あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

旅のテーマ探しに 文藝春秋 夏号 『「もう一度」日本を旅する』

2010-07-21 21:40:43 | Weblog
 梅雨明けとともに日本列島の多く後に猛暑が訪れ、連日、「熱中症に注意を…」
との報道が流れています。今日のわが家、2階のある部屋は39℃になりました。

 こんな時には、どこか涼しいところで避暑したいものですが、別荘のないわが家
では、どこに行ったらよいものか、行くまでが暑いナーと考えてしまいます。

 それなら、いっそのことテーマを見つけて旅をしたら、暑さも少しは和らげられる
のではないでしょうか。

 そのような、自分だけの旅のヒントを与えてくれそうな冊子が刊行されました。
7月1日発行の、文藝春秋スペシャル・季刊夏号 『もう一度日本を旅する』です。



 旅の達人、旅好きの人などが、オリジナリティ溢れる旅について、たくさん投稿
しています。

 巻頭随筆ではまず、映画監督の椎名誠さんが、日本の素晴らしさや安全さなど
の面から、日本を歩く旅をしたいと述べています。

 民俗学者の赤坂憲雄さんは、すぐれ者たちの個性的な「紀行」の跡をたどる旅
を、そして放送タレントの永六輔さんは、「遠くへ行きたい」から40年、旅には
「トリップ」「ツアー」「トラベル」「ジャニー」4つがあるが、自分が好きなのは「ジャ
ニー」だが、それぞれがうまく使い分ければよいと言われています。

 著名人にインタビューして、旅の原点やスタイルを語る項では、「白洲正子の「か
くれ里」を読んで、熊野古道や高野山を訪ねる精神的な旅」、「旅の目的はその土
地の人に出会うこと、行き先は小さな離島がよい」、「観光名所より普通のものを
見るのが好きで、地方特有の瓦や壁土を見たりスーパーマーケットに入る」、「旅
に出たときくらいは、自然の音を聞く」といった旅の仕方が述べられています。

 スペシャル・エッセイという項では、民俗学者・宮本常一の生地、周防大島のそば
にある小さな島のこと、孤高の登山者・加藤文太郎ゆかりの槍ヶ岳登頂、名月赤城
山で知られる国定忠治のふるさと、群馬県伊勢崎市(旧東村)への旅、鉄砲伝来の
島、種子島が砂鉄の島だったこと、国内に残る軽便電車に乗りに行く、といった多
彩な旅のエッセイが盛りこまれています。

 さらに、「パワースポット神々の湯」では、玉造温泉、霧島温泉郷、熊野・湯の峰
温泉、道後温泉など、歴史ある古湯を温泉教授と巡り、「こだわりの旅」では、万葉
の地を行く、山陽本線で歴史を感じる、若返りの水を求めて、語源探見、ブナの山
を踏破する、ふるさとご飯、軍事遺産を訪ねる、岩と洞窟、といったユニークな旅を、
その道の達人が記しています。

 そのほか、日本の小さな街を歩く、忘れられない旨いもの、地図で旅する明治、
名著で読む日本の旅など、といった多彩な旅の仕方が盛りこまれています。

 ツアーでは得られない旅をしてみたい方、ほかの人とはひと味もふた味も違う旅
をしてみたい方などには、この書から旅のヒントが得られるかもしれません。









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