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m's diary

タイル巡り♡タイル制作♡建築巡り♡町歩き

ハンガリー&チェコの建築&タイル旅2023【メトロポリタンエルビンサボ図書館&カフェ・ジェルボー】

2023-08-07 | ハンガリー&チェコのタイル&建築旅2023

ブダペスト動物園からは、地下鉄で「メトロポリタン・エルビン・サボ図書館」へやって来た。
こちらの図書館は、19世紀の元宮殿だった建物を活用し、利用&見学できる図書館となっている。


ネオバロック様式で建てられた建物、
半円形に張り出したポーチのある正面玄関。


建物には、いくつもの扉があり、それぞれ贅が尽くされていて個性的。
こちらの扉には、流れるような植物文様、おばさんの顔の他、獣や鳥の姿も見える。


こちらが現在入口になっている。


重厚な木製の扉に施された繊細な浮彫装飾。


エントランスホールのドーム。
受付でチケットを購入し、エレベーターで公開されている4階へ。


4階へ到着すると、そこはもう図書館の閲覧室に。
おお、美しい~~
こちらの部屋は、元家族の食堂だった部屋だそうで、
現在はアートブックの閲覧室となっている。



ルネッサンスリバイバル様式で装飾された部屋は重厚感たっぷり。
こんな部屋で、普通に人々が机に向かっているという・・シュールというか
なんというかミスマッチな雰囲気がすごい。
しかも、図書館として利用する人がいる中で、観光客は見学ができ、
写真撮影可というの太っ腹。


豪華なシャンデリア


折り上げ天井の細工も素敵だ。
こんなデザインのタイルを作りたいなあ。


腰壁や部屋の入口周りには念入りに彫刻が施されている。



超絶技巧の彫刻の数々。


元ダイニングルームに隣接するのは元大ボールルーム。


一歩足を踏み入れると、ダイニングの雰囲気とは、うって変わって
明るく華やかな雰囲気のロココ様式の部屋。


白と金色で統一された漆喰装飾が、壁にも天井にも細やかに施されている。
この部屋でも多くの人々が机に向かって勉強に読書に勤しんでいた。


シャンデリアも黄金・・何たる華やかさ・・


部屋には大きな縦長の窓から明るい光が差し込み、廊下側には三つの大きなアーチの開口部があり、とても開放的。


小ボールルームは、少し落ち着いた内装。


天井まで届く大きな鏡のついた赤い大理石の暖炉を独り占めできる席も。
テーブルに缶ジュースがあるのを見ると、飲食可なよう。日本なら絶対禁止だろう。利用する人たちの意識が高いんだろうな。



上部に鏡のついた豪華なビルトイン書架。





更にその次の間、シルバーサロンは、金色から落ち着いた内装に。1931年改装時に作られたガラスのケースの本棚がある。


軽やかで繊細な装飾の天井。


扉につく鍵もそれぞれ凝ってる。




こちらは元伯爵夫人の私室だったゴールデンサロン。
半円状に張り出した部屋には大きな窓が三つ、間には鏡が入りとても明るい。


本当に贅沢な空間だなあ。






そして元喫煙室だった部屋は現在東洋コレクションのある哲学読書室に。
螺旋階段や天井装飾のインパクト、重厚感がたっぷり。
書架とギャラリーは1931年改装時に造られたものだそう。



コンパクトに優雅に弧を描く螺旋階段。



重厚過ぎる装飾の天井から下がるベネチアングラスのシャンデリア。


自分が勉強するなら、どの部屋がいいかなあ、、と思い巡らす。


大理石の暖炉の上部には著名な工芸家による真鍮の紋章が入れられている。周りは鏡。


吹き抜けの階段ホール。
天窓から光が差し込む。


図書館に改装され、活用されながら保存される元宮殿、観光客にも門戸が開かれているのも素晴らしい。


図書館は、さすがに旧宮殿部分だけでは手薄で、増設されている。
増設部分も素敵だった。




帰りは螺旋階段で1階まで下りた。


夢のような宮殿図書館を満喫した後は、二日目に訪れた時にはまだ店は開いてなかったブダペスト中央市場へお昼ご飯とお土産調達に向かう。
中央市場の様子はこちら→



中央市場でのランチ後、カフェを目指して歩いていると、タイルが貼られた建物を発見。


2階、3階部分に、ライトブルーがさわやかなタイルがストライプ状に貼られていた。



セセッション風の意匠、四つの柱の先端には顔。


上部に扇形の面格子が入った扉。
差し色の赤が効いてて素敵。


お花屋さん


床のタイルとガラスのエッチング、アイアン装飾、木製の扉が融合した素敵なエントランス。






そして今まで忙しくてなかなか立ち寄れなかったカフェへ。
ブダペストもカフェ文化が盛んな町。歴史的にも古い有名なカフェがいくつもある。
いくつかピックアップしてた中から近くにあったカフェ・ジェルボーへやってきた。


