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プーチンの腐った戦争

2023-07-04 04:52:11 | Peace Cafe


 プーチンは人間が腐っている。今回のプリゴジンの反乱を見ると、どれほどロシア政府が汚い政府なのかが見えてくる。理解しにくいところはそのプーチンを絶対的に支持するロシアの国民である。何故、暴力団のようなワグネルを私兵のように飼い慣らしている、汚い仕事をさせるプーチンの狂気を受け入れるのだろうか。

 そもそもソビエトが汚い国であったのは、シベリア抑留を見ればよく分かる。第2次世界大戦後の、アメリカ、中国、ソビエトの戦勝国としての対応の違いは決定的である。恨みを恩を持って許すとした中国。そこには国内戦争が迫っていたという事もあるが、日本軍を赤軍と戦わすというようなことはしなかった。

 アメリカは確かに日本に進駐し、占領支配したわけだが、その占領政策は日本を前線基地にするという問題がなかったわけではないが、一定評価されてもいいものだった。もしソビエトが日本を占領していたとすれば、どのようなことをされたか、考えても恐ろしいことだろう。ソビエトの異常さは普通ではない。

 そのロシアの時代錯誤のような独裁制は、21世紀最悪の国家を生み出している。その象徴ともいえるものがワグネルである。ワグネルがウクライナ戦争で表面に浮上し、正規軍の実践不足を補うように全線で活動を活発化させてきた。ワグネルがなければロシアは和平を選択したのかもしれない。アフリカや中近東で汚い傭兵の戦争を請け負って、利益を上げプーチンが吸い上げていたのだ。

 ウクライナ侵攻の初期段階の、キーウ侵攻に見られるように、正規軍は実践不足で戦闘能力が低すぎた。すぐに占領できると考えて軍事侵攻を決断したプーチンにしてみれば、予想外の正規軍の能力不足に、民間軍事会社ワグネルを表舞台に出し、その力に依存せざる得なくなる。

 それが最終的に、ウクライナ戦争が長い膠着状態に陥り、正規軍とワグネルの対立が起こる。プーチンは正規軍首脳部の要請により、ワグネルを正規軍の傘下に入れることを認めざる得ないことになる。プーチンの独裁は軍の掌握は完全ではなかったという事なのだろう。

 ワグネルのプリゴジンをプーチンが承認することには、正規軍の中枢からプーチンを反発を受けることになる。正規軍では戦争に勝てない可能性が高まるが、これ以上プリゴジンの勝手を許せば、正規軍によってプーチンは失墜させられることになる。以外にプーチンの基盤は弱い。

 ところが正規軍の傘下にはいれというプーチンの指示だけでは、ワグネルを取り込むことは不可能だったのだ。プリゴジンは暴力団の組長のようなものだ。兵隊はならず者を集めた、私兵である。その支配方式は暴力団と同じように、組長に絶対的に従う、血の結束のようなもので出来ている組織なのだろう。

 そもそも、犯罪者であるプリゴジンに非正規軍を作らせ、汚い戦争をしようという発想がプーチンの腐った精神である。そして都合が悪くなれば、汚い手段で粛清する。今回の腐ったワグネル切りはプーチンの断末魔に見える。そしてプーチンのように汚い奴は簡単には滅びることはないだろう。

 プーチンの親友だったアベも同じような精神構造であった。自民党の闇のデクノボウとなり、とりしきり、反日組織統一教会まで傘下に加える汚さ。汚い奴はしぶとい。最長政権を作り、日本を停滞に追い込んでしまった。しかもあれほど汚いことをやりながら、国民には支持をされ続けた。

 その結果何と、暗殺されて国葬という事になった。国民はそれでも岸田政権を支持している。この権力者に曖昧に利権を感じて、指示する弱い心が、腐った政権を生むのだろう。プーチンが汚い権力者であることはロシア国民は良く分かっているはずだ。それでもプーチンが良いのだ。それでもアベが良かったのと同じである。

 悪い奴の方が、自分たちにとって、利益がありそうだからという心情ではないか。良い権力者なら、北方領土を返還してしまうかもしれない。悪いプーチンならばどのように言われようとも利権を死守する。しかも北方領土を餌に、日本に貢がせることも出来るだろうと考える。

 ロシア国民のプーチンが一番得そうだという感覚が、強い支持を生んでいる。ワグネルは悪い奴らかもしれないが、汚い戦争をやらせるのは、自分たちの利益につながる、都合が良いだろうという事になる。これがロシア国民の本音なのだろう。
 
 ワグネルはそれなりにロシア国民の支持を得ていた。ウクライナ戦争に役に立ってきたからである。国民にしてみれば、頼りにならない正規軍より増しな存在のような気がしたのだろう。しかし、その背景にあるものは、刑務所から犯罪者を釈放を餌に募集して、捨て駒のような人間の扱いが、国民によって容認されたのだ。

 こんなことを許しているロシア人を世界は容認してはならない。中国も思い知ったはずだ。中国がロシアを支持つづけるという事は、中国もロシアと同程度の倫理の国とみられるという事である。さすがに世界がおかしくなっているとはいえ、ロシアほどは腐ってはいない。そう思いたい。

 ロシアとの対立の続いた歴史がヨーロッパにはある。ロシアの狂気からの圧迫を感じ続けていたのだ。それが北欧の中立政策だったのだが、今回この危機でNATO加盟を選択したことになる。それがロシアに対しては反作用になり、さらに狂気を強める結果になっている。

 NATO諸国が戦争の継続を、大きな経済的負担にもかかわらず、揺るがず続けるのはロシアの恐ろしさを感じるからなのだろう。プーチンはいつ狂気を爆発させて、原爆ミサイルを撃ち込むかもしれない。余り追い詰めることもさらなる危険がある。

 ウクライナにある原発を、破壊するというようなこともやりかねない。6月6日、ウクライナ南部ヘルソン州の「カホフカダム」が爆破によって決壊。ウクライナ南部にある「ザポリージャ原発」は、6基の原子炉を備える欧州最大規模の原発。

 ザポリージャ原発が冷却水を取水していたのが、爆破されたカホフカダムだったのだ。  現在冷却水は止まっている。大丈夫なのだろうか。今後ウクライナ軍の反攻によって、原発から撤退を余儀なくされたロシア軍が、重要拠点を敵に渡さぬため、原発を攻撃して破壊するという事態もありうる。 

 ウクライナ国防省情報総局はザポリージャ原発にいるロシアの国営原子力企業ロスアトムの従業員が退去をはじめたと主張した。ロスアトムと契約しているウクライナ人従業員にも退去勧告が出され、7月5日までにロシアが支配するクリミア半島への退避を求められている。

 何としてもプーチンの狂気を止めなくてはならない。やはり一番の可能性は中国の仲介である。中国に見放されれば、プーチン政権の継続は不可能。中国もロシアの戦争を止めさせることが出来れば、中国の国際社会への受けいれが可能になるだろう。世界は中国に期待するほか今のところはないだろう。

 
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