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アリの一言 

天皇制、朝鮮半島、沖縄の現実と歴史などから、
  人権・平和・民主主義・生き方を考える。
   

辺野古裁判重大局面② 「自ら取り消す」は利敵背信行為

2016年02月17日 | 沖縄・翁長知事

 15日の「代執行訴訟第4回口頭弁論」(福岡高裁那覇支部)における翁長知事に対する国側の「反対尋問」で、次のような問答がありました(16日付琉球新報より)

 国側 代執行訴訟、今、国が起こしているが、それであなた、被告が敗訴した場合、その判決にはあなた、従うか。
 知事 従う。
 国側 求めているのはあなたが出した(埋め立て承認―引用者)取り消し処分を取り消せという主文になるわけで、例えば取り消しを取り消せという判決が下された場合、それに従ってあなたは自ら取り消せということなんですが。
 知事 はい。
 国側 これは代執行訴訟なので、取り消しを取り消せということに従わなければ代執行ができるという国の地方自治法の仕組みになっていますけれども、代執行がなくても自ら判断が出れば取り消すということか
 知事 私が考えているのと、別なことを言っているのか。(私が考えているのと)同じ話だったら、そうだ。
 国側 取り消しを取り消せという裁判所からの判決が出た場合に、それに従ってあなたが取り消すということもあれば、もしそれをしない場合は国が代執行できるという規定になっている。ここはいかがかということだ。
 知事 判決通り、(承認取り消しを)取り消す

 しつこいと思われるほど国側が何度も同じことを聞いているのは、翁長氏の答えが国側の弁護士にとっても意外だったのでしょう。

 事実、この翁長氏の言明はきわめて重大な意味をもっています。
 仮に「国側勝訴」の判決が確定した場合、翁長氏は「埋め立て承認取り消し」を自分の手で取り消すと言明したのです。国側が、代執行する道もありますよとわざわざ念を押しても、それには及ばない、自分で取り消すと何度も繰り返したのです。

 これは、裁判所が不当判決を下した場合、あくまでも主張を貫いてたたかい続けるのではなく、その時点で主張(承認取り消し)は取り下げる、つまり「不当判決」に屈服するということにほかなりません。
 それが何を意味するかは、この問答に続く国側の次の主張に表れています。

 国側 そうすると、あなたが出した取り消し処分が違法で取り消されるということは、基本的には前知事の仲井真さんが出した、あなたは瑕疵があるというけれども、瑕疵があるといっていた仲井真さんの承認には瑕疵がないということがその場合、司法的に確定することになる

 これはきわめて重大なことです。
 現在の日本の司法状況からすれば、「不当判決」が下される可能性は十分あります。しかしその場合も、あくまでも主張は堅持し、それこそあらゆる手段を駆使して徹底的にたたかい抜くことが肝心です。それが辺野古で連日奮闘している人びとはじめ、新基地阻止の県民・国民の思いであり、決意でしょう。

 ところが翁長氏は、「不当判決」が出たらそれに「従う」。そればかりか、「自ら取り消しを取り消し」、仲井真前知事の承認は瑕疵がなかったことにしようというのです。
 これは辺野古阻止のたたかいに冷水をかけるものであり、新基地に反対する県民・国民への重大な背信行為だと言わねばなりません。

 ここで、20年前を振り返ってみましょう。
 1995年、大田昌秀知事(当時)は米軍用地強制使用の「代理署名」を拒否しました。それを国が訴え、福岡高裁那覇支部は1996年3月25日、大田知事に対し代理署名を命じる不当判決を下しました。
 しかし大田知事がこれに従わなかったため、橋本龍太郎首相(当時)が代理署名を執行。県は4月1日、最高裁に上告しました。
 国はさらに軍用地の「公告・縦覧」など職務執行委命令訴訟を起こし、国と県の訴訟は奇しくも今と同じ3件になりました。
 
 最高裁は8月28日、異例のスピードで、「上告棄却・県側全面敗訴」の判決を下しました。
 すると大田氏は9月13日、橋本首相との会談後、「従来の立場を一転させて公告・縦覧代行の受け入れを表明」(櫻澤誠氏『沖縄現代史』中公新書)したのです。

 それは政府・自民党の思うツボでした。

 「沖縄問題を選挙(10月20日投票の総選挙-引用者)の争点から外すことに躍起になっていたのは、いうまでもなく日本政府であった。大田知事の代行応諾の意思表示を受けて、橋本首相は『最大課題だった沖縄問題の打開も成果に掲げて衆院の解散、総選挙に向けた動きを本格化させ』た(朝日新聞、1946年9月14日)」(新崎盛暉氏『沖縄現代史・新版』岩波新書)。

 失望したのは沖縄県民でした。

 「知事の方針転換に戸惑いが広がるなか、沖縄県の投票率(総選挙-引用者)は56・84%となり、復帰後初めて全国平均も下回って過去最低となった」(櫻澤氏、同)

 地方自治法改正以前の20年前は今よりさらに困難な状況で、単純な比較はできません。しかし、たとえ「不当判決」が確定しても、主義・主張を曲げずたたかい続けることがいかに大切か、それがいかに県民・市民を勇気づけることかを、この歴史の教訓は物語っているのではないでしょうか。