1858年創業の歴史ある老舗のカフェ。
ピアニストのリストなど有名人も常連だったとか。


シックな木のカウンターの上のガラスのショーケースには、ケーキが並ぶ。


窓際の明るい席に通して頂いた。
天井は、ゆるやかな弧を描くアーチが連なり、クラシックな雰囲気。


奥にも部屋があった。


ケーキセットを頼もうならディナー並みのお値段がしたので、アイスクリームに。
雰囲気だけでも味わえてよかった。
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ハンガリー&チェコの建築&タイル旅2023【ブダペスト動物園】

2023-08-03 | ハンガリー&チェコのタイル&建築旅2023
次に目指したのは、ブダペスト動物園。
バスの乗り継ぎ時、ついに大雨が降ってきた!
近くにあった売店に駆け込む。
朝ごはんに、ちょうどパンが売っていたので、購入して、
雨宿りの間に食べた。それがめちゃ美味しくて感激。
コンビニのような小さな売店なのだけど、パンは焼きたてのものをパン屋さんか運んできてるみたいで、種類も豊富。
2種類のパンを食べたのだけど、二つとも当たりだった~



売店の前は小学校のようで、建物も陶製屋根が乗っていて、
壁画も可愛い。
しかし雨がキツ過ぎてうまく撮れず。


なんとかバスを乗り継いで、駅から更に歩き、やっとブダペスト動物園に到着。
小学校の遠足かなあ?!カラフルなレインコートを着た子供たちが集合してる。こんな雨の日に気の毒だなあと思いつつ。


ブダペスト動物園は1866年に開園、世界最初の動物園のひとつだそう。
建物は1912年以降に再建されたもので、
園内には、ジョルナイのタイルがいくつか使用されている。
こちらの動物園の正門もそう。


入口の門は、尖塔アーチにドーム屋根。


アーチには、モザイクタイルで、羽を広げた鶴のような鳥や植物が描かれている。
アーチの上にはシロクマのレリーフ。



モザイクは、ヤシの木やサボテン、オレンジの木も。
モザイクの内側にはキツネやフクロウのような動物の顔もついていた。


アーチの両側の土台には象がいて、動物尽くしの門が楽しい。




象と象の間にはこんな感じで、象使いもいた。


こちらは門の両脇にあるチケットブース。



ここには何かを手に持ったサルが座ってる。
チケットを購入して中へ。



雨の中、カバが優雅に泳いでる。


こちらは象とカバ舎がある建物。
イスラム風?というのか?不思議な形の建物で塔も立つ。


屋根瓦は陶製で、ジョルナイのもの。
ウロコ状で、ライトブルーの発色が美しい。


ギザギザした軒飾りのデザイン、持ち送りや扉のデザインも面白い。


キノコのような形の窓。



ステンドグラスの入った丸窓、窓の周りはエオシン釉のようなセラミックタイルが貼られている。


そしてこちらのアーチに沿って貼られているタイルもジョルナイ製。



緑がかったレリーフタイルには、ジャングルっぽい背景にカバや恐竜などが描かれている。


武器を持った人とカバ、、あまりフレンドリーな雰囲気ではない;


こちらのメインの扉のデザインも凝っていて素敵だった。


岩の上にリアルなカバのオブジェ。





こちらは象舎の入口になるようだけど、トラックが横付けされて何かの作業中のよう。
残念ながらこの日は中には入れなかった。



イスラムのモスクのようなドームのような園舎、
中が見たかった。。


こんなところにも象の頭がついている。



入口付近だけ見せてもらったが、
アーチ上部には陶製の巨大な象の頭が付けられてる。



鼻に刻まれた皺などがリアル。


アーチのレリーフは、先ほどの扉周りと同じデザインのようだったが、釉薬の色味が少し変わってた。





サイとサル?



恐竜同士も


建物をよくみると、高いところのドーム屋根周りなども、動物の顔などで
彩られている。



奥の方に見える柱の柱頭にも象がいた。
動物園ならではの楽しい建物。


そして実物の象にも会えた。


この水場で遊んでいるのは親子の象のよう。



親子の象の様子があまりに可愛くてほほえましい。



子象がお母さんの背中に乗っかってる~
めちゃめちゃサービスショット連発で、、
見てるのは、私だけだったのがもったいない~


水の中に沈むお母さんの上に乗ってる子象。
象たちよ、可愛い姿を見せてくれてありがとう~


こちらは、何の園舎だったのか?失念してしまったが、


入口も特徴のある形で、石造りの下部、三角アーチ?ラインに沿って
二等辺三角形のタイルが交互に向きをを変えて貼られてる。


何かの記号のような文様が入ったタイルは、エオシン釉の輝きがあった。



縦長窓のある壁面には、四角垂の形のタイルが虹色の輝きを放っていた。





このサルの頭のついたドアハンドルも可愛い。。


売店があったのだが、タイルがちらりと見えたので駆け寄る。



円形の建物の下部が、タイル貼りに。
グリーンの発色のきれいなタイルがカウンター下全面に貼られていた。


そして、窓と窓の間の壁面には、こんな鳥と文様の木彫りが施されていた。
手が込んでいてかわいい。
とりあえず、タイル使用物件はチェックできたかなあと、、
雨もかなりきつかったのでそろそろ動物園から退散することに。


