shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Everlasting Love / 原めぐみ

2012-06-19 | Wall Of Sound
 全国一千万の音壁ファンのみなさん、こんばんは♪ 最近すっかりスペクタリアンと化してきた shiotch7 です。みながわ最高顧問のお墨付きコンピ名盤「音壁Japan」の紹介は終わっちゃいましたが、当ブログの “音壁まつり” はまだまだ続きまっせ。ということで、今日は「音壁Japan」を聴いて大ファンになった“音壁アイドル”、原めぐみたんの「Everlasting Love」でいってみよー(^o^)丿
 彼女は1980年にアイドル歌手としてデビュー、トリオ・レコードから「ボーイハント」と「見つめあう恋」の2枚のシングルを出した後ワーナーにアニメ・ソングを吹き込みソニーへ移籍、原江梨子名義で妖しげなエスニック演歌(?)を3枚出して引退したが、2008年に例の「音壁Japan」に「見つめあう恋」のB面曲「涙のメモリー」が収録されたのをきっかけに “音壁アイドル” として完全復活、翌2009年に18年ぶり(!)の新曲(及びそのモノラル・ミックス&カラオケ)に28年前の音壁ソング3曲(←当然ながら “音壁リマスタリング” されてます...)を加えた6曲入りミニ・アルバムがこの「EVERLASTING LOVE」というワケだ。
 まずはジャケットのメグミンにご注目! とても私よりも2つ年上とは思えない美しさ(←今時の言葉で “美魔女” と言うらしい...)で、いま一つ垢抜けなかったアイドル時代よりも遥かに輝いて見えるし、高く盛ったビーハイブ・ヘア(←“ミツバチの巣” の意味で、ロネッツのトレードマークとなったヘア・スタイル)を見ただけで音が聞こえてきそうな気がする。ジャケット左上の “...presenting the fabulous” なんてもろにロネッツの名盤「プレゼンティング・ザ・ファビュラス・ロネッツ」のパロディーだし、タイトル右下にはフィル・スペクターのPR (PHILLES RECORDS) ロゴの代わりに彼女が経営する輸入雑貨ショップ Grace Note のロゴを描くという凝りようだ。イエロー/レッドのフィレスなレーベル・デザインもマニア心をくすぐらずにはおかない。
 中身の方はフィル・スペクターの “あの音” が好きな人なら間違いなく気に入りそうな筋金入りのウォール・オブ・サウンドで、私は新曲の①「トビラ ~Everlasting Love~」を聴いて一発でKOされてしまったのだが、有象無象の使い捨て音楽が蔓延するこの21世紀のミュージック・シーンにおいて、よくぞまぁこれだけ魅力的なポップスを作れたものだと感心してしまう。2009年に1960年代の古き良きオールディーズを完全無欠な形で再現してやろうという発想が痛快だ。
 曲想としては「ヴァラエティー」~「クワイエット・ライフ」時代の竹内まりやに近く、そのダイナミックな音壁は名曲「もう一度」のサウンド・プロダクションをも凌駕せんばかりの勢いで眼前にそびえ立つ。メグミンの可憐な歌声も18年ぶりの復帰作とはとても思えないような好調ぶりで、まさに曲良し、ヴォーカル良し、演奏良しと三拍子揃ったキラー・チューンだ。この曲はモノラル・ミックス⑤や “ハイパー・ウォール・オブ・サウンド・オーケストラ” によるカラオケ・ヴァージョン⑥も収録されており、音壁好きにはたまらない構成になっている。サウンドの大海原に身を投げ出すようにして大音量で聴くべし(^ε^)♪
原めぐみ 「Everlasting Love」 最新PV


 ②「涙のメモリー」はアイドル時代2枚目のシングルのB面曲で、前回の「音壁Japan」で紹介済み。この曲があのコンピ盤に入っていなければ新曲①をも含めたその後の “復活した伝説の音壁アイドル” としての怒涛の展開はなかっただろうし、当然私が彼女の存在を知ることも無かったかと思うと、よくぞ収録してくれました!!! という感じ。オールディーズ・ファン、特にガールズ・ポップス・ファン御用達のこの曲は、作詞がメグミン本人で、作曲はジューシィ・フルーツの沖山優司だ。
 ③「離さないで(ドント・エヴァー・リーヴ・ミー)」は「ビー・マイ・ベイビー」や「ダ・ドゥー・ロン・ロン」、「リーダー・オブ・ザ・パック」といったガール・グループ・クラシックスを書いた名コンビ、ジェフ・バリー&エリー・グリニッチの作品で、オリジナルはコニー・フランシス64年のヒット曲。この曲は漣健児の訳詞でコニーが歌った日本語ヴァージョンも制作されており、メグミンによるカヴァーはこの漣ヴァージョンを基にして音壁アレンジを施したものだ。
 尚、これはシングルには入っておらず、落語家・三遊亭円丈(←一体どういう繋がりなんやろ???)のアルバム「リハビリテーション」のカセット版(!)のみに収録されていたという超レア音源で、「フェイヴァリッツ! 魅惑の60'sポップス・カヴァー」や「漣健児ソングブック」といったコンピ盤でしか聴けなかったものがこのCDで聴けるのだからメグミン・マニア(←いつからマニアになったんや...)としてはありがたい。長生きはするもんですなo(^-^)o
原めぐみ はなさないで

Connie Francis - Don't Ever Leave Me (English)


 ④「見つめあう恋(ゼアズ・ア・カインド・オブ・ハッシュ)」は言わずと知れたハーマンズ・ハーミッツのヒット曲で、カーペンターズの絶品カヴァーでもよく知られた名曲だが、これはその日本語カヴァーで、アイドル時代2枚目のシングルだ。訳詞の “水無月孔” とはジューシィ・フルーツのイリヤのことで、B面の「涙のメモリー」と共にジューシィ・フルーツ絡みのナンバーということになる。みながわ最高顧問ご指摘のように、「涙のメモリー」が「アイ・ワンダー」ならこの「見つめあう恋」のイントロはコテコテの「ビー・マイ・ベイビー」クローンという感じで、ウキウキするような音壁ガールズ・ポップスに仕上がっている。尚、この曲は「ミート・ザ・ブリティッシュ・ビート!」というコンピ盤でしか聴けなかったので、今回このアルバムに彼女のアイドル時代の音壁作品3曲がすべて収録された意義は大きい。今度は是非ともこの “一人ロネッツ” 路線でフル・アルバムを作ってほしいものだ。
Megumi Hara - Mitsumeau Koi with Picture Sleeve(sound only).flv
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