 衆院選と参院選の違いはあっても、奇しくも今回も同じく国政選挙前です。
 「自ら取り消しを取り消す」ことは安倍政権の思うツボであり、もってのほかです。
 仮に「不当判決」が下されても、断固とした姿勢を貫き、国に代執行せざるをえなくさせる。その安倍政権の強権ぶり、民主主義蹂躙の姿を白日の下にさらし、それを参院選の大きな争点にする。
 それが「辺野古訴訟」の重要な意味ではないでしょうか。

 ※次回は「あらゆる手法」について検証します。 


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辺野古裁判重大局面① 「和解案」めぐる3つの問題

2016年02月16日 | 沖縄・翁長知事

  

 辺野古をめぐる裁判が、今月29日の結審へ向け、重大な局面を迎えています。新基地を絶対に許さないたたかいは正念場です。
 15日福岡高裁那覇支部で行われた「代執行訴訟第4回口頭弁論」とその後の記者会見での翁長知事の発言には、数かずの問題が含まれています。数回にわたって検証します。

 まず、「和解案」をめぐる問題です。

 翁長氏は閉廷後の記者会見で、先に多見谷裁判長が示していた「和解案」について、こう述べました。

 「和解案について裁判所から当事者の見解を聞かれた。具体的なことは申し上げられないが、裁判所がいう暫定案について前向きに検討する旨回答した。また和解案の公開を引き続き求めた」(16日付琉球新報)

  ① 「和解案」「和解協議」をすべて公開せよ

 翁長氏は結局、「和解案」の内容について県民・国民に何も説明しないまま、「前向き回答」(暫定案について)をしてしまいました。「回答」後もなお「具体的なことは申し上げられない」と秘密を通そうとしました(しかし、会見で加藤裕顧問弁護士が「暫定案の大まかな中身については、裁判所から特に内密にということはなかった」としてその概要を明らかにしました)。

 「和解案」について県民に知らせて声を聞こうとしない翁長氏の独断専行は絶対に許されません。

 「暫定案を受け入れるかどうかは、辺野古問題の行方を大きく左右する。決定的な分かれ道になる可能性もあるだけに、公開の原則に立って慎重な対応を求めたい」(16日付沖縄タイムス社説)

 「和解案」の内容、議論の経過は、すべて公開し、県民の声を聞くこと。これが大前提です。

 ② 「暫定案」は時間稼ぎにすぎない

 加藤弁護士によれば、「暫定案」の概要は、①沖縄防衛局は埋め立て工事を直ちに停止する②ほかの裁判の判決まで円満解決に向けた協議を行う③判決が出た場合両当事者(国・県)は直ちに判決に従う、の3点です。

 翁長氏がこれに「前向き回答」をした理由は、「(3つの訴訟)全てについて暫定的にではあるが同時に解決できる方法であるということと、工事が止まるということ」(竹下勇夫顧問弁護士、15日の記者会見)です。

 しかし、この「協議」は昨年の「1カ月集中協議」の二の舞いにほかなりません。
 工事を「停止」したとしても、あくまでも一時的なものです。いつまで時間を稼ぐか。7月の参院選まででしょう。昨年の「集中協議」が戦争法案強行までの時間稼ぎだったように、今度は参院選まで“一時休戦”しようというわけです。参院選が“平穏”な中で迎えられるなら、それまでの「工事停止」など安倍政権にとっては痛くもかゆくもありません。

 ③ 水面下で進行する「根本案」の危険

 「暫定案」で時間稼ぎをしながら、本命は、「根本案」で妥協をは図ることです。そのための交渉が水面下で進行しているところに、最大の危険性があります。

 「根本案」について翁長氏サイドは「現時点でまだ明らかにするということにはなっていないので、申し上げることはできない状態だ。根本案についてどう対応するかということについても今の段階では申し上げられない」(加藤弁護士、15日の記者会見)としています。

 これは極めて不可解・不当な態度です。政府の方はすでに「根本案の修正」まで議論しその内容が報道されているのです。
 「政府は15日の第4回口頭弁論が終わり次第、早い段階で裁判所へ修正案を提示する方針」(13日付沖縄タイムス)です。「根本案」の原案も明らかにされないまま「修正案」の協議が密室で進行しようとしています。

 翁長氏は裁判所が「非公開」としていることを口実にしていますが、「公開しなければ和解協議には応じられない」と言えばいいではありませんか。
 裁判所が「暫定案」は「内密」ではないけれど「根本案」は「内密」だというのは、「根本案」をめぐってそれだけ政治的な駆け引きが行われようとしているということです。

 「暫定案」と「根本案」は一体です。「暫定案」は「根本案」で妥協を図るための時間稼ぎです。
 「根本案」は、「県が承認取り消しを撤回した上で、国は30年以内に新基地を返還するか軍民共用とするか米軍と交渉する」(3日付琉球新報)というものです。絶対に容認できるものではありません。政府はさらにこの案から「返還」「軍民共用化」を削除するという「修正」(さらなる改悪)を図ろうとしているのです。

