shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

各国盤頂上決戦⑫「Hotel California」

2022-08-28 | Rock & Pops (70's)
 私が各国盤にまで手を出すケースというのは、そのレコードを色んなヴァリエーションの良い音で楽しみたいと思えるほど惚れ込んだ、超の付く愛聴盤に限られる。イーグルスの「Hotel California」もこれまでに取り上げた「Asia」や「Thriller」なんかと同様に、各国盤蒐集の底なし沼にハマってしまった1枚だ。ということで今日は「Hotel California」の各国盤聴き比べをやってみた。

①インド盤(6E 103-A-1A / 6E 103-B-1C)
 他の各国盤入門と同様に「Hotel California」の場合もまず最初に買ったのはインド盤。ハンガリーのセラーから$6.99という信じられない安値で購入したもので、送料込みで2,000円弱だから大ラッキーと言えるだろう。このインド盤 “ホテカリ” の特徴は何と言っても太くせり出した中域の気持ち良さで、USの6Eをベースにしたチューブ・カッティングの濃厚な音が楽しめる。特にベースの音は唯一無比の気持ち良さで、タイトル曲A①のイントロなんかもう快感!の一言に尽きるが、A②「New Kid In Town」のマッタリ感も絶妙で、ヴォリュームを上げて聴くとその快適指数はハンパない。このインド盤はUS初版のキレッキレの轟音とは又違ったインティメートな良さがあり、手持ちのホテカリ・コレクションには無くてはならない1枚だ。

②トルコ盤(SSLP 11035A / 6E 103 B-3RE CSM STERLING LH "V.O.L IS FIVE PIECE LIVE")
 トルコ盤の “ホテカリ” はシングル・ジャケットで、表ジャケは少し黄色みが強く、裏ジャケは全体的に色合いが薄くて粗悪なコピーみたいな感じ。このレコードはA面が独自マトでB面がCSMのUSマザーという複雑怪奇なプレスになっているが、両面共に音は至ってマトモだ。特に低域の押し出し感はさすがトルコという感じで、音楽の根底をしっかりと支えている。上記のインド盤ほどのインパクトはないにせよ、これで $20なら上等な部類だろう。

③ペルー盤(ELECTRA-1084-A- / ELECTRA-1084-2L-)
 去年の9月にペルー盤にどっぷりハマって同一セラーから一気に10枚まとめ買いした時の1枚がこのレコード。セットプライス€20に1枚当たりの送料を足しても3,000円でお釣りがくるレベルだ。南米のレコードは送料が$40とか$50とかめちゃくちゃかかかるので、私のような貧乏コレクターにとっては大量一括購入していかに送料を安く上げるかが重要なのだ。ジャケットはシングル・タイプで、表ジャケはかなり赤みがかっており、裏ジャケは他の多くのペルー盤と同様にモノクロになっている。レコードはUSオリジナルとは全く異なる手書きの独自マトなのだが、この音がもうお世辞抜きで素晴らしい!!! タイトでキリリと引き締まったクリアーな音像、エモーショナルにして繊細なギターの響き、そして音圧も申し分なし... という具合に良いところを上げていくとキリがないくらいに見事な音作りだ。それにしてもホテカリの各国盤ってホンマにレベルが高いですなぁ... (≧▽≦)

④イスラエル盤(6E 103 A 21 AR "IS IT 6 O'CLOCK YET?" B-14665 STERLING / 6E 103 B 21 AR "V.O.L IS FIVE PIECE LIVE" B-14666)
 イスラエル盤を狙っているコレクターは滅多にいないらしく大抵のレコードは$10~$15ぐらいで手に入る。このホテカリも例外ではなく $9.99という安値でゲット。他の盤と一緒に買ったので1枚当たりの送料も$5弱と超お買い得だった。レコードはUSマザーで、6Eということは初回盤7Eの1年後に出た2ndプレスのものになるが、手持ちのUS初回7E盤と聴き比べても何ら遜色のない鮮度の高い音にビックリ(゜o゜)  イスラエル盤ならではのプレス枚数の少なさというメリットもあるのだろうが、とにかくこの力強い音は大いに魅力的だ。A③「Life In The Fast Lane」におけるドン・ヘンリーのヴォーカルなんてもう生々しすぎて、まるでかぶりつきの特等席で聴いているかのようなリアリティーだ。