前回に続く “ついに手に入れた垂涎盤特集” 第2弾は江利チエミの痛快無比なジャズ・ヴォーカルが聴ける10インチLP「Crazy Rhythm」だ。私はこれまで何度もこのブログに書いてきたように江利チエミの大ファンで、カヴァー・ポップスであれラテンであれ民謡であれ、その唯一無比な歌声で歌われる彼女の歌はジャンルを超越して素晴らしいと思っているのだが、そんな中でも私がこよなく愛しているのが彼女のジャズ・ヴォーカル・ナンバーであり、特にアップ・テンポの曲における圧倒的なノリは他者の追従を許さないカッコ良さである。
私がそんな彼女の魅力に開眼したのは “KING RE-JAZZ SWING” という和モノ復刻シリーズの1枚としてリリースされた「Chiemi Sings」という CDで、その1曲目を飾っていたのがこの10インチ盤のタイトル曲「Crazy Rhythm」だった。それまで「テネシー・ワルツ」しか彼女の歌を聴いたことがなかった私は「テネシー・ワルツ」とはまるで別人のように強烈にスイングする彼女のスキャットに完全 KOされ、その時以来彼女のレコードはほとんどすべて買い集めて愛聴しているのだが、そんな中で唯一手に入れることができていなかったのがこの10インチ盤というワケだ。
江利チエミのレコードなんてヤフオクやメルカリを探せば簡単に入手できそうなものだが、なんだかんだ言っても所詮は和ジャズのヴォーカル・アルバム。しかも60年代モノとくれば市場に出回っている数は圧倒的に少なく、ヤフオクで過去11年の間にたったの2回しかお目にかかっていない(←どっちも2万円つけて負けた...)という超レア盤なのだ。
しかも今回私がこの盤を見つけたのはヤフオクではなく eBayである。海外オークションならさすがにライバルは少ないだろうし、自動延長がウザいヤフオクとは違ってスナイプが有効な eBayなら多分大丈夫だろうとは思ったが、万が一今回負ければ次のチャンスはいつ巡ってくるか分からない。油断は禁物なのだ。そういうワケで $200という背水スナイプを敢行したら、何とか $163で落札できた。終了直前まで $9だったことを考えると、最後の数秒での戦いが凄まじかったということがよくわかる。2位の奴がおらんかったら$25で獲れてたと思うとムカつくが、まぁコレばっかりはしゃあない。
ということで2万円近くを出してやっと手に入れたこのレコードはアメリカのコーラスグループ、デルタ・リズム・ボーイズのメンバーだったカール・ジョーンズとのデュエット・ジャズ・アルバムで、相方のカール・ジョーンズの声質は正直って好きではないので(←なんかキモいというか、私が一番苦手なタイプの歌声だ...)彼のソロ・ヴォーカル曲A②B②はいつも飛ばして聴いているのだが、そんなマイナス・ポイントを差し引いてもこのアルバムは素晴らしい。
私がこのレコードを愛聴している理由は彼女のスインギーなヴォーカルともう一つ、バックを務めている白木秀雄クインテットの演奏の素晴らしさにある。特にA①「Crazy Rhythm」におけるブラッシュの名手白木の変幻自在のプレイは圧巻で、いきなりブラッシュの乱れ打ちで始まるイントロなんかもう最高(≧▽≦) 持てるテクニックを惜しげもなく投入し、秘術の限りを尽くしてチエミを猛プッシュする “和製フィリー・ジョー” 白木秀雄のドラミングは鳥肌モノだ。そんな彼のブラッシュの音をこのオリジナルLPで聴くと、今まで聴いたことがないような生々しい音がスピーカーから飛び出してきて超気持ちイイ(^.^) やっぱり60年代の録音はオリジナル盤をヴィンテージ・オーディオで聴くのが最高ですわ(≧▽≦)
Chiemi Eri with Carl Jones - Crazy Rhythm
タイトル曲のA①以外ではB面ラストに置かれた「I Get A Kick Out Of You」が気に入っている。スインギーなA①で始まったにもかかわらずAB両面共に2曲目にカール・ジョーンズのソロ、それも激甘バラッド曲を配置するというクソみたいな構成のせいで、アルバムとして通しで聴くとストレスが溜まる構成になっているが、そんな鬱憤を晴らすかのようにBラスのアッパー・チューンで颯爽とスイングするチエミが素晴らしい。
尚、レコードでも CDでもA①が原信夫とシャープス・アンド・フラッツでB④が白木秀雄クインテットの演奏という表記になっているが、どこをどう聴いてもスモール・コンボをバックにしたA①が白木クインテットでビッグ・バンドをバックにしたB④がシャープス・アンド・フラッツだと思うのだが...???
