あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

アートウオークセラピーで横須賀市長井周辺を歩く(神奈川)

2014-05-27 19:08:19 | カントリーウオーク
 2014年5月25日(日)

 土日のカントリーウオークグループの1泊例会には要件が重なり参加出来なかったが、
日曜日だけ空いたので、山浦敬子さんのアートウオークセラピーに参加した。

 集合は京浜急行久里浜線の終点、三崎口駅。10時2分発荒崎行きバスで終点の荒崎バ
ス停まで行き、10時30分に出発する
    

    
 バス停のある交差点から南への細道へ。民家の傍らに寒天の原料、テングサが干してあ
り、近くのお宅ではユスラウメが色づく。
    

 すぐ先に「三浦札所三十一番観世音菩薩」の石柱が立っていた。少しだけの斜面中腹に、
豊富な広葉樹を背にしたお堂があった。お堂の天井には横須賀市文化財の板墨画の龍の図
があるようだが外からは見えない。


 社殿背後に回ると、錫杖(しゃくじよう)を持ったお地蔵さんが立っている。錫杖まで
一つの石で彫られている珍しい地蔵菩薩だという。
        

 隣の民家のご主人が、観音堂は開けて入れると教えてくれた。中に入り、本尊正観音菩
薩の祭られた厨子に参拝する。

 三浦三十三観音は1週間前の5月18日まで本開帳されていたが、終わっていたので厨
子の扉は閉ざされていた。

 この観音堂は「荒井観音堂」といわれ、鈴木家個人の所有とのこと。鈴木家の先祖は源
義経の家臣の鈴木重家の子、家長で、ここ長井領の領主だったという。

    
 天井に描かれた龍の絵は、江戸時代の文人画家、谷文晁の作といわれ、横須賀市指定文
化財。横の格天井にも何か描かれているが、色あせていて判別しにくい。

 道路際には、「海士(あま)の屋は 小海老にまじる いとどかな」と刻まれた芭蕉句
碑が立っていた。
        

 緩やかな斜面を上がり、神社に行こうとしたが見当たらない。生け垣の間からかやぶき
屋根の民家が見えた。広い芝生の庭でご主人らしい方が草取りをしていたので声をかけ、
芝生に入って見せていただく。屋根は近年葺(ふ)き替えたばかりとのことだった。



 ウグイスの鳴く林の横を下り、東側の海岸沿いに出た。岸壁には漁船やレジャーボート
などが係留されている。


 そばのうっそうたる森に祭られた住吉神社へ。社殿は小さめの簡素な造り。


 湾沿いの道に桑の木が2本あり、桑の実が色づく。黒いのを摘み取り口に入れると甘か
った。
    

 出発した荒崎バス停に戻り、今度は東に向かう。

 木の根や曲がった枝などを飾り付けた民家の前を通過し、小さいピークを上がり下りし
て観明寺に入る。


 山門には、蓮如上人御真筆という額が掲げられている。本堂の前には、フェニックスの
古木が太い支柱に支えられて立っていた。
        

 寺の入口の路上には、「長井町荒井の道切り」と呼ぶしめ縄が下がっている。
    
 毎年5月15日と11月15日の住吉神社の祭礼の前に作られ、ここなどムラの三か所
に張って、疫病などがムラに入ってくるのを防ぐのだという。

 Y字路に戻って南東へ向かう林間の道路上にも、二つ目の「道切り」があった。
    

 次のY字路には、観音像の庚申塔や青面金剛塔など、古い石塔や石碑が並んでいた。
    


 台地上に出て花畑の横を通過し、広々とした畑の中を老人ホームに向かって進む。手前
を少し下がると狭い湾になっていて、海からの風が気持ちよい。


 湾を見下ろす絶好の場所にコンクリート造りのりっぱな廃屋があった。正午近いので場
所を借りて、建物の下から海を眺めながら昼食とする。




 老人福祉施設「サニーヒル横須賀」のそばを左折し、畑の間を北に向かう。無農薬栽培
なのだろうか、草の伸びるに任せたキャベツ畑が何枚か見られる。
    

 畑が終わって突き当たり、少しの住宅地を東にすぐ、「天地生成」と大きく刻まれた
「栗谷浜埋立土地改良記念碑」が立っていた。
        
 この辺りは以前、小さい舟泊まりのある湾が入り組んだ複雑な地形だったが、横須賀市
の生活廃棄物を埋め立てて環境浄化と地域開発を行うために、昭和54年(1979)か
ら土地改良事業を実施し、現在のような広い畑に変わったことなどが記されていた。

 すぐ先の南側一帯は、「ソレイユの丘」とも呼ぶ広大なエリアの「長井海の手公園」で、
入場は無料。中には、子どもの遊び場やお花畑、水場、牧場などがあるようで、駐車場に
は来園者の車が並び、園内は家族連れなどで賑わう。



 それら施設の方には回らず、入園ゲートを入って左へ、エン麦(ばく)畑の横を通って
東北の出口から出た。


 公園の東に並ぶ5本のアンテナ塔の敷地の東側、カボチャ畑などの間を回って唐池の集
落へ。


 神社マークのところに小さい社殿が祭られていたが、神社の名は分からない。


 集落の東端付近から道路の南側一帯は「YMCA三浦ふれあいの村」。県立の施設を横
浜YMCAが管理し、学校や団体を対象に、キャンプや海水浴、磯の観察、野外炊事など、
自然を相手のプログラムが用意されているようだ。

        
 ふれあい村の東北端、T字路際に「和田城址」の説明板が立っていた。この辺りは和田
小太郎義盛の居館趾で、三浦半島有数の穀倉地帯としてこの地から多くの兵士が出陣し、
食料を戦陣に送ったことなどが記されていた。


 T字路を入り、ふれあい村の南東端付近でスケッチタイムに。記念撮影後、前面に広が
るカボチャ畑などを短時間でスケッチした。
    

    

 ふれあい村の南側からスイカやカボチャ畑の間を進み、折り返して矢作(やはぎ)の広
大な畑作地帯を北東に向かう。畑の向こうに陸上競技場のスタンドのような、ふれあい村
の大きな建物が一望できる。



 花の咲くジャガイモ畑やネギ畑もあり、吹く風はさわやか。標高27mながら広々とし
た展望を楽しみ、北側の森ノ後集落に入る。


 国道に向かう台地の下り際に天王様を祭る小さい社殿があり、傍らに「和田義盛舊里碑」
が立ち、鎌倉武士和田義盛の栄枯盛衰の歴史が記されていた。
        

 国道134号の和田交差点に出て、そばの和田バス停に14時9分に着いた。


 14時21分のバスは行楽客で大混雑、ようやくステップを上がる。でも三崎口駅は近
い。14時29分に着き、8分後の京浜急行泉岳寺行き快速急行で帰途についた。

 
(参加 4人、天気 曇一時晴、距離 6㎞、地図(1/2.5万) 秋谷、歩行地 
 横須賀市、三浦市、歩数 11,800)





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2 コメント

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懐かしかったです (栗林登志子)
2014-06-21 02:50:31
私の母の実家のすぐ近くだったので懐かしい気持ちで拝見させていただきました。子供のころに行った神社や海、まるでその日に行ったような気持ちになりました。
素敵な写真ありがとうございました。
返信する
素敵なエリア (saikoroat)
2014-06-21 16:54:41
栗林さん、ご覧いただきありがとうございます。
お母さんのご実家があの辺りだったのですか。
巡ったのはわずかなエリアでしたが、豊富な広葉樹林があり、
広大なは畑作地帯からは展望が楽しめ、良い1日でした。
返信する

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