shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

「With The Beatles」のラウドカット 1G盤も買ってしまった ②

2022-02-28 | The Beatles
 「With The Beatles」ラウドカット 1G盤を手にした私は急いで帰宅。前の日と同じように2回超音波クリーニングを施し、その間にマッキンの240をしっかり温めておいて、システムを万全の状態にして針を落とすと、これまで聴いた中で最高の「With The Beatles」がスピーカーから迸り出てきた。前日の「Rubber Soul」の時と同様に、オルトフォンのモノ・カートリッジがオリジナル盤の1Gスタンパーに感激したのだろう。圧倒的なスケールで迫ってくるサウンドは極上と言ってよく、まるでビートルズのスタジオ・ライヴをかぶりつきの特等席で聴いているかのような生々しさだ。
 そしてもう一つ嬉しかったのは、針と溝の相性が余程良かったのか、お店で聴かせていただいた時よりもノイズ感が更に少なく、EX~EX+レベルの音でラウドカットが楽しめたこと。お客さんにはビートルズのレコードを聴いて良い思いをしてほしいと常々仰っているSさんのグレーディングはとにかくコンサバで自分に厳しく、このレコードも例に漏れずVG++ だったが、少なくともウチのシステムではノイズなんかほとんど気にならないEX+レベルの素晴らしい音で鳴ってくれた。
 そこでふと浮かんだ疑問は “他のラウドカット盤と音がどれほど違うのか?” ということだ。手始めに「Money」のクレジットが Dominion表記の盤(マザー/スタンパーは 3RDG/3DGA)と聴き比べてみたところ、Dominion盤の方は音のデカさは申し分ないものの、ヴォリュームを上げていくとさすがの私でもちょっとうるさく感じてしまうのに対し、この 1G盤の方はそれがなくて大きな音でも気持ち良く聴けるのだ。更に前者は1回聴いたらもうお腹一杯という気分になるが、後者の方は何度でも聴き返したくなる不思議な魔力が音に潜んでいる。音のクオリティーが高いのでいくら音がデカくなっても耳に優しいのだろう。 “ラウドカットならみな同じ”、というワケではないのだ。
 続けて今度はクレジットが Jobete表記のスタンパー 1AH盤、そして次は例の “1L爆美音盤” と、「With The Beatles」を取っ替え引っ替えターンテーブルに乗せて聴き比べてみる。あぁ、何と贅沢なラウドカット・パラダイス(≧▽≦)  上記のDominion盤に比べるとこれら2枚のJobete盤の方はかなり良い線を行っており、特に “1L爆美音盤” は 1G盤と比べさえしなければこれで十分という感じのクオリティーの高さだ。しかしとてつもなくラウドでありながら同時に音に深みもあるという唯一無二の質感は 1G盤でしか味わえないもの。私としては思い切って買って大正解だった(^o^)丿
 すっかり有頂天になった私がSさんにお礼の電話を入れたところ、どうやら2日連続で私に散財させたことを気にされていたようなので “めちゃくちゃエエ音で鳴ってくれてホンマに嬉しいです!” と言うと “一番ラウドカットが好きな人の所へお嫁入りできてあのレコードも幸せでしょう。よかったよかった。” と大変喜んでくださった。“いえいえ、感謝したいのは私の方です、こんな一生モノのお宝盤を売っていただいて... これからすーっと大事に聴いていきます。” とお礼を言って電話を切り、リスニング第2ラウンドに突入した。当分の間はラウドカット・パラダイスで過ごせそうだ (^o^)丿