駅へ行く途中に出会った、装飾が素敵な建物。



バルコニー周りも。

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ハンガリー&チェコの建築&タイル旅2023【マーチャーシュ教会&旧グレシャム宮殿】

2023-07-30 | ハンガリー&チェコのタイル&建築旅2023
いよいよブダペスト最終日、ちょっとケチケメートへ行きたい欲にも駆られたが
まだ今回ブダペストで見てないところもあるし、プラハへ移動日に無理は禁物
と、ブダペストを楽しむことに。
まずはジョルナイ瓦が使われているマーチャーシュ教会へ向かった。
ブダの丘にある教会へは、ホテルからバスで向かい、最寄り駅からは結構な坂を上ってきたのだが、(もっと近い停留所はあるはず)
更に、この階段・・早朝からなかなかキツイ




上部にアール・デコ風のステンドグラスの入った素敵な扉発見。


この日は、ちょっと小雨模様。
しかし、最終日まで、よくぞ雨が降らないでいてくれた。
旅前に週間天気を見たら、ブダペストまるまる雨だったので、
どうなることかと思っていたけど、自称晴れ女?だけあり、
完全な晴れとまではいかないが、ほぼ曇りにとどまっていてくれてたのが
ほんとにありがたかった。
最終日だし少しくらい濡れてもいいなあ。


高い塔がそびえ立つ、マーチャーシュ教会が見えてきた。



この教会の陶製屋根は、ジョルナイ製のもの。


現在の建物は、14世紀にゴシック様式建てられ、19世に修復したもの。


ジョルナイ製の陶製瓦屋根が、美しく彩りを添えている。



ちょくちょく見かけたハンガリーならではのこの陶製屋根とも、今日でお別れ。
一見同じように見える屋根瓦も、この教会のような六角形もあれば、
鱗状、横長とバリエーションがあって、その瓦で描かれる文様は、
モザイクタイルを並べるようにさまざまなデザインがあって楽しい。
色使いも素敵だ。





27年前に訪れた時にはこの教会で、オルガンコンサートを聴いた記憶がある。
今回は、まだ教会も開いてなく内部も見れずじまいだったが、
外観をじっくり堪能。





正面扉は尖塔アーチが何重にも重なり、


アーチ内にはレリーフとレースのような装飾。


アイアンのヒンジも凝っていて美しい。


ヒンジは扉毎に、デザインが違う。




お花模様が可愛い。


入口上部は細やかな石のトレーサリーが華やか。


満開の花束のようなデザイン。







マーチャーシュ教会の後方には、ブダペストの観光名所でもある
漁夫の砦、眼下にはドナウ川が流れ、対岸のペスト地区が一望できる。





対岸には、今回は行けなかった国会議事堂の堂々とした姿。







スグラフィトだろうか?
インパクトのある壁面のあるカフェ。


ブダペストのマンホールも、レヒネルっぽいデザインで好き。


ライオンが向き合うエンブレムパターン。



このパターンモチーフも素敵だなあ。


こんな模様のもあった。



ハンガリー郵便局と書かれたマンホール。


王宮の丘からは、バスに乗り、フォーシーズンズホテルへやって来た。
こちらは1906年にグレシャム保険会社により、家屋兼オフィスとして建てられた旧グレシャム宮殿だった建物。


2001年にフォーシーズンズホテルにより買収され、改修されて
現在は高級ホテルとして、活用されている。


建物は、ウィーン分離派の影響を受けたアール・ヌーヴォー様式で建てられていて、窓周りや入口周りにはモザイクタイルが貼られていた。



入口のアーチの内側と、アーチに沿って貼られるモザイクタイル。


何をモチーフにしたものかは、わからないが、、


デザイン違いのものも。


内扉の上部にはピーコックをデザインした華麗なアイアンワークが施されていた。


風除室の換気グリルは、よく見ると蝶がたくさん。





エントランスホールの床の大理石モザイクも優雅に渦を巻いている。
ロビー付近の見学&撮影を申し出ると、快く承諾頂けた。


天窓から光が差し込みサンルームのように明るいロビー。


そして壁面はタイル貼り。


緑がかったグレーの淡い色合いのタイルが上品。
一部、植物のようなレリーフタイルが入っている。
これらもジョルナイのタイルだろうか?!