Chiemi Eri with Carl Jones - I Get A Kick Out Of You
私がそんな彼女の魅力に開眼したのは “KING RE-JAZZ SWING” という和モノ復刻シリーズの1枚としてリリースされた「Chiemi Sings」という CDで、その1曲目を飾っていたのがこの10インチ盤のタイトル曲「Crazy Rhythm」だった。それまで「テネシー・ワルツ」しか彼女の歌を聴いたことがなかった私は「テネシー・ワルツ」とはまるで別人のように強烈にスイングする彼女のスキャットに完全 KOされ、その時以来彼女のレコードはほとんどすべて買い集めて愛聴しているのだが、そんな中で唯一手に入れることができていなかったのがこの10インチ盤というワケだ。
江利チエミのレコードなんてヤフオクやメルカリを探せば簡単に入手できそうなものだが、なんだかんだ言っても所詮は和ジャズのヴォーカル・アルバム。しかも60年代モノとくれば市場に出回っている数は圧倒的に少なく、ヤフオクで過去11年の間にたったの2回しかお目にかかっていない(←どっちも2万円つけて負けた...)という超レア盤なのだ。
しかも今回私がこの盤を見つけたのはヤフオクではなく eBayである。海外オークションならさすがにライバルは少ないだろうし、自動延長がウザいヤフオクとは違ってスナイプが有効な eBayなら多分大丈夫だろうとは思ったが、万が一今回負ければ次のチャンスはいつ巡ってくるか分からない。油断は禁物なのだ。そういうワケで $200という背水スナイプを敢行したら、何とか $163で落札できた。終了直前まで $9だったことを考えると、最後の数秒での戦いが凄まじかったということがよくわかる。2位の奴がおらんかったら$25で獲れてたと思うとムカつくが、まぁコレばっかりはしゃあない。
ということで2万円近くを出してやっと手に入れたこのレコードはアメリカのコーラスグループ、デルタ・リズム・ボーイズのメンバーだったカール・ジョーンズとのデュエット・ジャズ・アルバムで、相方のカール・ジョーンズの声質は正直って好きではないので(←なんかキモいというか、私が一番苦手なタイプの歌声だ...)彼のソロ・ヴォーカル曲A②B②はいつも飛ばして聴いているのだが、そんなマイナス・ポイントを差し引いてもこのアルバムは素晴らしい。
私がこのレコードを愛聴している理由は彼女のスインギーなヴォーカルともう一つ、バックを務めている白木秀雄クインテットの演奏の素晴らしさにある。特にA①「Crazy Rhythm」におけるブラッシュの名手白木の変幻自在のプレイは圧巻で、いきなりブラッシュの乱れ打ちで始まるイントロなんかもう最高(≧▽≦) 持てるテクニックを惜しげもなく投入し、秘術の限りを尽くしてチエミを猛プッシュする “和製フィリー・ジョー” 白木秀雄のドラミングは鳥肌モノだ。そんな彼のブラッシュの音をこのオリジナルLPで聴くと、今まで聴いたことがないような生々しい音がスピーカーから飛び出してきて超気持ちイイ(^.^) やっぱり60年代の録音はオリジナル盤をヴィンテージ・オーディオで聴くのが最高ですわ(≧▽≦)
Chiemi Eri with Carl Jones - Crazy Rhythm
タイトル曲のA①以外ではB面ラストに置かれた「I Get A Kick Out Of You」が気に入っている。スインギーなA①で始まったにもかかわらずAB両面共に2曲目にカール・ジョーンズのソロ、それも激甘バラッド曲を配置するというクソみたいな構成のせいで、アルバムとして通しで聴くとストレスが溜まる構成になっているが、そんな鬱憤を晴らすかのようにBラスのアッパー・チューンで颯爽とスイングするチエミが素晴らしい。
尚、レコードでも CDでもA①が原信夫とシャープス・アンド・フラッツでB④が白木秀雄クインテットの演奏という表記になっているが、どこをどう聴いてもスモール・コンボをバックにしたA①が白木クインテットでビッグ・バンドをバックにしたB④がシャープス・アンド・フラッツだと思うのだが...???
Chiemi Eri with Carl Jones - I Get A Kick Out Of You