shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

ウルグアイ盤特集⑦「Tug Of War」

2021-01-01 | Paul McCartney
 あけましておめでとうございます。去年から新型コロナのせいでめっちゃ不便な生活が続いてますが(←マスクすんのホンマに鬱陶しい!!!)こればっかりはどうしようもないのでパンデミックが収束するまでじーっと耐えるしかありません。ライヴは無くなるわ、レコードは中々送ってけぇへんわで音楽生活も今まで通りというワケにはいきませんが、このブログはそんな中でも何とか細々と続けていけたらと思うとりますので、今年もどうぞよろしくお願い致します。

 去年の秋にB-SELSで聴かせていただいてその音の良さに瞠目し、それ以来狂ったようにやってきたウルグアイ盤の蒐集も12月の末に最後の大荷物が届き一段落、コロナでどこかの空港に足止めを食らっていたと思しきレコードたちが一気に8枚も届いてとても幸せな年の瀬を過ごすことが出来た。みんなそれぞれ良い音で鳴ってくれて大喜びしたのだが、中でも1枚とびきりの高音質で驚かせてくれたのがポールの「Tug Of War」だった。ウルグアイ盤のポールのソロはどれもこれも皆音が良くてハズレ無しだが、この「Tug Of War」は例の「Band On The Run」と並ぶスーパーウルトラ高音質。こいつは是非ともSさんにも聴いてもらおうと思い、早速B-SELSに持ち込んだ。

 私:ポールの「Tug Of War」、やっと来ましたで。めっちゃ音良かったんで持ってきましてん。
 Sさん:ほぉ~、それは楽しみです。
 私:これですねんけど。
 Sさん:盤質上々ですね。手書きのマトもエエ感じやし...(と言いながらレコードに針を落とす)
 私:どうですか?
 Sさん:うわぁ、コーラスめっちゃキレイですね。
 私:エエでしょ? 昔、オーディオ装置を買い替えてグレードアップした時に感動した、あの感覚ですわ。
 Sさん:いやぁ~いいわ、これ! ポールの歌声もギターの音色もストリングスの響きもみんな何とも言えない温かい音ですね。
 私:盤質の良さも効いてますね。
 Sさん:NMですやん。
 私:そうなんですよ。とてもウルグアイ盤とは思えないピッカピカの盤で、初めて見た時はビックリしました(笑)
《ここでB①「Ballroom Dancing」のエンディングのあまりにも見事な響きに2人同時に “ホォ~” と感嘆の声を上げる》
 Sさん:何ともエエ音鳴りますね。いやぁ素晴らしい...
 私:最高ですね!(と2人して最後まで聴き入る...)
 Sさん:もう1回A②「Take It Away」聴いていいですか?
 私:どーぞどーぞ。
 Sさん:期待を裏切りませんね。ウルグアイ盤の「Tug Of War」ってどんな音するんかと思ってましたけど、ホンマにコーラスがキレイです。
 私:ドラムも何とも言えない気持ちの良い音で鳴りますね。
 Sさん:血がキレイになるというか、身体に良い音という感じです。
 私:上手いこと言わはりますね。
 Sさん:いやぁ、この音は予想を超えてましたね。1音たりとも聴き逃したくない、そんなレコードですよ。
 私:喜んでいただけて何よりです。何と言ってもウルグアイ盤の素晴らしさを教えていただいた恩人ですから...(笑)
 Sさん:まぁ針飛び盤とか色々ありましたけど、そこでくじけやはらへんかったからこそ、この「Tug Of War」に辿り着けたんですよ。
 私:まぁ言うてみれば「Tug Of War」のニンバス盤みたいなもんですかね。
 Sさん:「Tug Of War」が「Sgt. Pepper's」のような芸術作品として聴けるというか、1曲1曲よりもアルバムを通して聴いて感動するという、そんな感じですね。
 私:ニンバス盤と同じで、良い音で聴くと内容の素晴らしさが更に際立つという良い例やと思います。
 Sさん:これを切ったウルグアイのエンジニアも凄いですよ。大胆な切り方してますよね。繊細と言うより大胆... で、その大胆さが見事ツボにハマったということでしょう。
 私:1年の最後の最後で凄いのが聴けました(^.^)  それにしてもビートルズ関連のレコードの中で最もしょーもないレーベル・デザインのこれが一番音が良かったというのも何か面白いですね。