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日本原子力研究開発機構

2013-06-24 04:17:47 | Peace Cafe
また原子力機構が事故を起こした。敦賀のもんじゅで1万か所近いミスを見落としていたということで、社長が辞任したばかりである。その後の調査でもんじゅでは2000か所の放置個所が見つかったという。何か根本的な体質がおかしいと考えざる得ない。研究施設のビーム装置の誤作動で放射性物質漏れが発生した際、異常を示す警報が鳴った。研究チームは、誤警報と判断する。フィルターの付いていない換気扇を回して建物の外に排気しようとする。そのうえ、実験を続けたという。判断ミスが重なり、漏れに気づいたのは24日夕だった。5月23日の事故発生後、施設内の放射線量が上昇し、16基ある換気扇を回した。一回目は約15分で止め、二回目は66時間にわたり、回し続けていた。当初は、二回目の作動時間を三十分間と説明していたが、両機構が職員らへの聞き取りを進めて、換気扇のことを忘れていたということが明らかになったという。

自民党は原子力発電所を再開しようとしている。原発輸出も必要だとしている。選挙公約に掲げている。高市政調会長によると、原発事故では死者が出ていないことを理由に、再開を主張した。日本の歴史上これほど悪質な人災はなかったと考えている。にもかかわらず、死んだ人がいないから大した事故ではないという認識が自民党の認識である。本音では案外にそう考えている人がおおいいという判断だろう。また事故が起きたとしても、この程度なら大したことではないという結果判断である。経済を優先すべきだということなのだろう。まず、原発事故の認識を議論すべきだ。人が死んでいないという側面からだけ見たら、この事故をゆがんで認識してしまう可能性が高い。何しろ16万人が今だ自分の土地に戻れないのだ。無理に戻っても、今後の生活の再建は見通しもない。200キロ離れた小田原まで、放射能汚染で農作物の出荷停止が起きた。人間の健康にわずかずつの影響を与えていることは間違いが無い。それは今後何十年かは続く。直接影響はわずかでも、永く残る汚染が起きたことは忘れられない。

農地が汚染されたために精神的なダメージを大きく受けた。それが足と腕の湿疹になって現れた。もちろん関連があるかどうか証明は出来ないが、そうとしか思えない。これからも汚染された土地で生きてゆかなければならない気持ち悪さ。日頃忘れるようにしているが、この気分がたまらなく負担だ。土作りを農業の基本姿勢にしてきたものとしては、取り返しがつかないような負担感がある。原発の再開はこの気持ちを逆なですることなのだ。原発再開を主張するものは、再開の義務として核廃棄物の処理を示す必要がある。安い電力と原子力発電を主張するなら、放射性廃棄物の処理費を示してほしい。先進国ではすでに原発を安い発電と考えない方向が出てきている。安いというのは目先の経済に過ぎない。これは高市氏も認めている。廃棄まで考えれば、高くつく発電方法なのだ。

原子力機構の事故を見ても、人間は間違いを起こすものだ。どこまで注意を言われても、注意出来ないのが人間である。人間がやる以上、取り返しのつかない事故を起こす可能性のある原発は利用しない方が望ましい技術である。人間というものが、このくらいミスをするものなのか。あるいはこの会社が特別にひどいのか。少なくともこのような会社に、もんじゅの開発を許す訳にはゆかないだろう。もしかしたら、もんじゅをずるずる開発していることで、国からお金を引き出しているだけなのかもしれない。原発輸出の本質は、原爆の潜在的保有を意味している。最悪の武器輸出になるのではないか。いまさら原発を始める国の本音は、原爆開発だろう。日本は平和憲法に基づき、武器輸出を禁止している国である。経済優先で武器輸出まで始めるということが、原発輸出である。どこから見ても原子力は止めた方がいい。もう一度原発大ミスが起こる前に原発を止めよう。

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8 コメント

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Unknown (荻窪の農家)
2013-06-24 08:42:46
>死んだ人がいないから大した事故ではないという認識が自民党の認識である。本音では案外にそう考えている人がおおいいという判断だろう。

