shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

「Twenty Flight Rock」/ Eddie Cochran

2021-01-04 | Oldies (50's & 60's)
 ビートルズ狂の私は本家ビートルズだけでなく彼らが影響を受けた50年代のロックンロールのレコードも集めている。エルヴィスを始めとして、チャック・ベリー、リトル・リチャード、カール・パーキンス、ラリー・ウイリアムズ、ジーン・ヴィンセント、バディ・ホリーなど、若き日のジョンやポールが聴きまくったレコードをオリジナル盤の爆音で聴いて大コーフンしているのだが、そんな中で決して忘れてはならないのがエディ・コクランである。
 そもそもエディ・コクランの曲をビートルズは公式にはカヴァーしていないが、ジョンとポールが初めてリヴァプールの教会で会った時にポールがコクランの「Twenty Flight Rock」を演奏し、そのプレイにジョンが感心してポールをクオリーメンに誘ったというのは有名な話で、そういう意味でもこの「Twenty Flight Rock」はビートルズ・ファンにとって非常に重要な曲なのだ。
Twenty flight rock - Paul McCartney


 エディ・コクランのレコードはLPを2枚、シングル盤を7枚持っていて、そのどれもが数ドルから高くても20ドルぐらいで手に入れたものだが、何故か「Twenty Flight Rock」だけがシングル盤にもかかわらず目の飛び出るような高値で取り引きされていた。特にエグいのがリバティ・レコードのUSオリジナル盤シングルで(←ターコイズ・レーベル)eBayでは $150~$320 という凄い値段で落札されていく。貧乏コレクターの私はただただ指をくわえて見ているしかなかったので、US盤がダメならUK盤があるわい... ワシもジョンやポールが聴いてたのと同じUK盤を手に入れたるぞ... と意気込んで今度はロンドン・レコードのUK盤シングルを狙ってみたものの、やはり£75(≒$100)オーバーと、US盤ほどではないにせよ他のシングル盤の10倍近い出費を覚悟せねばならない。映画「The Girl Can't Help It」の中で歌ったことによって知名度は上がったものの、英米共にチャート・インすらしなかったことを考えると、このシングルはプレスされた枚数自体が極端に少ないのかもしれない。私は “見とれ... いつかそのうち安ぅ手に入れたるからな...” と思いながら一時撤退することにした。
 それから何年か経って、BSで「ザ・ロニー・ウッド・ショー」にポールがゲスト出演した回の放送を観ていた時のこと、2人が楽しそうに「Twenty Flight Rock」を歌い演奏している姿を見て “せや、これまだ持ってなかったわ!” とこのレコードのことを思い出し、再びコレクター魂に火がついた私が番組を観終わってすぐに eBayをチェックしたところ、ラッキーなことに有象無象の再発盤の中で1枚だけロンドン・レコードのUK盤が出ているのを発見、私はすぐにそれをウォッチ・リストに入れてオークション最終日を待った。
Paul McCartney Live At The Ronnie Wood Show, London, UK (Monday 25th June 2012)


 スタート価格は£49で盤質はVG、何とか1万円以内で手に入れたかった私は一応£65でスナイプしてみたのだが、驚いたことに誰ひとり来ずそのまま£49で落札\(^o^)/  少し不安になった私はもう一度商品説明文を隅から隅まで読んでみたが特に大きな欠陥はなさそうだ。そこで気がついたのだが、このレコードは Shippingの項目に “Ships to United Kingdom”(イギリス国内しか送りません)とあるのをメールで頼み込んで了承を得てビッドしたものだったためライバルはイギリス人のみということになり、ちょうど新型コロナによるロックダウンやら何やらで現地の人達はレコード・オークションどころではなかったのかもしれない。送料はたったの£5ということで、結局7,500円ほどでオールディーズ・シングル蒐集のラスボス的存在(?)だった「Twenty Flight Rock」のオリジナル・シングル盤をついに手に入れることが出来た。
 そして昨日の日曜日、まだ正月の三賀日だというのにレコードがドバーッと届いた。年賀状の配達で忙しい中、海外から届くレコードを後回しにせずに律儀に届けてくれた郵便屋さんにはホンマに感謝感謝なのだが、その中の1枚にこの「Twenty Flight Rock」があって大喜びしたというワケだヽ(^o^)丿 それにしても正月にレコードが届くなんて、こいつは新年早々縁起が良い。
 盤質はセラーの説明通り見た目はVGだったが溝の状態がすこぶる良いのかほぼノイズレス。聴感上はバリバリの NM+である。あの値段でこんな凄い音が聴けるなんて、何だかめちゃくちゃ得した気分だ。それにしても何というこのウキウキワクワク感... ロックンロールって何でこんなに気持ちを高揚させるのだろう? 人間の快楽中枢をビンビン刺激するこの8ビートのリズム... 最高ではないか! そう、これこそまさに私を虜にしたビートルズのルーツ・ミュージックなのだ。ということで今日は一日中50年代の古~いロックンロールのシングル盤を取っ替え引っ替えしながらシェケナベイベーしていた。いやぁ、今年はホンマにエエ正月やわ(^.^)
Eddie Cochran - Twenty Flight Rock (1956)



【おまけ①】
ロカビリーと言えばこの人、ブライアン・セッツァー。ジェフ・ベックもノリノリでめっちゃ楽しそうwww
Jeff Beck & Brian Setzer-20 Flight Rock


【おまけ②】
“女コクラン”の異名を取るサヤカ・アレッサンドラも当然この曲をカヴァー。ノリの良さもハンパないし、この人の声ってロカビリーにピッタリやね。
Twenty Flight Rock (Eddie Cochran Tribute by Sayaka Alessandra)


【おまけ③】
やっぱり今年はコレでしょう! 早よ映画が見たいなぁ... (≧▽≦)
Twenty Flight Rock (Jan 23rd, 1969)