Wave」を緊急UPすることにした。彼のソロ・アルバムとしては、様々なヴォーカリストをゲストに迎えて昭和歌謡をカバーした「The Hit Parade」シリーズや、ラリー・カールトンとのコラボでグラミー賞を受賞した「Take Your Pick」が有名だが、私が一番好きなのは1988年にリリースされた彼の1stソロ・アルバム「Thousand Wave」なのだ。
 このアルバムではその後のB’z作品にも登場する彼のお気に入りフレーズが現れては消え、消えては現れる。数年後に日本中を席巻する「RUN」や「愛のままにわがままに」の名リフが、いきなりスピーカーから飛び出してくるのだからB’zファンとしてはたまらんたまらん(≧▽≦)となるわけだ。
 ギタリストのインスト・ソロ・アルバムというと、ついついテクニック至上主義に陥ってしまって “演ってる本人はエエかもしれんが聴いてる方は退屈” というアルバムをこれまでいやというほど聴かされてきたが、松本さんのこのアルバムはメロディーを大切にし、歌心溢れるギター・プレイで一気呵成に聴かせてしまうところが凄い。
 中でも私が一番気に入っているのがデイヴ・ブルーベック・カルテットの名演で有名な「Take Five」のカバーだ。ジャズ・ファンなら知らぬ者はいないであろうあの大名曲を換骨奪胎し、ロック魂溢れるギター・インスト・ナンバーとして生まれ変わらせているのだ。この曲をハードロックで取り上げるという発想自体が大胆と言えるが、ポール・デズモンドの幽玄アルトを “これでどーだ!” とばかりにアグレッシヴなロック・ギターで見事に表現しているところが凄い。私はジャズもハードロックも大好きな二刀流リスナーだが、この演奏はマジでジャンルの垣根を超えた名演だと思う。
 松本さん、今はゆっくり静養して身体を治し、次のLIVE-GYMでまた魂が震えるようなカッコいいギターをいっぱい聴かせて下さい。
Tak Matsumoto - Take Five
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