これも、「自民嫌悪」に基づく笹村さんの思い込みです。「自民党=悪」にしたいがために、自民党全員が同じ考えだと思い込んでいるに過ぎません。

>事故が起きたとしても、この程度なら大したことではないという結果判断である

そんな判断もしてないですね。

>先進国ではすでに原発を安い発電と考えない方向が出てきている。

これも笹村さんの思い込みです。反原発運動団体がそのように述べているだけで、北欧、東欧を含め、原発建設計画が進んでいます。

もっと、御調べになってからお書きになられた方がいいですよ。
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Unknown (荻窪の農家)
2013-06-24 08:56:04
>人間は間違いを起こすものだ。どこまで注意を言われても、注意出来ないのが人間である。人間がやる以上、取り返しのつかない事故を起こす

笹村さんが出荷される鶏卵にも取り返しのつかない事故が起きる可能性があるわけですね。鶏卵に事故が起きていることに気づかず、1週間出荷し続けたとして、一体何個の卵が人の口の中に入るでしょうか?

>これからも汚染された土地で生きてゆかなければならない気持ち悪さ。日頃忘れるようにしているが、この気分がたまらなく負担だ。

中国からのPM2.5 や自動車の排気ガス等も土壌を確実に汚染しています。何より1960年代の核実験により、日本中に放射性物質が降り注がれました。それは気にならないのでしょうか。

私は非自民で、某政党の新聞も講読しております。
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ちょっとひとこと (きじとら)
2013-06-24 11:19:19
私は笹村さんにお会いしたこともないしコメント寄せるのもどうかな~と思ってしまう程のよそ者ですが。ネット上だとなぜ多くの人が自由奔放&攻撃的な投稿をしてしまうんでしょう、、、。笹村さんは冷静に意見を述べていると思います。コメント投稿する側も何かを主張される際には同じように冷静な筆致でないとバランスが悪すぎですね。
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一筆啓上 (とらへび)
2013-06-24 17:15:55
きじとらさん。どの人も冷静だと思いますよ。自由奔放かつ攻撃的なのは、むしろ「野田前首相を無能」と断じたり、高校生が「笹村さんが、京大の憲法学者の著書を読まずに批判するのはおかしい」との批判に、笹村さんは「あなたの意見を述べよ」と返したことがありました。笹村さんは、与党の政治家を批判しますが、ご自分へ向けられた批判に真摯に向かいません。
また先日は「インチキ」をお書きになる。バランスがとれ、かつ冷静でしょうか?
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Unknown (yaeo)
2013-06-24 17:42:22
笹村さんの書かれたことは正論だと思いますが
原発について意見を述べるとこんな異論反論
のコメントが入るんですね
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科学的データに基づいて考えるべきでは (そうすけ)
2013-06-24 22:57:05
 アメリカのミズーリ大学の名誉教授のラッキー博士は、放射線を怖がるなと主張されています。
 博士の主張は慢性的な被曝の場合、年間被曝量が100ミリシーベルトの時、発がん死亡率は最低になり、寿命もいちばん伸びるということです。
 現在では、健康維持のためには、恒常的に低線量の放射線の照射を受けることが大事だというラッキー理論が確立され、それは世界的にも認められています。

 ところが現在、帰宅困難区域と定められた年間累積空中放射線量は50ミリシーベルト以上の地域となっています。
 オックスフォード大学の核物理学および医療物理学の権威であるウェード・アリソン教授は、多少健康被害が出る可能性はあっても、国民の権利を侵害するのであるから、避難区域の基準は1200ミリシーベルトあたりが妥当と言っています。

 札幌医科大の教授高田純博士は、東日本大震災直後の4月に3日間にわたり福島第1原発の敷地境界まで放射線を計測し、その結果、総線量は0.1ミリシーベルトで、これは年間総線量は12ミリシーベルト程度以下であったということです。
 そのあとの6月にも、3日間飯館村、南相馬等を訪問したときも、計測した総線量は13マイクロシーベルトであり、年間総線量は2ミリシーベルト程度以下だったそうです。

