津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■「阿部茶事談」(23)釈文

2020-01-22 07:37:09 | 史料

23        其外討手の面々一同尓そ出立ける 数馬草
         鞋を踏ミ其緒を結ひ切すこし同廿一日未明
         尓阿部か屋敷尓押寄門前尓て馬乗放し
         表門を押破り手鎗掲真先尓進み入阿部
         兄弟の者共ハ討手を態と入立討取んとや
         思ひけん 表の方尓ハ敵壱人もなし数馬人数
         を下知して玄関長や臺所其外屋敷内
         尓廻し自身ハ臺所の内を指て入けれども
         阿部兄弟之者壱人も不見鎖ノ口を細目
         尓引立有けるを数馬押明ヶ奥の様尓進み
         入らんとす 其時乙名嶋徳右衛門立塞り殿ハ
         ハ今日の討手惣大賞尓阿らすや敵の謀略も
         知らす無躰尓進み給ふ事勿躰なし御先
         仕らんと真先尓進ミ入阿部兄弟兼て侍
         もふけたる事な連ば鎗を以志たゝか尓突
         徳右衛門眼尓當てよろ/\として数馬尓
         倒連懸らんとせしを数馬押のけいらざる先
         尓進ミ足まとひと成と云て鎗提て進み
         ける尓左右ゟ鎗付る 本分討死と覚悟せし
         事なれハ少しもひるます勇気を震て
         終尓討死す 生年廿一才無比類働き惜マぬ
         者被なかりけり 副頭添嶋九兵衛野村も共         

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