魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

チン穴子

2021年11月13日 | 日記・エッセイ・コラム

11日。中国共産党は「歴史決議」とやら言うものを採択した。
11月11日は、以前は「雪の朝二の字二の字の下駄の跡」から「下駄の日」として知られていた。ところが、テレビでは、並んで首を出す「チンアナゴの日」として紹介していた。下駄を履く人もいなくなった近頃では、やむを得ないのかも知れない。

中国共産党の意思決定は、総会方式で定められ、こういうやり方を「全過程人民民主」として、欧米の選挙による民主主義を超えるものだと、中共は自画自賛している。
党員の党員による代表者が集まって、上からの意思をシャンシャンと賛同する単なる儀式にしか見えないのだが、これが民主主義だというのなら、中国歴代の帝国は全て民主主義だったことになる。

また、欧米の思想を知らないほぼ全ての中国人民も、「全過程人民民主」を全く疑うことがないのだろう。
欧米思想を取り入れて2世紀近くになる日本でさえ、形式とは裏腹に、人権や民主が個々の意識に染みこんでいるとは思えないことばかりだ。中国人民が人権に基づかない「正義」を支持するのは、何の不思議もない。

大会場に、皇宮の君臣よろしく参列するニュースを見ながら、
「そうか、今日はチンアナゴの日か」と、妙に納得した。