 また、日本は世界で唯一の核被爆国ですが、原発廃止派から広島、長崎の話題が出ないのはなぜでしょうか。
 広島で亡くなった方の死因のほとんどが、放射線ではなく、焼死です。
 広島には、被爆直後に全国から一流の学者が集まり、被爆から2か月後に爆心地に電車が走りました。
その後広島は大発展し、人口も増え、平均寿命も全国平均より長く、がん発生率や、奇形児の発生も特に多くありません。
 広島の当時の放射線率は福島第一原発事故の1700万倍であったそうです。
 こうした傾向は長崎にも当てはまります。
 この厳然たる「科学的データ」が、原発反対派が、広島、長崎のケースを引き合いに出さない理由なのです。

 放射線が危険だと言われる発端は、1927年のアメリカの遺伝学者マラーの実験だと言われています。
これはショウジョウバエのオスに放射線を浴びせたら、奇形が生まれたという実験です。
 しかし、後年、DNAが発見され、一般に、放射線で遺伝子が傷ついても修復酵素によってすぐ修復されるのがわかったのですが、ショウジョウバエの精子にはこの酵素がないという非常にまれな存在だということが判明したのだそうです。
 この研究は重大な欠陥があったのですが、放射線は怖いという印象を世界に与えてしまいました。

 このような放射線に対する科学的知見を考えれば、原発推進派の意見も与党政調会長の発言も、とても暴論の類とは言えません。
原発反対派の方こそ、感情だけで物を言っているのです。
 違うというのであれば、是非科学的データに基づいた反論をご教授いただきたいと思います。




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Unknown (Unknown)
2013-06-25 00:47:58
福島は広島型原爆4,023倍
チェルノブイリの4倍の放射能を放出
http://www.examiner.com/article/fukushima-cesium-equals-4-023-hiroshima-bombs
http://ameblo.jp/64152966/entry-11352648651.html

福島原発事故でセシウム137が広島型原爆の168倍放出 うち22%が陸地に落ちた=原爆37発分
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/eda6395faa79938f08f52d9194104ccb

東京電力福島第一原子力発電所の試算値約1万5千テラベクレルは、原子爆弾の試算値約89テラベクレルで単純に割ると約168.5倍の値
http://www.enecho.meti.go.jp/radi_qa/45.pdf


また、東京電力の放射能が直接の原因で死んだ人はたくさん居る
http://www.minpo.jp/news/detail/201306068855
http://www.asyura2.com/11/genpatu14/msg/104.html
http://blog.goo.ne.jp/ikariyax/e/71c14c4a2466b052122d3ef63ab8af60
放射能汚染がなければ死ななかったのであるから因果関係は100%
さらに、自宅や仕事を全て奪われ「生きながら死んでいる人」は無数に存在

さらに、チェルノブイリなどの例を見る限り、今後数年以内に東京電力の放射能による癌の死者や奇形児が無数に出る危険性
http://etc8.blog83.fc2.com/blog-entry-1089.html
http://franceneko.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/post-c31b.html


管理人様へ
さも多数の意見であるかの如く装うため、同じ人間が毎回名前を変えて投稿していないか、アクセス解析ソフトで投稿履歴の分析管理をされる事をお薦めする

 
 
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原発問題 (笹村 出)
2013-06-25 05:09:18
原発問題に賛成も反対も当然あるでしょう。
自民党は推進を決めた訳です。
私は、廃止を望んでいます。
最低でも、再開には核廃棄物の行く先を決めなくてはなりません。

高市氏は推進のために、死者の居ない事故と、述べたと判断しています。
そして、結局取り消した訳です。

この取り消しは政治家としておかしなことだと思います。

推進を望む人の本音は、大した事故ではないという認識かと思います。
それはここの書き込みにも出てきます。

私は人類の文明の方角を変えるような、重大な事故だと考えています。

人間の文明が、触れてはいけない性格の技術の一つではないかと考えています。
その理由は、何度か書きました。

これも意見は分かれるでしょう。
むしろ人間の方向について、議論したいです。

原発輸出に関しては、原爆製造を考えざる得ないです。
これはある意味武器輸出です。

名前に関しては、以前一名の方を調べたことがあります。
公表しましたら、その後書き込みません。

あまりにひどい時は公表します。注意して下さい。
返信する

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