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shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

マーガレットと笠井紀美子のレア音源収録プロモ盤

2025-06-15 | 昭和歌謡
 私には “長い間探していていつかは手に入れたいレコード” というのがビートルズ、ジャズ、昭和歌謡それぞれのジャンルで数枚ずつあって、ネット上の色んなサイトで網を張って四六時中チェックしているのだが、つい先日そんなレコードの1枚を手に入れた。
 きっかけはヤフオクから届いた “保存した検索条件の新着商品” 通知、つまりあらかじめ登録しておいたブツが出品されましたよ...というノーティフィケイション・メールだった。出品されたタイトルは“【日本盤プロモ】マーガレット 逢えば好き好き / フィンガーズ / 笠井紀美子 / 千葉真一”。マーガレットが歌うガールズ・ガレージ・パンクの名曲「逢えば好き好き」は私の大好きなレコードの1枚なのだが、そのオリジナル・シングル盤は過去20年間で1度しかお目にかかったことがない“超”の付くスーパーウルトラ稀少盤。5年ほど前だったか、ヤフオクにやっと出品されたと思ったのも束の間、あっという間に値段が跳ね上がって結局56,000円で落札されたのをただ指をくわえて見ていた苦い記憶があり、私はクリンク・レコードから出た再発盤で我慢しながら “いつか本物を手に入れてオリジナル盤の音を聴いてみたい!” と思い、ヤフオクで新着通知設定をしておいたのだ。そんな稀少な音源がオリジナル・シングル盤ではないにせよ、そのレコード会社の “〇月の新譜ダイジェスト” みたいな形で製作されたプロモ盤に含まれていたということで、このレコードを手に入れさえすればオリジナル盤と同等の生々しいサウンドでこの曲を聴けるのだから、こいつは何が何でも手に入れなければならない。
 私はワクワクしながら商品説明に目を通したのだが、そこには更なるサプライズが待っていた。私の大好きな昭和歌謡の名曲の一つに以前このブログでも取り上げた林マキの「ただそれだけのこと」という曲があるのだが、その曲のオリジナルこそが女性ジャズ・シンガーの笠井紀美子が歌うヴァージョンであり、それも彼女のデビュー・シングル「薔薇のいざない」のB面にひっそりと収められているという知る人ぞ知る存在なのだ。そんな笠井版「ただそれだけのこと」がたまたまこのプロモ盤に収録されていたのだからビックリするやら嬉しいやら... (≧▽≦) ほとんど無名に近い笠井紀美子のデビュー・シングルということでプレス枚数もごくわずかだったに違いないこのレコードも「逢えば好き好き」と同じでこれまでに1度しか目にしたことがなく、去年ヤフオクで59,000円で落札されたのを見て “このレコードを手に入れるのはさすがに無理かもわからんな...” と半ば諦めかけていたのだ。
 そんな時、シングル盤2枚併せて十万円超えという超貴重なこれら2曲がプロモのコンピレーション盤とはいえ開始価格5,800円で出品されたのだ。盤質表記はVGだが、インド盤とは違って日本盤のVGならボロボロの可能性は非常に低い。日本人はレコードをとても大切に扱う傾向があるし、プロモ盤LPなら基本的にプロが扱うわけだから音溝の状態も悪くないんじゃないかとふんだのだ。ウォッチ人数は私を含めて“2”で、結局誰も来ずにスタート価格で落札。送料を入れても7,000円弱で超希少なオリジナル音源が2曲まとめて手に入って大喜びだ\(^o^)/
 届いたレコードは見た目VGであまりキレイではなかったが、ヤバそうな深いキズもなかったので時間をかけてクリーニングしたところ見違えるようにピッカピカになったので、期待に胸を膨らませながらA①「逢えば好き好き」に針を落とすと再発盤やCDとは次元の違う雄大なステレオ・サウンドがスピーカーから飛び出してきてビックリ(゜o゜) とにかく音像が大きくて、彼女の舌っ足らずなヘタウマ・ヴォーカルも寺内タケシの縦横無尽に弾き倒すギターも生々しい音で迫ってきてめっちゃ嬉しい。このトラックだけでも十分元が取れてお釣りがくる。シングルB面曲のA②「しあわせ」も悪くはないが、やはりここはA①「逢えば好き好き」の爆裂サウンドに尽きると思う。A③~A⑥は一応聞いたが全然記憶に残っていない。
Margaret & Bunnys - aeba suki suki ('68)


 気を良くした私はレコードをひっくり返してB面へ。笠井紀美子のデビュー・シングルA面に当たるB①「薔薇のいざない」はその後の彼女のスタイルからは想像できないようなムード歌謡でビックリ(゜o゜)  ジャズのジャの字も感じさせないこの曲を聴いて笠井紀美子が歌っていると分かる人なんて1人もいないのではないか。まぁ悪い出来ではないけれど、シングルのB面に回されたなかにし礼&村井邦彦コンビ屈指の名曲B②「ただそれだけのこと」を聴くと断然こっちの方がエエわと思ってしまう。その筋では“ムーディー・ダル・ボッサ歌謡” とも呼ばれ、以前ここでも紹介した八代亜紀のジャズ・アルバムでも取り上げられていたこの名曲は再発盤はおろかCDですら持っておらず、YouTubeからダウンロードした音源でお茶を濁していたのだが、今回初めて聴いたオリジナル・アナログの音はまさにレベチと言える生々しさで、この曲の名演度UPに大いに貢献していると思う。特に後半のスキャット部分の物憂げな歌声が生み出す絶妙なクールネスには痺れますわ(≧▽≦)
 とまぁこのように今回はとても良い買い物ができたわけだが、あまりその存在を知られていないおかげで貴重なオリジナル音源を格安で手に入れることのできるプロモのコンピレーション盤って案外狙い目ですな。
たゞそれだけのこと/笠井紀美子
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