shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

「Imagine」のインド盤3種聴き比べ③

2019-06-09 | John Lennon
 何やかんやでこの話もパート3まできてしまった。このブログの読者の中には “何でまた「Imagine」のインド盤にそこまで拘るねん?” と不思議がられる方もおられるかもしれない。私はビートルズに関する限り(もちろんソロも含めて)、少しでも良い音で聴きたいというその一念でレコードを集めており、最初に聴いたインド盤「Imagine」A面に完全 KOされ、インド盤が持つポテンシャルの凄まじさを身をもって体験した私としては、現存する3種類のインド盤「Imagine」を納得いくまで聴いて自分なりのオトシマエをつけようとしているだけなのだ。
それではここで改めてもう一度3種類のインド盤「Imagine」を整理してみよう。

タイプ①:マト枝番 -1U/-RiT1(に見える)、盤の重量は 191g、1stプレス?
 レーベル左側に“An EMI Recording”と 33 1/3(括線は水平)と Made in India、右側に Stereo と PAS 10004 と (YEX 865)と Side One。デッドワックスには手書きで PORKY(A面)と彫ってあるが、B面に PECKOは無し。

タイプ②:マト枝番 -1U/-1U-T1、盤の重量は 166g、2ndプレス?
 レーベル左側に MADE IN INDIA(大文字)と Stereo、右側に 33 1/3(括線は水平)。PASと18004の間にドットあり。デッドワックスには手書きで PORKY(A面)と彫ってあるが、B面に PECKOは無し。

タイプ③:マト枝番 -1/-1、盤の重量は 135g、3rdプレス?
 レーベル左側に STEREO(大文字)と 33 1/3 r.p.m. (括線は斜め)と Side One と “An EMI Recording”、右側に PAS 10004 と (YEX 865)があってその下に28-211という新型番あり。①②③とは違って Made in India表記なし。デッドワックスには機械で 28-211(A面)28-212(B面)と打ってあり、両面ともに PORKYも PECKOも無し。

 そういうワケで、私の調べた限りではインド盤「Imagine」には①② A面のポーキーさんしかおらず、B面のペコちゃんは結局1枚も見つからずだった。しかも B面はローカル・リカットばかりで、B面マト1Uの盤は見つからなかった。Discogsのデータも結構ええかげんやのぉ...(>_<) 
 尚、レーベルのジョンの人相に関して言うと、①はまだマシだが②なんかめっちゃ凶暴そうな顔つきに描かれているし(←殺人犯かよ...)、③に至っては目つきがヤバすぎて(←何となくサイコパスっぽい...)思わず笑ってしまう。そう言えばインド盤「ヘルプ」裏ジャケの “頬紅入りのジョン” も大概だったが、インド人のセンスってこちらの予想の遥か斜め上を行ってますな... 
 ということで、前回の時点では①だけ試聴済みだったが、その後③⇒②の順で無事我が家に到着したのでその感想を書いていこう。
 まず③だが、届いた荷物の梱包を解いてレコードを取り出してビックリ... 何じゃいこのピンク色のジャケットは??? そう言えば別のセラーによる商品説明に “misprinted sleeve colors... mostly in pink” とあったのだが、こういうことか...(>_<)  多分インクの不具合か何かだろうが、これで音が悪かったら最悪やな... と思いながら盤を取り出すと中身はピッカピカのNMで一安心。Discogsではマト枝番なしとなっていたが、この盤は -1/-1 とちゃーんと枝番が打ってある。一体どーなっとるんや??? 実際に聴いてみた感想は評判通りのキレイな音で、これならジャケットがピンクであろうが何色であろうが許せますわ(^.^) ただ、音圧は低めでパンチ力に欠けるので、チューブカット特有のあの濃厚な味わいを楽しみたければアンプのヴォリュームを上げてやる必要がある。どちらかというと冒険をせずに無難にまとめた音、という感じだ。尚、3枚中このレコードだけがコーティング有りだった。
 最後に届いたのは②で、ジャケットはペラペラで発色も薄く60年代キャピトル盤のように写真をペタッと貼り付けただけの簡素な作りになっている。B面のマトは A面とは違う字体でハッキリと YEX 866 - 1U - T1 と打ってあるので①とはやはり別モノのようだ。聴いてみた感想としては、A面は①とマトが同じにもかかわらずスタンパーの若さ(①がAで②がRL)や盤の重量(①が191gで②が166g)の違いが如実に音に影響しているのか、音質面で①より劣っている。一方ローカルリカットの B面はチューブカットの良さがハッキリと音に出ており、特にB③「ハウ・ドゥー・ユー・スリープ」なんかもうめちゃくちゃ粘っこくて説得力に溢れた音になっている。一緒に聴いていた Sさんが “音の重なり方がツェッペリンの「カシミール」みたいな感じですね。レイター・プレス③の方は「カシミール」じゃない。” と仰ったが実に上手い例えである。B面に限って言えば3種のインド盤「Imagine」の中でコレが一番良かった。
 ということでアルバム「Imagine」に関しては、インド盤タイプ①の A面と UK盤(1U PECKO)のB面を貼り合わせてハイブリッド重量盤(笑)を作るのが史上最強という結論に達した。やっぱりインド盤ってオモロイですわ(^_^)