色の濃淡があって、一枚一枚微妙に違う、雰囲気のあるタイル。


上を見上げると、天窓のラインに沿って、太陽のようなモチーフのレリーフタイルも貼られてた。






ロビーに置かれてた植木鉢もモザイク。


天窓の真下に来ると、とっても明るい。


丸いドームと尖塔アーチが組み合わさった不思議な形。


ドームから入口方向を。


アール・ヌーヴォーの扉と、タイルが美しくマッチしている。


面白い文様のタイル。





ロビーから続いて、カフェ&レストランも。
カッコいいバーカウンター。


床の大理石モザイク。


ゆったりとくつろげそうな贅沢な空間が広がっていた。



ステンドグラスの入った扉、大理石の脚のテーブル、いすもおしゃれ。



階段室の手すりの優雅なこと。


向かい合う鳥が愛らしいデザイン。


美しいレリーフを照らし出す照明。


二重のフリンジのあるシャンデリア。


アール・ヌーヴォーのステンドグラスも美しかった。


美しく改装されたホテル。
タイルやステンドグラスは古くからのものだろうけど
新しいものとの調和も素敵なホテルだった。

この後は、これまたジョルナイのセラミックが使用されているというブダペスト動物園へ。

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ハンガリー&チェコの建築&タイル旅2023【ブダペストの地下鉄その五・4号線Szent Gellert ter他】

2023-07-28 | ハンガリー&チェコのタイル&建築旅2023

3日目の夜、ペーチからブダペストへ戻り、日が暮れてからは地下鉄巡りへ。
まずは4号線のゲッレールト温泉駅へやって来た。
ホームへ降り立つと、モザイクタイルの渦に包みこまれる。


黒いモザイク帯と多色モザイク帯とがストライプ状になり、壁から天井へかけて渦を巻くように貼られている。


近寄ってみると、ランダムに貼られたモザイクタイルに見えるのだが、、





少し離れるとこの通り


柱の側面は、黒いモザイクタイルをベースに、カラフルモザイクが散りばめられている。


そして角は、ステンレスの金具で覆われていて、とてもシャープな印象。


いまだかつて、これほどまで贅沢にモザイクタイルが使われた空間を見たことがあっただろうか?!


天井を見上げると、モザイクタイルの渦に吸い込まれそう。


今まで日本で見てきたモザイクタイル使いとはまた一味違って、
モザイクタイルでこんな風な表現することができるんだ?!
と、衝撃を受けた。


そして、空間全てがおしゃれ。
椅子や時計、消火栓の位置も全て計算済みなんだろうなと思わせられるこの配置。

椅子の形状も面白かった。



エスカレーターで、改札階へ上がる。
ブダペストの地下鉄も、かなり深くて、エスカレーターは急で長い。


上を見上げると、コンクリートの梁が大胆に通っている。


照明もとてもシンプル。


梁に沿うように照明も交差。


そして壁面を覆うのが、モザイクタイルとはうって変わって金属板の銅板?


元々、錆びた感じを演出しているのか?
渋い金属板がいい感じ。






Moricz Zsigmond korter駅は、ホームに降りると、カラフルな色彩に囲まれていた。


赤、青、黄色、緑、白、紫と色のパネルが賑やか。




改札階へ上がるエスカレーター。
コンクリートの梁が通り、その中に青いライトが仕組まれているようで、
間接照明の光が浮かびあがっている。




改札階へ上がると、オレンジ色のモザイクタイル円柱が何本も立っていた。



オレンジのモザイクタイルは、三段階くらい濃淡のバリエーションがあった。


Ujbuda-kozpont駅、こちらの駅も個性的。


コンクリート打ちっ放しのシンプルな壁面に、天井を見上げると、
独特なテクスチャーの金属板?が貼り巡らされている。


アルミを丸めてシワシワにして、広げたような雰囲気の素材。
所々に当たったライトにより、玉虫色の輝きが見られる。
まるでエオシン釉のように。


コンクリートの梁は、照明と一体化していて、
天井を引き立てるかのようなシンプル空間が広がる。


ホーム突き当りの壁面にはガラスが入れられていて、
気泡のようなものも入り混じり、水中の雰囲気。



エスカレーターには、鋲で止められた透明のガラス。


少し青みがかかった透明のガラスがきれい。





改札階を出ると、大理石の柱に、天井には規則正しく照明が並び、


照明と照明の間には、貝の絵がプリントされてた。
シワシワの天井も、海辺をイメージしていたのだろうか?!


