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長野の旅2011【上諏訪温泉・片倉館】

2011-07-31 | 長野の旅2011


伊那でブルーベリー狩りをした後は一路上諏訪へ。
上諏訪にある温泉施設「片倉館」はカフェー花園の紅緒さんに信州に来るならぜひおすすめと教えて頂いていた近代建築。

「片倉館」は諏訪に製糸業を起こした片倉財閥の二代目がヨーロッパ視察の際目にした欧米の国々の
地域住民への福祉施設が大変充実していることに感銘を受けて、
諏訪にも地元住民の為にそのような施設を作りたいと建設された温泉大浴場や文化、社会交流のための会館などを備えた施設。
昭和3年に森山松之助設計により完成した。





外観からはとても温泉施設とは思えないような雰囲気で西洋のお城のような風格もある。
こんな立派な施設を私財を投じて地域住民のために建設したという片倉財閥・・すばらし過ぎる~
それが80年以上もの時を経た今でもそのままの温泉施設として一般人に開放されているというのにも又感動。





玄関ホール。





女湯入り口へ。





温泉内はもちろん撮影禁止。
この写真は当時の温泉の様子。
千人風呂、といわれるだけあり大理石造りの浴槽はゆったり広く、驚くのは1.1mもあるという水深。
底には珍しく玉砂利が敷き詰められていて心地いい~
浴場内はアール・デコ調のステンドグラスやモザイクタイル、テラコッタのレリーフや彫刻などに囲まれて
建築好きにもたまらん空間でもある。
この千人風呂で娘と二人だけの貸し切り状態になった時にはちょっと泳いでみたりもして・・
幸せいっぱいの温泉体験ができた。





温泉から上がった後は、二階の休憩室へ。
階段の脇にはおばちゃん向け?な洋服なども売られていたりして気取りのないところがまたいい感じ。





柱のレリーフが華麗な二階の休憩室。
食堂や売店があって、自由に横になって休むこともできる。









建築当時の休憩室の写真。
庶民向けとは思えぬゴージャスな雰囲気だ。





休憩室からバルコニーへ出る階段。





二階のバルコニーから間近で見た外観も迫力がある。





温泉の煙突。





こちらは温泉施設に隣接する会館。
残念ながら関係者以外は立ち入り禁止なので中を見ることができなかったが、
洋風の外観に対して内部は200畳の大広間をはじめ、中、小の和室からなるそうだけれど外部からは全く和風を感じさせないものになっていて、
内部からは障子を閉めると外観が洋風であることが分からないようになっているなどこだわりの設計になっているそう。





玄関からちらりとのぞいた内部。
ドアの奥に並ぶ部屋は全て和室のよう。





同じ敷地内にあった諏訪市美術館は片倉館が昭和18年に建てた懐古館だそうで
現在は諏訪市に寄付され公立美術館となっている。

美術館の受付で周辺のおすすめの近代建築を尋ねたところ、隣の諏訪湖ホテルの迎賓館や菊の間がすばらしいと。
更に受付の方は電話でホテルの方へ見学できるか聞いてくださった。
残念ながらその日はちょうど、使用中の為見学することはできなかったが(空いていればOKとのことだった)
親切に対応してもらってうれしくなった。

片倉館で汗を流してさっぱり気分もよくなって、この日の宿泊地松本へ向かった。




コメント (6)
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