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占いという もう一つの眼

江戸の敵

2023年10月12日 | 星の流れに

山羊座のインドが新生インドとしてスタートしたが、ユダヤとイスラエルも山羊座だ。イスラエル回帰運動のシオニズムから120~30年になる。つまり、ユダヤ人の前回のピークはシオニズムの提起だったことになる。そこから下り続け、ホロコースト、イスラエル建国などを経て、シオニズムの250年が終わった。今、再びユダヤ人の新しいサイクルが始まるのだが、それが何を意味し、どうなるのかはイメージできない。

ユダヤ民族が国を持たなかった期間は、冥王星周期の約10倍の2500年になり、ここ250年で生まれたアイデアは1948年イスラエル建国で実現したものの、それ以来ずっと戦い続けてきた。
冥王星が山羊座に到り、ようやく地域の中に容認される雰囲気が出始めていた。
そこに起こったのが、今回のハマスの急襲だ。

イスラエルとしては、ハマスを除去したかったわけだから、おそらくこの機会に、完全な建国か亡国か、全てを賭けるだろう。
この戦いは、イスラエルの再定義になる。戦闘よりも重要な大義を、世界が認めるかどうかが、イスラエルの戦争だ。そしてその結果が、新生イスラエルそのものになる。

江戸の敵を長崎で
一方で、アメリカの力を分散させるこの情況は、ウクライナのユダヤ人大統領にとっても死活問題だ。直接の黒幕はイラン過激派だろうが、ウクライナの敵をパレスチナで討つ、ロシアや中国の策動かも知れない。
極論すれば、アメリカにはユダヤの傀儡政権の一面がある。亡国の民にとっては新大陸こそ新天地であり、キリスト教徒の国で表には立てないものの、寄り集まりの国なら容易に実権を握ることが出来た。
世界の中で、もっとも国際感覚を持っているのは国家から離れている人々であり、華僑を超えるのがユダヤ人だ。アメリカの強さの一因でもある。

そのユダヤ人が国を持つことは、逆に、アイデンティティの喪失でもある。国を持たない民は、学芸ビジネスなど、権力以外の分野で才覚を磨いてきた。イスラエルの強さはそうした諸々の知的遺産を、国家権力確立につぎ込んだからだが、国家的視野は人間を愚かにする。
国家や権力に集中した人間が、信じられないほどバカになるのは独裁者を見ればわかるが、世界が国家の集合である限り戦争が無くならないのは、各々の国民が国という権力基盤の内側からしか物を見られないからだ。

今回のイスラエルの戦いは、国家が無くなる時代に、国家を持とうとすることの皮肉な教訓になるだろう。
ユダヤが操るアメリカの支えによって建国したイスラエルが、ユダヤ人の夢であることには変わりないが、中にいる人と世界のユダヤ人の認識は、少しずつズレてきている。建国後イスラエルに移った人の中には、幻滅して去った人も少なくなかった。国家は必然的に戦争の手段である以上、どんな理想を掲げて建国しても、結局はコスモポリタンとは真逆の方向性から逃ることはできない。