 いかなる条件・留保をつけようと、新基地を造る前提での「和解」などありえません。そもそも安倍政権との間で「円満解決」などありえないのです。「和解案」は断固として拒否する以外にありません。

 「和解案」で妥協を図ろうとする動きと並行して、予想される判決に関しても翁長氏の重大発言がありました。次回検証します。
 


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翁長知事は「和解案」の独断専行をやめよ

2016年02月13日 | 沖縄・翁長知事

  

 辺野古新基地をめぐる代執行訴訟で、福岡高裁那覇支部の多見谷寿郎裁判長(写真左)が国と沖縄県に示した「和解案」(1月29日)をめぐり、見過ごせない動きが出ています。

 「和解案」は以下の通りです(13日付沖縄タイムスより)
 ①国が訴訟を取り下げ、移設工事を中止して県とあらためて協議する「暫定案」
 ②翁長氏が埋め立て承認取り消しを撤回する代わりに30年以内の「返還」か「軍民共用化」を米国と交渉するよう国に求める「根本案」

 「暫定案」も「根本案」も論外で、直ちに拒否すべきものです(3日のブログ参照)。
 ところが、安倍政権も翁長知事も、いまだに拒否していません。

 菅官房長官は12日の記者会見で、あらためて「政府としてどう対応していくか検討中だ」(13日付琉球新報)と述べました。
 政府は「和解案」の「修正」を検討しているといいます。その内容はこうです。

 「政府関係者によると、政府が修正を検討しているのは根本案だ。政権幹部によると、『返還』と『軍民共用化』は『安全保障上の常識からかけ離れている』として削除し、あくまで翁長氏による承認取り消しの撤回を求める方向で固まりつつあるという」(13日付沖縄タイムス)

 論外の「和解案」をさらに悪い方へ「修正」しようという、まさに論外中の論外です。
 こんなものを政府が「検討」しているのはなぜか。「打開策を模索して県側と話し合う姿勢を“演出”することで、裁判所の心証を良くし、世論の反発を緩和したいとの狙いがある」(同沖縄タイムス)からです。

 「話し合う姿勢の演出」といえば、まさに昨年の「1カ月集中協議」(8~9月)の再演です。

 「話し合いが開始され、7月近くまで続く。参院選後に、決裂するシナリオだ。昨年の夏、菅官房長官が安保法制成立までの間にみせた、話し合いの姿勢の再現だ」(我部政明琉球大教授、4日付沖縄タイムス)

 安倍政権のこんな茶番劇の舞台に再び上るなどもってのほかです。「和解案」は今すぐ、断固、拒否する以外にありません。

 ところが翁長氏は拒否しません。しないどころか、驚くべき態度を示しています。

 12日、知事公舎で翁長氏と与党県議(共産党、社民党、社大党、県民ネットら)との会合がありました。当然「和解案」が話題にのぼりました。そこで翁長氏は何と言ったか。

 「翁長氏は・・・裁判所が提示している和解案について『県は公表するよう求めているが、裁判所から差し控えるように言われているため了解願いたい』と述べて明らかにしなかったという」(13日付琉球新報)

 「和解案」を心配する与党県議らを、問答無用とばかりに突き放したのです。
 「差し控える」もなにも「和解案」の内容はすでの3日付各紙で全国に明らかになっています。その上に立って、今は「政府の修正案」なるものが取りざたされている段階です。翁長氏の言っていることは支離滅裂です。
 百歩譲って、「これが和解案だ」と翁長氏の口から言わなくても、新聞報道の範囲で「和解案」について与党内で検討することはできるし、すべきでしょう。

 翁長氏は要するに、「和解案」について与党県議(主に革新系)は口出しするな、自分が決める、ということです。まさに独断専行の極みです。

 政府との「協議会」という名の密室協議(非公開のうえに議事録もなし)に加えて、口出し無用の独断専行。
 支持する県民に後足で砂をかけるようなこうした姿勢で、翁長氏と安倍政権の間で「和解案」の交渉が水面下で進行していることは、きわめて重大な事態だと言わねばなりません。


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翁長知事は「嘉手納基地返還」について語れ

2016年02月09日 | 沖縄・翁長知事

  

 宜野湾市長選挙から半月。この間、福岡高裁からの「和解案」提示(1月29日)、沖縄県からの第3の訴訟(1日)、北朝鮮のロケット発射を口実にした自衛隊PAC3配備(7日)など重要な動きが相次ぎました。

 「辺野古新基地阻止」を、これからどうたたかっていくか。
 それを考えるうえで注目されたのが、沖縄タイムス(1月26日付)に掲載された宜野湾市長選についての前泊博盛沖縄国際大教授の「識者評論」(共同)です。
 前泊氏は宜野湾市長選の結果は、安倍政権による「アメとムチ」の結果だとしたうえで、こう結論しています。

 「翁長県政は今後、普天間を含め沖縄の米軍基地全体の返還をめぐる道筋を具体的に示す必要がある。今選挙の敗北は辺野古移設反対から『全基地返還』への大きな政策転換の分水嶺ともなり得る」

