shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Kashmir / Escala

2013-02-07 | Led Zeppelin
 2週間ほど前のことだったと思うか、YouTube でゼップの「カシミール」再生後に表示された関連動画の中に女性グループが写っている画像があって興味をそそられクリックしたところ、いきなり透明な電子弦楽器(ヴァイオリン×2、ヴィオラ、チェロ)を抱えた若いオネーチャン4人組が登場し、ボディコン&ミニスカで美脚も露わに「カシミール」を演奏し出したのだ。女性の弦楽カルテットでロック/ポップスをカヴァーするというコンセプトは目新しいものではないが、このエスカーラというグループの「カシミール」はクラシック臭さが希薄でアグレッシヴなところが斬新だったし、何よりもスラリと伸びた長い脚を武器に “魅せるステージ・パフォーマンス” で楽しませてくれるところが嬉しい。脚フェチの私は YouTube でこのグループの他の動画も見まくってめっちゃ気に入り、即CDをオーダーした。
 彼女達は元々2008年に Britain's Got Talent という人気オーディション番組(←イギリス版 “スター誕生” みたいなモンか...)に出場して脚光を浴びたグループで、予選ラウンドではカール・ジェンキンスの②「パラディオ」を演奏、ちょうど鹿賀丈史が主宰で出ていた「料理の鉄人」のオープニング・テーマを想わせる壮大にして勇壮なこの曲は決勝でも演奏しており、さながら彼女達のテーマ曲と言ってもいいぐらいの堂々としたパフォーマンス。オーディエンスもスタンディング・オベーションの嵐で、辛口審査員の面々からも incredible!!!, phenomenal!!!, amazingly talented!!!... と大絶賛されていた。
Escala - Britain's Got Talent ITV


 更に準決勝では何とポール&ウイングスの⑥「死ぬのは奴らだ」を披露、同じ女性ストリング・カルテットの先輩格であるボンドを意識したのか、あるいはイギリスということで自分達をボンド・ガールになぞらえての選曲なのかは知らないが、振り付けも実にカッコ良くキメたエンターテイニングなパフォーマンスで、これまたジャッジとオーディエンスの圧倒的な支持を得て決勝進出を決めたのだった。
Escala - Britain's Got Talent Season 2 - Semis


 決勝では惜しくも優勝を逃したものの(←ネタ切れなのか余程自信があったのか、予選と同じ曲を演ったがために衝撃度が薄れたのではないかと勝手に推測...)、彼女達はこれがきっかけで一気にブレイクし、トレヴァー・ホーンのプロデュースでデビュー・アルバムを制作。その中に入っていたのがこの③「カシミール」というわけで、何とあのスラッシュが参加してエスカーラとのコラボでゼップの名曲を新たな解釈で聞かせてくれるのだ。下に張り付けた動画は前年のファイナリストとして 2009年に同番組に凱旋ゲスト出演した時のもので、1年前にはまだ初々しい雰囲気を湛えていた4人がすっかり垢抜け、より洗練されたショーマンシップ溢れるパフォーマンスを披露している。4人そろった脚のアクションはもちろんのこと、身体全体のキレが実にシャープでカッコイイのだ(^o^)丿
Escala Performing Kashmir with Slash 2009


 このアルバムは11曲入りなのだが、やはりこの②③⑥が断トツに素晴らしく、他は私的にはイマイチ愉しめない(>_<)  クラシックの薫りが強いトラックはどうしても面白みに欠けるのだ。出来ることならT.レックスとかキング・クリムゾンとかクイーンとか、ロック色の濃い曲をどんどん取り上げて楽しませてほしいものだ。例えばこんな感じで↓
Lucia Micarelli Bohemian Rhapsody


 とにかくエスカーラのようなグループは一にも二にも選曲が勝負なので、彼女達が生き残れるかどうかは如何にしてこの弦楽カルテットという演奏フォーマットで映えるポピュラー・ソングを探してくるかにかかっているように思う。そういう意味でも私は彼女達の 2nd アルバムが今から楽しみでならない。
Get to Know Escala 10: Today
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