魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

明けぬ夜

2016年10月03日 | 大転換

デパート閉店が、ドミノ倒しのように続いているそうだ。
もう、10年ぐらい前に書いたことだが、いよいよ本格化してきた。
青息吐息で命脈を保っていたデパートは、中国人の爆買いのような現象が起こり、一気に燃え尽きるところが出てきた。死にかけている年寄りに若い子が群がったら、興奮して死んでしまう。まあ、そんな現象だ。
爆買いで、葬式費用ができて、閉店に踏み切ったのかも知れない。

最近、喫茶店も再ブームだそうだが、これも末期症状だ。喫茶文化は、中東のチャイハナ(ネ)がヨーロッパに持ち込まれたもので、大航海と産業革命の成果であり、タバコと、お茶と、コーヒー、そして砂糖が一世を風靡した。実は、麻薬もその一つなのだが、これは効果が強力すぎて、政治のコントロールが効かず、社会崩壊に繋がるので、拒否された。どの社会にも太古から存在する酒は、社会に根付いていたので、拒否されなかったが、本来は麻薬に劣らない破壊性があり、コーランはそれを拒否した。

一定の地域でしか生産できず、貿易格差の生ずる物品は輸入拒否されるはずだが、産業革命という生産のマジックによって、原料と加工品との交換が可能になり、喫茶文化が可能となった。それ以前は、中華とローマを仲介する商人の、中東だけが享受した文化をヨーロッパでも楽しめるようになったのだ。
豊かな交易と大量生産に裏打ちされた、デパートと喫茶文化の衰退は、産業革命パラダイムの転換を告げている。

もちろん、大転換は全ての分野に起こっている。  産革パラダイムの過程で生産と消費の場が逆転し、低賃金を求めて、資源国が生産の場に変わったり、エネルギー資源国が利益を得て世界を動かしたが、やがてまた、過剰生産とエネルギー転換で、加工生産国も資源国も覇権を握れなくなってきた。それが、大転換だ。
デパートのような陳腐化したビジネスモデルは、途上国に移転して命脈を保つが、それも時間の問題だ。

生命活動の本質
結局、当たり前の事ながら、世界はエネルギーによって動いている。
生命誕生から今日に至るまで、エネルギーを握った者が覇権を握る。
これも何度も繰り返し、言ってきたことだが、今後のエネルギー選択が、大転換後の勝者を決めるのだ。
唯一、ハッキリしていることは、原子力エネルギーでは覇者になれない。
原子力に固執するのは、地震予知と同じ、可能性に祈り続けるようなもので、襲ってくる大軍を前にして、祈祷しているぐらい暗愚であることを、悟らなければならない。
未練の布団を被り続けている暗愚に、夜明けは来ない。