 前泊氏はさらに今月2日早朝のNHK「視点・論点」で、「沖縄で最も危険な米軍基地は普天間ではなく嘉手納である」と強調しました(写真中)。
 前泊氏が示した資料によると、1972年~2014年に沖縄で米軍基地事故がなんと650件も発生しています。その内訳は、普天間基地内が15件に対し、嘉手納基地内が449件です。基地外(住宅付近、畑、民間空港など)でも151件発生しています。

 前泊氏が指摘した「全基地返還の道筋」を示すうえで、「最も危険な嘉手納基地」の返還がその中心的課題になることは明らかです。

 嘉手納基地(写真左)は、長さ3689㍍、幅60㍍と90㍍の2本の滑走路が敷かれ、面積約20平方㌔、いうまでもなく極東最大の米軍基地です。

 一方、連日辺野古で体を張って新基地阻止をたたかっている作家の目取真俊氏も、最近の雑誌インタビューで、「嘉手納基地」に触れています(写真右)。

 「(普天間を含め沖縄の基地問題解決の見通しはとの質問に)今の国会の状況を見れば、これは政治的にはもう解決できないと思います。・・・もし仮に普天間基地が全面返還される可能性があるとすれば、嘉手納基地を一週間くらい使用不能に陥らせるぐらい、沖縄の人が基地のゲートを封鎖して1000人単位で座り込みをやるくらいのことが起これば、撤去される可能性があると思います。・・・アメリカが一番恐れているのは、嘉手納基地が使用不能になることです」(「神奈川大学評論」82号、インタビューは2015年9月13日)

 目取真氏の戦術に賛同するかどうかは別として、嘉手納基地がアメリカ極東戦略の要であることは間違いありません。
 普天間基地返還、辺野古新基地阻止は、嘉手納基地をはじめ沖縄の「全基地撤去」へ向けたたたかいと切り離せない。そのたたかいの中でこそ結実する。前泊、目取真両氏の発言からあらためてそう思います。

 いまこそ「嘉手納基地返還」を現実的なたたかいの課題として掲げ直す必要があります。

 そこで問題になるのが翁長知事です。
 翁長氏は知事選の選挙政策(2014年11月)でも、最初の「県政運営方針」(2015年2月19日)でも、また「米軍基地について」の章もある詳細な「代執行訴訟陳述書」(2015年12月1日)でも、嘉手納基地については全く触れていません。

 「米軍基地は沖縄経済の最大の阻害要因」(「陳述書」)としながら、嘉手納基地の撤去は口にしません。逆に、「日米安保体制・日米同盟を安定的に維持」(同)するという持論からすれば、嘉手納基地は存続させるという見解のはずですが、それも明らかにしていません。

 翁長氏は日米軍事同盟の要である嘉手納基地、その撤去についてどういう見解・政策を持っているのか、県民・国民の前にはっきり示す必要があります。

 先の雑誌インタビューで目取真氏は最後にこう述べています。

 「辺野古に基地ができてオスプレイが飛ぶようになったら、では自分たちは何をしなければいけないのか、ということを考えておかないといけないと思います。埋め立てられて、基地ができたから終わりじゃないわけです。今度はまたこれを叩き潰すことをしなければいけない。嘉手納基地を含めて


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<番外> こんな「和解案」を、なぜ「検討する」のか

2016年02月03日 | 沖縄・翁長知事

  

 ※予定外の番外編として書きます。

 3日付の琉球新報、沖縄タイムスに、辺野古・代執行訴訟で福岡高裁那覇支部(多見谷寿郎裁判長)が国と県に示した「和解案」(1月29日)の内容が報じられました。
 びっくりです。驚きました。驚いた意味は2つあります。

 1つは、その内容のあまりの偏向ぶり。司法が示す「和解案」としては常軌を逸しているほど政府寄りだということです。内容はこうです(3日付琉球新報より)。

〇根本的な解決案 県が承認取り消しを撤回した上で、国は30年以内に新基地を返還するか軍民共用とするか米軍と交渉する。

〇暫定的な解決案 国は代執行訴訟を取り下げて工事を中止し、県と協議する。折り合わなければ、より強制力の弱い違法確認訴訟で争う。
                                        
 「協議する」といいながら、その方向性を示しているのですから、「和解案」の眼目が「根本的な解決案」にあることは明白です。
 その中身は要するに、①辺野古に新基地を造る②新基地は少なくとも30年は使う③30年たったら「返還」か「軍民共用」か米軍と「交渉」する--というもの。「交渉」してまとまらなければ基地は続きます。「軍民共用」になれば堂々と軍事基地として永続することになるのです。
 いいえ、何年であろうが、問題は「辺野古に新基地を造らせる」こと。それがすべてです。
 そもそも新基地建設に「和解」などありえませんが、それにしてもあまりにも県民・国民を愚弄するものと言わねばなりません。
 
