あるきメデス

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取手市西郊からビール工場へカントリーウオーク(茨城)

2016-07-05 17:12:53 | カントリーウオーク
 2016年7月2日(土)

 梅雨の晴れ間で30℃前後の暑さになるとの予想だが、カントリーウオークグループの
第235回例会に参加した。集合地は、関東鉄道常総線で一番新しいゆめみ野駅で、駅員
は無配置である。

 駅の開業は、あの東日本大震災の翌日の2011年3月12日。震災のため開業イベン
トはすべて中止になり、一番列車の運行も取手ー水海道間が運行再開した夕方になったと
いう。

 駅舎のある北側は、「常総ニュータウンゆめみ野」で、土地整備事業が進んで新しい戸
建て住宅が増えつつあり、平成17年(2005)更新の地形図「藤代」の山之坊集落周
辺とは道路の様相がすっかり変わっていた。

 私は、入手していた「取手市観光アートガイドブック とりで」を見ていたので、担当
が用意してくれた地図より少し外れているが、下高井の高源寺に回ることを勧めたところ、
全員一緒に行くことになり、いつものような組み分けせはず10時10分に駅を出た。
 
 == 高源寺の地蔵ケヤキ見てゆめみ野公園へ ==
 
 新しい道路を北へ、すぐのT字路を西進する。休耕した畑にキバナコスモスが花盛り。
間もなくゆめみ野の住宅街の西端となり、北に延びる旧道に入る。



 永山公民館横を過ぎ、緩やかに下って細い用水を越えて下高井集落に入り、うっそうと
した参道を進んで香取八坂神社へ。蒸し暑いのでさっそく水分補給をする。


 拝殿前に、取手市保存樹木のクスノキの古木が高く幹を伸ばして立つ。
     

 東に隣接する高源寺へは、背後の墓地から入る。どっしり構える本堂はコンクリート造
りで、本尊などは2階に祭られている。


 本堂前には、茨城県天然記念物に指定されている「地蔵ケヤキ」と呼ぶケヤキの大木が
目に付く。
     
 樹齢1600年と推定される古木で、太い根元部の洞穴には子育て地蔵が祭られ、安産
の霊験あらたかと近隣の人々の信仰を集めているという。
     

 

 傍らにあるスダジイの古木も市の存樹木。ほかにカヤなども保存樹木になっていた
     

 南側の道路に出て東へ、緑豊富な広葉樹林の下草にアジサイが幾つも植えられていて、
まだかなり花が咲き残る。


 家並みが尽きて十字路に出ると、草地の向こうにこんもりとした森が現れた。一帯は髙
井城址公園で、草地の自由広場や湿地、東側台地の樹林には城郭跡がある。


 髙井城は、小貝川を北に望む半島状の台地に築かれたもので、取手市内に残る最も大き
な戦国時代最後の城跡らしい。

 築城年代は不明だが、髙井の地名は建武3年(1336)の相馬親胤(そうまちかたね)
宛文書にあることから、当時相馬氏の領地だったようだ。天正18年(1590)の豊臣
秀吉の小田原城攻めの際、後北条氏とともに下総系相馬氏が滅亡したため、髙井城はその
役割を終えて廃城になったという。

    
 草地にはノカンゾウ、ワルナスビ↓、キキョウなどが咲き、南側の湿地沿いにはアジサ
イが多い。
        



 台地に向かって林間の遊歩道を上がる。台地上には開けた広い草地があり、ここが城郭
跡らしい。


 西側の湿地際に下り、台地の南側林間を進むと、公園の南東端に髙井城跡の説明板があ
り、城の歴史や年表、主郭部の想定復元図、髙井城跡の測量図などが掲示されていた。

 下髙井集落を南東に抜けて、伊藤ハムの工場横でゆめみ野地区の新しい道路に出た。周
辺の空き地にもキバナコスモスやムラサキツメクサなどが咲き乱れている。


 工場前を東進し、髙井小の南にある「ゆめみ野公園」に入る。調整池の見える中央駐車
場そばの東屋(あずまや)に11時半前に着き、昼食をする。

 
 == 水田の用水沿いを進んでキリンビール取手工場へ ==

 食事を終えてミーティング後、一部の人は北側のサクラ広場↓に上がって南東に回り込
み、公園に接した山の坊市民緑地を回る。




   
 市民緑地周辺にも、キバナコスモスやムラサキツメクサがたくさん咲いている。
       

     