Bikas park駅。
駅のサインボード兼ベンチにはブルーの透明のアクリル板に
細かく絵が描き込まれてる。



緑のも。






ホームに吊るされたライトが並ぶ様子は、なんだか厳かな雰囲気で、、
地下鉄のホームだというのを忘れそう。







そしてエスカレーターへと誘われる。


エスカレーターを上っていくと



上を見上げると、ガラス貼りの楕円形の天窓が。


宇宙船に吸い込まれるような。











こちらは、終点のKelenfoldi palyaudvar駅の改札階。


階段を上がると、円形のこんな照明が現れる。


上からぼわっと青い間接照明も。


ブダペストの地下鉄、これにてほぼ網羅することができて、満足。
タイルが使用された駅ばかりではなかったが、さまざまな素材を用いて、
デザインされた駅を見るのは楽しく、照明もシンプルなものを、並べ方や、
用い方の工夫でインパクトのあるものにデザインしていたり、
ブダペストのセンスの良さを感じた地下鉄巡りだった。

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ハンガリー&チェコの建築&タイル旅2023【ブダペストへ戻ってきて街歩きへ】

2023-07-25 | ハンガリー&チェコのタイル&建築旅2023

ペーチから無事ブダペストに戻ってきた。
荷物など置きに一旦ホテルへ戻り、ホテルの隣のカフェで、ペーチで時間なくて食べれなかったジェラートをリベンジ食いすることに。
う~ん、ここも美味しそう。


ケーキも美味しそうだなあ。






ラズベリーとキャラメルを頼んだのだけど、、一瞬ラズベリーはどこ??
って思ったが、キャラメルの下に潜んでた。
映えない盛り方だけど、濃厚で美味しかった。


この建物の1階に入ってるカフェ。

この後は、すぐに街歩きに繰り出す。
この日はペーチまで往復6時間も列車に乗ってたので、十分休養は取れてるはず。
夏時間の為まだ日が沈むまで時間ありそうなので、暗くなるまで、街歩きして、日が沈んだら地下鉄巡りだ~


インド風のアーチ窓が連なる建物。
芸術大学と、国立映画劇場とのサインあり。



お隣の建物もルネサンス風の古典的な佇まいで、ベージュのやわらかい外観に、多数のレリーフが建物に貼り付いている。
1階にはスーパーやハンバーガーショップが入ってた。


窓上や付け柱に貼り付く女神レリーフ。


ゴシック風の装飾のつく建物。


4階のアーチには、壁画が。






このホテルアストリアは、27年前にブダペストに来た時に、泊まったホテル。まだあった~懐かしい・・


こちらの建物は、最上階には優雅な女性像のレリーフとアール・ヌーヴォー装飾が美しい。






こちらは古い映画館のよう。


ちょっと中を覗いてみよう。


外観だけでなく、内部もクラシックな雰囲気が漂う。



大理石と金の装飾に包まれた吹き抜けのホール。







ファッション&アート、デザインの看板あったので、何かのお店かな?
中へ・・


壁面の足元がタイル貼りの通路が奥へと誘う。


通路を抜けると、中庭の素敵空間が登場。
思ったより奥行きのある建物。
こちらの2階の明かりがついてるところがお店になってるみたいだ。



外から見ると、中にこんな空間が広がっていようとは、想像できない。
こんな建物がいくらでもあるんだろうなあ。


こちらの建物は、陶製装飾がたくさん貼り付くタイル貼りの建物だった。



1階はステンドグラスがきれいなクリスタルのお店。


塔部分はカラフルな陶製の壺に、ブドウや桃などを頭の上や脇にはべらせた髭を蓄えた男の顔。


その下のアーチにはひまわりがモチーフの陶板が入っている。


三角形に突き出るバルコニー。
ライオンの顔の付く持ち送りが支える。




お隣は3階より上がタイル貼りのネオ・ゴシック様式の建物。


苦し気に軒を支える男像柱、アトラスはよく見かけたけど、
こちらは、とりわけ大きくて迫力があった。



ここは、ホテルだったかな?!


階段手摺のアイアンワークがすばらしい~


1階がレストランでにぎわっていたこの建物もセラミック使いの素敵な建物だった。


1階の軒上に巡らされたドレープたっぷりの陶製装飾。



バルコニーや窓周りにもボーダー状に装飾が入り、最上階も凝っている。
帰ってからよく見たら、最上階にフクロウが二羽いた。


壁が所々剥がれ落ちて、ややみすぼらしく見える建物だけど、


2階の窓上に、四羽の鳥が描かれたアール・デコ風のモザイクタイルが残ってる。
美しい~



こんなレリーフも。


ここからいい感じの扉が続々登場・・
この扉は、アイアンワークが立体的に盛り上がっていて
相当気合の入った造り。


真鍮製のアール・デコっぽい扉。
上部に入るレリーフ模様もいい感じ。



可愛いお花が並ぶアール・ヌーヴォーの扉。


かなり繊細な細工が施されていた扉。



重厚な彫刻が施された扉。
相当な数、扉やドアノブを見て、撮り続けてきたけど、今まで一度たりとも同じデザインのものに遭遇することはなかった。
全てが建物それぞれのオリジナルの一枚ものなんだなあ。
すごいとしか言いようがない~


ちょうど夕食をどうしようか?と思っていた時に目に留まった
「ビャン」の文字。
これは、、ビャンビャン麵の専門店?!
今までビャンビャン麺を店で食べたことがなかったので、
ブダペストで初体験することに。


扉の引手が龍だ~


そして、こちらがビャンビャン麺。
めちゃめちゃ幅広・・
弾力あって、モチモチで美味しかった。
アジアの麺・・やっぱり落ち着く。


頬杖つくような仕草のおじさん、何かかわいい。
その上の持ち送りについたモザイクタイルも見逃さず。


お花のつぼみだろうか?