 「裁判所が和解の選択肢として、都道府県に米軍基地建設を容認するよう提案するのは初めてとみられる」(3日付琉球新報)。それほど異例・異常なシロモノです。

 「県内関係者からは『論外だ』『主張をぶつけて世論を巻き込むべきだ』と徹底抗戦を求める声が上がった」(3日付琉球新報)のは当然です。

 だからこそ、もう1つ、あらためて驚くのです。
 この「和解案」に対し、翁長雄志知事はどういう姿勢を示したか。翁長氏はこう言ったのです。

 「和解案への対応については、これから関係者の意見をうかがいつつ、検討していきたいと考えている」
 「いろんな方から意見も聞きながら、私なりにその意味合いを考えたいと思うが、即座にそれをいいとか悪いとかいう話は、今の私からはしにくいということだ」 (1月30日付琉球新報「知事一問一答」)
                        
 誰の「意見」を聞いて、何を「検討」するというのでしょうか。
 この内容を「即座に」「悪い」と言えないのは、なぜなのでしょうか。
 翁長氏はいったい、誰の顔色をうかがっているのでしょうか。

 「辺野古に新基地は造らせない」という「公約」が本物なら、「和解案」ともいえないこの「調停案」は、直ちに「悪い」、と断言して拒否すべきです。まさに「論外」なのですから。

 翁長氏の姿勢が根本的に問われています。


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新基地阻止に「和解」なし!「新協議会」は公開し議事録残せ

2016年01月30日 | 沖縄・翁長知事

  

 29日の辺野古・代執行訴訟第3回口頭弁論で、福岡高裁那覇支部の多見谷寿郎裁判長は、国、県に対し、「和解」を勧告しました(写真右、30日付沖縄タイムス)。
 その内容は明らかにされていませんが、「根本的な解決案」と「暫定的な解決案」の2案が提示されました。

 これに対し翁長雄志知事は、「これから関係者の意見をうかがいつつ、検討していきたい」(30日付琉球新報)と含みを持たせました。

 しかし、「和解」勧告は、辺野古新基地建設へ向けた危険な誘い水である可能性がきわめて濃厚です。

 専門家が一様に指摘しているように、行政訴訟での「和解」勧告は異例です。それを高裁があえて行ったのは、「裁判所が国側の肩を持ってしまうと、国民から見ても司法が政権寄りに見える。・・・それを避ける狙い」(武田真一郎成蹊大教授、30日付沖縄タイムス)だと考えられます。

 「和解」の内容は明らかにされていませんが、「国に対して、いったん訴訟を取り下げ、代執行以外の手段を取るべきだと迫った可能性がある。逆に、県側に埋め立て承認取り消しを撤回させ、代わりに国に振興策を進めるよう促した可能性もある」(人見剛早稲田大教授、30日付琉球新報)。

 要するに、裁判所が自己保身を図りながら、国の主張に沿うように、国と県にあらためて話し合いをさせる。その際、振興策も含めて妥協点をさぐらせる。それが「和解」案の内容である可能性が大です。

 そもそも、「辺野古移設が唯一の解決策」との姿勢をますます強めている安倍政権と、何を「和解」せよというのでしょうか。
 辺野古新基地建設阻止に「和解」などありえません。世論の力で断念させるしかないのです。

 そこで見過ごせないのが、まさに「和解勧告」の前日(28日)に第1回が行われた、安倍政権と翁長県政との「新協議会」です。

 初会合は、4日前の宜野湾市長選で「激しくたたかった」はずなのに、「非常に和気あいあいとした雰囲気」(菅官房長官、29日付琉球新報)だったといいます。その前日(27日)には県のイベントで、翁長氏と菅氏が笑顔で握手しています(写真左、28日付琉球新報)。翁長氏は28日には島尻沖縄担当相との会い、要請しています(写真中、29日付沖縄タイムス)。

 「新協議会」では肝心の「普天間・辺野古」の話は一切ありませんでした。それどころか、翁長氏はこう述べています。
 「私からは基地負担軽減と振興策・・・日本のフロントランナーとして沖縄が果たす役割をしっかり支えていただきたい、沖縄県もそれに応えて頑張るという話をした」(29日付琉球新報)
 まさに、「基地」と「振興策」がリンクされて話し合われたのです。

 「新協議会」はその結成が安倍政権と翁長県政の間で合意された時(2015年9月9日)から、「基地問題と振興策が同じ協議機関で話し合うことには強い違和感を禁じ得ない」(同9月10日付琉球新報社説)と危惧されていましたが、違和感どころか、重大な危険性が現実のものになろうとしているのです。

 そこで、これだけは声を大にして言わねばなりません。
 「新協議会」は協議内容を公開するとともに、議事録を正確に残し公表すること。それが「新協議会」を続けるための必須条件だということです

 安倍政権と翁長氏による昨年(8月~9月)の「1カ月集中協議」なるものは、その間、埋立承認取り消しを棚上げし、安倍政権が戦争法案を強行するための「休戦期間」でしかありませんでした。
 そして重大な汚点は、それが議事録を一切残さない、文字通りの密室協議だったことです。この轍を二度と踏んではなりません。

 「和解案」および「和解」をめぐる協議を公開すること。
 「新協議会」は公開にすると同時に、議事録を作成して公表すること。
 これは、絶対に譲れない要求です。

 ※次回は2月1日(月)に書きます。


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翁長知事が直ちに行うべき2つのこと

2016年01月28日 | 沖縄・翁長知事

  