 調整池際を回ってきた残りのメンバーと合して記念撮影をして、12時18分にゆめみ
野公園を出た。



 公園の東側台地に上がると、土地整備事業で南側から移設した月読尊(つきよみのみこ
と)や庚申塔、青面金剛像(しょうめんこんごうぞう)合わせて5体が屋根掛けの下に並
んでいた。


 ゆめみ野五丁目の新興住宅地を東に抜け、新取手五丁目の北側に開けた田園地帯に出た。


 東西に広がる田園地帯を潤す、用水路沿いを東に少しで、当初昼食地に予定していた水
の公園に入り、水分補給を兼ねて小休止する。

 予想以上に木々が多くて緑陰もあり、せせらぎにはオタマジャクシが見られ、南側には
アジサイなどに囲まれた池もあった。
    





 再び用水路沿いを東へ。県道130号を横断した先に、たくさんのハンゲショウが花を
見せる。

 ちなみに、今年の半夏生(はんげしょう)は、きのう7月1日だった。


 周辺には緑あふれる水田の展望が広がり、幾分かの風もあり、蒸し暑さを和らげてくれ
る。


 用水路は三面コンクリート張りで無粋だが、流れは豊富。その用水路は本郷四丁目から
三丁目にかけては集落の北面の斜面林沿いになり、暑い日差しが遮られる。


 寺田第二揚水機場の横を過ぎ、次の車道を横断した近くで再び小休止して水分補給する。
前方遙かに国道6号・水戸街道沿いにある日清食品の工場が望まれる。

 本郷三丁目の東端まで進み、斜面林が切れて右カーブすると、前方にこれから行くキリ
ンビール取手工場の建物や、たくさんのタンク群が見えてきた。


 国道6号を横断し、北側からキリンビール取手工場へ。
       

 工場見学の受付場所、ゲストホールに向かうと、構内の緑地に麒麟(きりん)稲荷大明
神の小さな社が祭られていた。


 13時42分にゲストホールに入る。工場見学の予約時間は14時半なので、しばらく
はホールで待ち、直売店や製品の展示、広大な工場の模型などを眺める。




 取手工場の開設は、取手市の市制施行と同じ昭和45年(1970)。敷地面積は東京
ドームの5.5倍の26万㎡。年間最大製造量は50万㎘、一番搾りやラガーなどビール
のほか、発泡酒・端麗シリーズや、リキュール、氷結シリーズなども製造しているという。

     
 正面入口の外に出ると、大きな糖化釜(とうかがま)が置かれ、入口の横には麒麟像が
ある。
    
 像の下の建立誌によれば、創立70余年の昭和56年(1991)に、物故された先輩
の冥福を祈念して高野山に供養塔として麒麟像を定置し、同型のものをここに設置したの
だという。

 14時30分になり、ゲストホールで短い映像を見てから、近くの醸造工場棟に入る。
大きな糖化槽↓の並ぶところで仕込行程の説明を受け、一番搾りと一般的なビールの飲み
比べをする。





 この後バスに乗り、100以上も林立するコニカルタンクの横を通ってパッケージング
工場に入り、ビール瓶の洗浄からラベル貼りまでの行程を見て回る。






 ゲストホールに戻り、いよいよお楽しみのビールの試飲会場へ。できたての一番搾りプ
レミアムや一番搾り、一番搾り千葉、一番搾り取手、アルコールに弱い人やドライバー向
けの数種の飲料など、20分間に3杯まで試飲できる。



 多くの人がまず、お勧めの一番搾りプレミアムを飲んでから、ほかの一番搾りも頂き、
のどごしの違いを確かめる。

 ほかの人の分を分けてもらって4杯、5杯飲んだ人もいて、すっかり良い気分になり、
15時50分に工場を後にした。

 工場の西側から井野台二丁目の台地に上がり、畑や住宅の間を進んで井野台一丁目を南
に抜け、JR常磐線の踏み切りを渡る。線路沿いを進み、ゴールの常磐線取手駅には16
時25分に着いた。

(参加 14人、天気 曇後晴、距離 9㎞、地図(1/2.5万) 取手、藤代、
 歩行地 取手市、歩数 19,600)




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