shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

ウクレレ・バンバンバザール

2010-07-24 | Cover Songs
 連日35℃近い日が続く猛暑の中、自称 “北欧系” で暑いのが死ぬほど嫌いな私はすっかりバテ気味(*_*) 食べる物もそーめんとかお茶漬けのように軽~く流し込めるもんばっかり食ってるし、音楽も家ではウクレレとかヴァイブといった涼しい系(?)の楽器ばかり聴いている。いくら好きでもこの季節に暑苦しい胸毛系ハードロックを聴きまくろうとは思わない。ということで相変わらずウクレレ祭りは継続中... 今日はバンバンバザールの「ウクレレ・バンバンバザール」だ。
 このバンバンバザールというバンドは1990年に結成されたウクレレ2本とウッド・ベースを主体とする3人組ユニットで、アマゾンのアーティスト解説によると “ジャズ、ジャイヴ、ジャンプ、ブルース、フォーク、カントリー、ラテン、ハワイアンといったオールドタイミーでルーツの薫りのする音楽を独自の感性でブレンドした作品を発表し続けている” とのこと。ジャンルを選ばない柔軟な音楽性とアコースティックに拘ったユニークなサウンド、そして思わずニヤリとさせられるユーモアのセンスが私の嗜好にピッタリだ。
 この「ウクレレ・バンバンバザール」は既発曲6曲(「ウクレレジブリ」から④「海の見える街 ~魔女の宅急便より~」と⑫「世界の約束 ~ハウルの動く城~」、「ウクレレビートルズ」から⑤「プリーズ・プリーズ・ミー」、「ウクレレエルヴィス」から⑩「G.I.ブルース」、「ウクレレウルトラマン」から⑥「MATのテーマ」、「ウクレレ北の国から」から③「れいのテーマ」)に新録音6曲を加えた計12曲から成る変則ベスト盤。③を除く5曲はすでに持っているが、ゼッペリンやT-スクエア、スティングのウクレレ・カヴァーを含む新曲群に興味を引かれてネットで試聴し、すっかり気に入ったのでヤフオクでゲット、1,200円なら文句ナシだ(←最近定価で CD を買った記憶がない...笑)。
 まずはいきなり意表を突くゼッペリン・カヴァー①「ブラック・ドッグ」である。一体誰がハードロックの王者をウクレレでカヴァーしようなどと思い付くだろうか?しかも「天国への階段」ならまだしも、ヘヴィーなグルーヴがウリの “黒犬” である。アタマの入り方からしてニヤリとさせられるが、世界で最もユルいこのゼッペリン・カヴァーを聴いただけでも音楽に対する彼らの造詣の深さがよく分かる。
 そしてコレに続くのが前回取り上げたT-スクエアの F1 テーマ曲②「トゥルース」のウクレレ・カヴァーだ。初めて聴く F1 ファンはあまりの脱力感に打ちのめされること必至だが、クラシック・カーで田舎道をのんびりドライヴする時のBGMなんかに使えばぴったりハマりそうだ(笑)
 正直に告白すると私は「北の国から」というTV番組を見たこともないし全然興味もない。だから上記のウクレレ・シリーズで唯一持っていないのが「ウクレレ北の国から」なのだが、この③「れいのテーマ」はウクレレの軽やかな音色を巧く活かしていて中々エエ感じ。告白ついでに言ってしまうと私は「渡る世間は鬼ばかり」というTV番組も見たことがないのだが(←非国民?)、この⑪「渡鬼・オープニングテーマ」の醸し出す哀愁は心の琴線をビンビン震わせてくれる。原曲を聴いたことがないのでよくは分からないが、曲が良いのか、演奏が良いのか... 多分両方なのだろう。未知の曲との出会いという意味ではこのアルバム中一番の収穫だった。
 スティングの名曲⑧「イングリッシュマン・イン・ニューヨーク」もウクレレの持つスイング感によって原曲とは又違ったグルーヴが楽しめるところが良い。ただ、中途半端なバック・コーラスは余計やと思うけど...(>_<) RCサクセションのギタリスト仲井戸麗市の⑨「ティーンエイジャー」もラスタなアレンジが新鮮で⑧と同様に原曲とは違った味わいがあり、 “やっぱりカヴァーはこうでなくっちゃ!” と快哉を叫びたくなる名演だ(^o^)丿 
 このアルバムはマイナーな盤ゆえ紹介されることはあまりないかもしれないが、ウクレレ・ファンだけでなくゆったり&まったり系のアコースティック音楽が好きな人にもウケそうな1枚だと思う。

渡る世間は鬼ばかり - バンバンバザール


BAN BAN BAZAR TRUTH(T-スクエア)


海の見える街 / BAN BAN BAZAR