 宜野湾市長選の直後、翁長知事は記者団から「辺野古新基地阻止」について聞かれ、「これまでの姿勢を堅持し、県政の重要課題としてやっていく」(25日付琉球新報)と述べました。「翁長知事はあらゆる手法を尽くして辺野古新基地建設を阻止する考えを崩していない」(26日琉球新報)とも言われています。

 それが本当なら、翁長知事が直ちに行うべきことが、少なくとも2つあります。
 今日28日行われる「政府・沖縄県協議会」で、翁長氏は、次のことを主張すべきです。

 ①「岩礁破砕許可」を直ちに取り消すこと。

 安倍政権は宜野湾市長選の結果を受け、さっそく辺野古埋立工事を本格化させる構えで、「海底へのブロック投下も近く着手する」(25日付沖縄タイムス)とみられています。担当部局の増員も発表しました。
 市長選の結果に落胆してこうした動きを指をくわえて見ていることは、絶対に許されません。

 翁長氏はブロック投下を阻止するため、沖縄防衛局に与えた「岩礁破砕許可」を直ちに取り消すべきです。
 そのことを市民団体が要望したのに対し、県は「タイミングを検討している」などと言ってお茶を濁しましたが(12日)、もうそんな逃げ口上は許されません。今がそのタイミングでなくて、いつやるのですか。
(詳しくは14日のブログ参照。http://blog.goo.ne.jp/satoru-kihara/d/20160114)。

 「岩礁破砕許可」は「8つ以上」あるといわれている「知事権限」の1つです。それを今実行しないのなら、「あらゆる権限を行使して」という翁長氏の口癖はリップサービスにすぎないことを白日の下にさらすことになるでしょう。

 ②那覇基地、石垣、宮古、与那国への自衛隊増強計画に反対し撤回を求めること。

 宜野湾市長選が終わるのを待ち構えていたように、防衛省は26日、沖縄への自衛隊配備増強計画を明らかにしました。那覇基地(空港)の航空自衛隊F15戦闘機を2倍の40機体制にする(今月31日)ことと、与那国に陸上自衛隊駐屯地を新設する(3月28日)ことです。

 那覇空港は軍民共用で、今でも軍(米軍、自衛隊)優先のため、民間機が空港手前28㌔から高度300㍍の制限を受けています。「高度300㍍制限は那覇空港だけといわれ、全国一危険な空港ではないか」(平良眞知・嘉手納爆音訴訟原告団事務局長、20日付琉球新報「論壇」)と言われるゆえんです。
 「人命より軍事を優先されてはたまらない。高度300㍍の制限撤廃と普天間飛行場撤去、辺野古新基地阻止は、県民や航空機を利用する観光客を守る沖縄発展への道だ」(平良氏、同)

 今でもこうなのです。この上F15戦闘機が2倍になったら、那覇空港の上空はまさに“死のエリア”になってしまうでしょう。
 県民や観光客の生命・安全を守るのは知事としての最低限の責務です。翁長氏は那覇空港への自衛隊配備増強に断固として反対し、計画の撤回を求めなければなりません。

 石垣、宮古、与那国への自衛隊配備に反対することは、翁長氏だけでなく、沖縄本島と本土の市民運動が早急に強化しなければならない課題です。

 「与那国町で顕著なように、離島自治体は自衛隊誘致による経済振興、人口増に期待をかけている。そこまで追い込まれた背景には、首里中心の心理的階層構造が今も残り、沖縄島住民が他の島々の状況に関心を払ってこなかった実情がある。ちょうど辺野古問題に関して沖縄県民が反発を抱く、県外国民の無関心と、同じ構図があるのではないか」(佐藤学・沖縄国際大教授、22日付琉球新報「論壇」)

 先島諸島への自衛隊配備・強化に反対することは、翁長氏の大きな試金石であるとともに、沖縄本島、そして本土の市民・国民にとっても、まさに他人ごとではない重大問題です。


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責任問われるべきは伊波氏ではなく翁長氏

2016年01月26日 | 沖縄・翁長知事

  

 宜野湾市長選から2日たった26日の琉球新報(1面トップ)に、驚くべき記事がありました。
 「“激震” 宜野湾市長選の深層」と題した連載1回目の冒頭です。

 「『伊波洋一さん、もしこの選挙を落とすことがあれば、あなたは参院選を降りる覚悟をここですべきではないか』
 宜野湾市長選の前哨戦真っただ中の昨年12月27日、市普天間にある志村恵一郎陣営の選対事務所で、呉屋守将金秀グループ会長が今夏の参院選への出馬を予定する伊波洋一選対本部長代行を名指しし、こう詰め寄った」

 伊波氏に対する脅しともいえるこの呉屋氏の発言は、二重三重に理不尽であり、けっして見過ごすことはできません(写真右は琉球新報のインタビューに答える伊波氏)。

 第1に、宜野湾市長選の結果がなぜ参院選出馬に直結するのですか。
 そもそも市長選候補に決まりかけていた伊波氏を引きずりおろし志村氏を立てたのは翁長知事です。その代わりに伊波氏が参院選に回る(翁長氏が伊波氏の選対本部長に就くことを検討)というのが「保革バーターで決着」(2015年9月23日付沖縄タイムス)の内容です。その際、市長選の結果が条件だという話(報道)は一切ありません。