孔雀がキュビズムっぽくデザインされていた。

そろそろ日が落ちてきたので、地下へ潜ることに。
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ハンガリー&チェコの建築&タイル旅2023【ペーチ・ジョルナイクォーターその二】

2023-07-23 | ハンガリー&チェコのタイル&建築旅2023


タイルや陶製装飾に囲まれたジョルナイクォーターの建物。
こちらの建物内には、展示スペースや、レストランなどがある。



ボタンのような陶製装飾で彩られた窓周り。



ブルー単色のものと、


三色に塗分けられたもの。



軒下には、4種類のタイルをボーダー状に並べて組み合わせたものが貼られてた。
この四角形を組み合わせたタイルは、ぺーチ駅近くの教会でも見たタイルだなあ。


グロテスク文様が入った多彩色の壺。
レリーフの造形がとても細やか。



こちらは水盤?!
緑がかったきれいな単色の釉薬が掛かり、人物像がリアル。








軒下に貼られている繊細な装飾。



これは、クリンカータイルだなあ。


何層にも分かれた凝った噴水もあった。


イルカは噴水に付き物、というくらいよく見かける。


足元の方にも細かく文様が刻まれている。





こちらは、トイレ。
入口周りがタイルで縁取りされてる。


ビーズのようにつながったモールディングタイルと共に4つの球が中心に入ったタイル。
ユニークなデザイン。


こちらは、花のレリーフが入ったモールディングタイル。


地下への階段には、セメントタイルが敷かれてた。


ここからは、展示の有料ブースに。


エジプト的な図柄のタイルが入口を飾る。


こちらの部屋には、タイルタペストリーのようにさまざまなタイル見本が展示されていた。




部屋の一画にこんなコーナーがあると素敵だなあ。


麦の穂と苺。
凹凸のあるレリーフタイル。
周りの真紅のタイルとぴったり合っている。



こちらの多彩色のレリーフタイルも素敵だなあ。


タイルを繋げることで、繰り返される連続模様。


開口部にアーチ状に貼られたタイル。



教会用か?イエスの記号の入ったタイル。




一番奥の部屋は、青と白のポルトガルのアズレージョ風のもの。


松ぼっくりかな?!


そして、2階は、ピンクジョルナイのコレクション。
19世紀半ばから数十年間に製造されてたという約1000点のピンク色のジョルナイ陶器を集めた部屋。



手作りされていた為、形状や色合いが微妙に違うピンクのワインピッチャーとラードポット。



プレートなどの他、ココットやクグロフ型まで、さまざまなものが作られていたようだ。


家具と合わせた洗面ボールやピッチャー。


モザイク風の床のタイル。


マントルピースに貼られたタイルは、とても華やか。





こんな風にピンク製品を家具とコーディネートすると、とてつもなく可愛いなあ。


カップ&ソーサーやポットも。





可愛いタイルもあった。


だんだんと技術も高度になり、繊細な絵付けが施されたものも。


さらに別棟のジョルナイの黄金時代(1870~1910年)のコレクションともいわれる、アメリカのギュギ博士のギュギコレクションなどの展示を鑑賞。


アプローチの階段もジョルナイ製のエオシン釉のタイルが貼られている。


小さな渦巻きタイルや、ボーダータイルは、ブダペストのリスト音楽院でも見たものだ。



この手すりを固定してる金物もおしゃれ~


上階には、ジョルナイの技術を結集したような凝った作品群の展示が見られた。
ピンクジョルナイが活かされたようなピンクと金彩が多用され、鳥が描かれたティーセット。


レースのような透かし彫りが、器全体を覆う飾り壺は壮麗。


ハンガリーらしい民族文様が細かく描き込まれ、首の部分などには、
立体的な花と葉を模したパーツが付け加えられている。


モコモコした地模様のある白い地肌を生かし金彩などで装飾された不思議なフォルムの壺類。


そして地階にあるギュギコレクション。
アール・ヌーヴォーの流れるような曲線、金属的に光輝くエオシン釉
エオシン釉は、ハンガリー千年紀の1896年にヴィルモシュ・ジョルナイによって開発された新しい釉薬技法で、夜明けの女神、イオスにちなんで名づけられたという。