 第2に、仮に選対事務所が責任をとるとするなら、本部長代行の伊波氏ではなく本部長の友寄信助氏でしょう。友寄氏を飛び越えてなぜ伊波氏に矛先を向けるのでしょうか。

 第3に、そもそも呉屋氏が伊波氏に「参院選を降りる覚悟」を「詰め寄る」権限がどこにあるのでしょうか。呉屋氏が志村選対事務所にいるのは、「オール沖縄会議共同代表」としてでしょう。同会議が、しかも共同代表の1人にすぎない呉屋氏が、参院選の立候補について勝手に云々する権限がどこにあるのでしょうか。

 琉球新報(26日付)はさらに、「記者座談会」で、「参院選への影響」について、「島尻は再選に向けて勢いづくけど、志村の選対本部長代行を務めた伊波洋一の責任問題を問う声が上がるだろう」などとしています。呉屋氏の発言以外にその根拠はあるのですか?

 志村氏の落選で責任が問われなければならないのは、伊波氏ではなく翁長知事です(昨日のブログ参照)。(写真中=左から呉屋、友寄、翁長、志村の各氏。17日の告示第1声。沖縄タイムスより)
 候補者選定から投票日までの経過をリアルに見れば、それは明らかです。

 「今回の選挙結果は、辺野古に反対するオール沖縄の候補者選考から選挙戦まで、翁長雄志知事が前面に立った以上、翁長知事への審判と取られることは避けられない」(佐藤学沖縄国際大教授、25日付沖縄タイムス)

 「今回の選挙は・・・翁長雄志知事の姿勢を問う信任投票の意味合いもあった」(25日付中国新聞=共同)

 志村氏とともに最も責任をとるべき翁長氏を免罪し、伊波氏に矛先を向けるのは、「オール沖縄」内の「保守」による「革新」への責任転嫁にほかなりません。
 同時にそれは、参院選で伊波氏を支援することから手を引くための布石とも考えられます。

 呉屋氏の伊波氏攻撃で、「オール沖縄会議」(2015年12月14日設立)の「設立趣意書」を読み直しました。「島ぐるみ会議」(2014年7月27日結成)があるにもかかわらず屋上屋を架して「オール沖縄会議」をつくった理由があらためて分かりました。「設立趣意書」には、「島ぐるみ会議」の「アピール」にはない次の文言が明記されているのです。

 「翁長知事を支え・・・翁長知事の闘いを全面的に支えていく」

 「オール沖縄会議」は「翁長後援会」なのですか。
 そうだとすれば、翁長氏の責任を不問にしたまま伊波氏に矛先を向ける呉屋氏の発言もうなずけます。

 しかし、「オール沖縄会議」に名を連ねている諸団体・構成員のみなさんは、それでいいのですか。それがあなたがたの「オール沖縄」なのですか。


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宜野湾市長選・志村候補の足を引っ張ったのは翁長知事

2016年01月25日 | 沖縄・翁長知事

  

 宜野湾市長選挙で佐喜真淳氏が当選したことで、安倍政権が「辺野古新基地建設」に弾みがついたなどと言うことは絶対に許されません。本土メディアも共通して指摘しているように、佐喜真氏は辺野古移設への賛否は隠し続け、選挙では争点にしなかったのです。
 佐喜真氏が唱えた「普天間の危険性の一日も早い除去」が「支持」されたのだとすれば、それは逆に、これまで普天間基地の危険性を放置してきた政府・自民党、安倍政権への批判にほかなりません。

 「辺野古移設」について、沖縄タイムス、朝日新聞、琉球朝日放送合同の「出口調査」では、賛成34%、反対57%。同じく、琉球新報、毎日新聞、共同通信の合同出口調査でも、賛成33%に対し、反対56%でした。
 今度の選挙(出口調査)でも、「辺野古移設反対」が多数であることがあらためて示されたのです。

 志村恵一郎候補にとっては、もともと「2期目の現職の壁」に挑む困難な選挙でした。「敗因」もいちがいには言えません。
 しかし、少なくとも次の点は、今後のためにも銘記しておく必要があります。
 それは、「敗れた志村陣営は終始、『翁長頼み』の選挙だった」(25日付沖縄タイムス社説)などと、まるで翁長氏が“悲劇の主人公”であるかのように描く論調とは真逆に、翁長氏こそ志村候補の足を引っ張った張本人だったということです。その根拠を2点挙げます。

 1つは、翁長氏が宜野湾市長選を“自分の選挙”にしてしまったことです。

 翁長氏は「告示第1声」で、こともあろうに「宜野湾市長選挙を勝つことによって・・・また私に勇気を与えてください」(18日付「赤旗」)と公言しました。“自分の選挙”と考えている証拠です。
 事実、翁長氏は、「年末から積極的に市に入り、告示後は連日、志村氏と遊説」(25日付沖縄タイムス)し、選挙の「取り組みを細かく指示」(19日付同)しました。