造形はガラス工芸のエミール・ガレっぽくもあるが、
釉薬のおかげで、すごい存在感の器やオブジェたち。



テーマは、想像するに「秋」なのかなあと思うけど、、毒々しいまでの色彩の壺たち。


様々な人物像など、、色彩がハデ過ぎて色にしか目がいかないような・・


馬の蹄のような足を持つ、本物の貝を背負ったこのおじさん、、半端なくインパクトある。


伊勢海老のようなエビが妙にリアルな花瓶。


象の首が二つつく花器?!
デザインと色彩感覚がぶっ飛びすぎてて、もう理解不能。。



ある意味、振り切れた感のあるエオシン釉の陶磁器たち、
約700点のコレクションを堪能した。

エオシン釉、興味深い色彩の釉薬だけど、壺やオブジェとしては、
個性強すぎて、疲れる、、自分的には、建築装飾の一部にポイントとして使用されてるくらいが好きかなあ。

ジョルナイクォーターを存分に楽しんだ後は、ペーチ駅からブダペストに戻ったのだった。

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ハンガリー&チェコの建築&タイル旅2023【ペーチ・ジョルナイクォーターその一】

2023-07-20 | ハンガリー&チェコのタイル&建築旅2023
タイルを探しつつ歩くこと約20分、ジョルナイクォーターへやって来た。
19世紀から20世紀にかけ、ジョルナイ家が、陶磁器業を営んでいた地。
ジョルナイの陶器工場に隣接し、敷地内の歴史的建造物などを美術館、工房、カフェ、ショップなどとして保存、活用し、一般公開されている。


門を入ると、カラフルな陶製屋根の小屋が目に飛び込んできた。
かわいい~
煉瓦造りの小屋には、陶製の瓦と煙突が乗っている。


町中でもよく見かけた陶製瓦屋根だが、高いところにあるので
よく見ることができなかった。
様々な色合いの陶製の瓦がとても美しく、
目の前でこの陶製瓦を眺めることができてうれしかった。




隅棟瓦も、こんな可愛いお花の形をしてる。


煉瓦積みの壁面には、更に陶製タイルで装飾がほどこされている。


ハンガリアンフォークロアモチーフの花々が素朴で可愛い。
ベースのタイルの上に、更に花の陶製パーツを貼りつけてあるようで
とても手が込んでいる。


ジョルナイらしいカラーの棟も。
全てタイルで囲まれた建物。
ここは、タイルの楽園~


このライトブルーは、ゲッレールト温泉カラーだなあ。
明るくさわやかな色。


眼下には、煉瓦造りの工場群が見える。
後で行ってみよう。


庭園内は自由に散策できるようで、
チケットブースへ行く前に少し散策。
次々に現れる陶製装飾に釘付け。



三彩に似た色合いの大きな陶板と、花のボタンのような装飾。


煉瓦の階段を下りると、東屋風の建物。
何、これ、中が全部タイル貼り~
しかも様々なタイルがツギハギ状に貼られてる。
イスラム風のものもあれば、単色のトーンのもの、様々なデザインの
タイルの見本室のようになっていた。


注文を受けた際に、余分に作られたものが、この庭園内で様々な形で活かされているようだ。



絵付けタイルもいいけど、この下のやわらかな青緑系のグラデーションのタイルも素敵。


焼き締めのベースに部分的に釉薬が入った可愛い花柄のタイル。


ベンチの座面として貼られてたタイルは、正方形がベースの幾何学模様で
渋い色合わせがいいなあ。





東屋を出て更に下っていくと、こんな煉瓦とタイルでできたベンチも。
先ほどと同じ座面のタイルに、背のところには、飴と黄瀬戸(こっちではなんという釉薬が分からないが)の好きな取り合わせのタイル。




工場へやって来た。


タイルでできたサインにはPIRPGRANITの文字。
ピログラニットというのは、建築用の陶器のこと。


煉瓦の煙突のある風景は、
日本でも常滑などを思い出してしまうが、


こちらの煙突には、更に装飾が加わっている。
煙突の先辺りには、幾何学的なマジャール民族文様が、



そして煙突の基部には、いくつかの草花をデザインした文様の入ったカラフルな陶板で装飾されている。


こちらは、かつて冷却のために使用されていた氷の家といわれるもの。
塔はイスラム風のエキゾチックな文様のタイル貼り。



うろこっぽい陶片


公園内にはあちこちに陶製のオブジェがあるので、まるで宝探ししてるかのよう。


陶製のベンチがあったり。


こちらは、建築陶器のピログラニット。
レヒネル・エデンの応用美術館の屋根についてたものだろうか?!