 沖縄タイムスは「志村陣営は候補者決定が大幅に遅れ、志村氏に決まった後も司令塔の不在」(25日付社説)だったことを「敗因」にあげています。
 なぜそうなったのか。それは翁長氏が、「宜野湾の候補者は宜野湾で決めるのが原則だ。なぜ知事サイドが介入してくるのか」(昨年9月21日付琉球新報)という地元の声も無視し、決まりかけていた伊波洋一氏を下ろして志村氏を強引に候補にした結果ではなかったのでしょうか。

 地元の声を無視し、志村氏をまるで操り人形のようにして、宜野湾市長選挙を“自分の選挙”とした翁長氏(志村陣営)に、地元宜野湾市民が不快感を持つのは当然ではないでしょうか。

 もう1つは、最大の争点である「普天間返還」について、翁長氏が志村候補とは違う「政策」で足並みを乱したことです
 志村候補は「移設条件なしの無条件即時閉鎖・返還」を主張し、それを政策の目玉にしました。これに対し、翁長氏は「県外移設」を主張し食い違いを露呈したのです。

 志村候補の生命線ともいえる目玉政策での足並みの乱れは致命的です。
 たとえば、琉球新報の社説(24日付)は、「翁長県政が明確に県外移設を訴える中で『無条件の閉鎖撤去』を(志村候補は―引用者)主張しており、移設先に対する立場では県政と違う点もある」と指摘しました。投票日当日のこの社説の影響はきわめて大きいと言わねばなりません。

 翁長氏の「県外移設」論は、そもそも「オール沖縄」の「建白書」(2013年1月28日)に反するものです。「オール沖縄」を掲げながら「県外移設」を主張するのはごまかしです。
 また、今回の選挙の直前に県紙が行った世論調査でも、「県外移設」20・8%に対し、「無条件閉鎖・撤去」35・6%(19日付琉球新報)、「県外」29%、「国外」43%(19日付沖縄タイムス。同調査の選択肢に「無条件閉鎖・撤去」がないのは妥当ではなく、「国外」がその代わりになっています)。「県外移設」はけっして県民(市民)の多数ではないこと、「無条件閉鎖・撤去」こそが多数意見であることが改めて示されています。

 翁長氏は、「建白書」に反し県民の多数意見にも反する「県外移設」論で、陣営の足並みを乱し、志村氏の足を引っ張ったのです。

 今回の選挙で翁長氏が果たしたこうした“役割”を、「オール沖縄」の「革新」会派・市民はどう受け止め、どう教訓化し、今後にどう生かすのか。それが問われているのはないでしょうか。


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<訂正・確認>「宜野湾市長選告示ー『オール沖縄』陣営」

2016年01月20日 | 沖縄・翁長知事

 17日の「宜野湾市長選告示―『オール沖縄』陣営、3つの疑問」で、次の3点を挙げました。

 ①志村氏の「第一声」から「即時・無条件返還」が消えたのはなぜか。

 ②「出発式」に共産党、社大党、稲嶺名護市長の姿が見えないのはなぜか。

 ③伊波洋一元宜野湾市長はどうなったのか。

 その後分かったことに基づいて、②と③について、以下のように一部を訂正し、また再確認します。

 ②に関して。

 新聞やテレビで報道された、午前8時半すぎから行われた志村恵一郎候補の「出発式」には、日本共産党・赤嶺政賢衆院議員、社大党・糸数慶子参院議員も参加していました。
 ただ、両氏は壇上(選挙カー)には上がらず、したがって「あいさつ」もせず、壇下で整列していました。そのため新聞報道の写真には写っていませんでした。

 稲嶺進名護市長は壇下にも見られず、参加者を示す垂れ幕もないことから、やはり欠席したもようです。

 ③に関して。

 伊波洋一氏も「出発式」には参加し、壇上から「行動提起」などを行いました。
 しかし、伊波氏が当初構想されていた「選対本部長」に就任していないことは確かです。

 事実関係については以上です。

 私がここで問題提起したかったのは、「オール沖縄」といいながら、志村陣営にはいわゆる「革新」と「保守」の足並みの乱れがみられることです。
 そしてこの状況は、翁長雄志知事が細部にわたって志村陣営の選挙戦の指揮を執っていることから生じていると考えられます(19日のブログ参照)。

 翁長氏は宜野湾市長選を自らの政治的影響力を保持するための「自分の選挙」ととらえ、「革新」を後景に退け、陣頭指揮を執る。結果、当選の暁には「志村宜野湾市政」を配下に置く。
 一方「革新」は「参院選とのバーター」ということで、宜野湾市長選では翁長氏の思うままに任せる。
 こういう構図が出来上がっているのではないでしょうか。

 これでいいのでしょうか。 
 これが地方自治のあるべき姿でしょうか。
 宜野湾市長選が安倍政権と翁長氏の「代理戦争」となり、「志村宜野湾市政」が「翁長かいらい市政」になる。それでいいのでしょうか。

 それが私の問題提起です。
 私はけっしていいとは考えません。


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