これは地理学研究所のものかなあ?
無造作に置かれてる。


豪華なセラミックの持ち送りも。


公園内には、こんな子供たちの遊び場用の小さな家もあって、屋根瓦から棟の稜線にも、内部もタイル尽くしに。


腰をかがめて中に入ると、、
いろんなタイルが貼られてた。
これは、子供たちにとっても楽しいだろうなあ。


ハートのエンボスタイルや、豪華なボタン風、


草花文の繊細なレリーフタイルも。


面白い文様の入ったレリーフタイル。



マジョリカタイルのような華やかなものまで。


小屋にくりぬかれた窓。
窓下のタイルも面白いデザイン。


こちらの建物はパペット劇場。
屋根の瓦や、軒下、バルコニーのフェンス、窓や扉周りには陶製装飾がついていた。


扉を囲む丸や四角形の立体的な装飾がついたタイルがかわいい。






こちらはタイル尽くしの通路。


壁面には、様々なタイプのタイルが貼られてた。


鮮やかな黄色のタイルに、もやもやっとニュアンスのあるタイル。


下部のサインによると、
ジョルナイ創立175周年を記念して2003年に造られたもののよう。
この像は、ジョルナイの発展に大きく貢献した二代目ヴィルモシュ。


辰砂釉のような雰囲気もあるえんじ色のエオシン釉。



天井の照明も細かな装飾陶器で彩られていた。

続く・・



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ハンガリー&チェコの建築&タイル旅2023【ペーチのタイル&建物巡りその二】

2023-07-17 | ハンガリー&チェコのタイル&建築旅2023


セーチェニ広場近くのジョルナイの噴水へやってきた。
四方に羊の頭が付いていて、その口からは、水がちょろちょろと流れ出てる。
土台の噴水は、緑がかった大理石風の陶製のもので、複雑な肌合い、
ポイント的にエオシン釉の陶製飾りが施されている。


エオシン釉が、メタリックに輝く羊の頭。



羊を正面から。
中央部分には装飾的な文様が。


噴水の天辺につけられた三角屋根は、内側までが、細かく装飾されている。


噴水の足元は、マジャールの伝統的な草花文様が見られ、渋い陶製のベースに
エオシン釉のポイントが映える。






2階に素敵なアイアンワークのバルコニーのついた建物。


扉は銅板製で、デザインも面白い。
バルコニーの渦巻が、扉にも繰り返される。


羽の生えた鳥獣のレリーフ


こちらもバルコニーの軒裏、扉装飾が素敵な入口。


ペーチでは、カラフルな扉もいくつか見かけた。
黄色の壁に水色の扉。


ピンクの壁に赤い扉。



黄色の扉、などなど。
他にも重厚な扉や、アール・ヌーヴォーな扉などなど、日々あちこちで集めた
扉とドアノブコレクションは、又別口で。


そして市庁舎へやってきた。
この日は、平日だったので、建物も開いていて、
中へ入ったのだが、


正面に、この時計が!!
おおっ、これは全てやきものでできているではないか~
警備員さんがおられたので、この時計はジョルナイですか?!
と聞いたら、そうだと、
写真も撮ってもOKとのことだったので、撮らせて頂いた。


圧巻は、この時計部分。
様々な色味のエオシン釉が、まるで色見本のように、放射状に敷き詰められている。
どれもが玉虫色に輝いているのだが、深い暗めの色から、明るめの色まで、
バリエーションに富む。


文字盤の下にもよりメタリックな細長いタイルが貼られている。
両脇の、一見マーブル模様に見えるタイルは、花模様が絵付けされていて、
色の濃淡など細やかに表現されている。
周りには立体的な装飾も貼り付いている。
ジョルナイの技術が結集したような時計だ。



下部は水盤があって、壁泉になってるんだなあ。


大きく口を開けた鯉は、背景の水紋と共に迫力いっぱい。
水の流れは止められているようだが・・
製作年が1998年と記されていた。


階段のアイアンワークもうねり具合が良い。


階上には、立入禁止だった。
壁泉付時計が見れただけでもよかった~


市庁舎の向かいには県庁舎が。
県庁舎もジョルナイ製のタイルが使われている。


屋根瓦や、こちらの塔屋は、
赤みを帯びた茶系の屋根に、黄色の陶製装飾が映える。


最上階には、窓と窓の間に、陶板が貼られている。
これは、のちほどジョルナイクォーターでも見かけた、
タイルの上に更に陶製の絵のパーツが貼り付けられたものだろうか?!
額縁の陶器も細やか。


こちらは、ミツバチと蜂の巣、タンポポがモチーフ。




「ハプスブルグ帝国のアール・ヌーヴォー建築」の中でも紹介されてたパラチヌスホテル、アール・ヌーヴォーのホテルで、このホテルのレストランで昼食を取ろうと思っていたのだが、、
なんと、ホテルは閉鎖されていた~~



どうやら改装中のようで、、
内装がとてもよさそうだったのに、見ることか叶わず無念、、


食事はこちらの、テラス席もほどほどに人が入っていて人気のありそうなハンガリー料理を食べれるお店に入ることにした。


古い建物をリノベーションしたお店で、内装もいい感じ。
外国では、いくら暑くても店内よりテラス席の方に人が集中するようで、店内は、ほとんど人がおらず。



料理はグリルチキン的なものを。
付け合わせには、ポテトがたっぷり。
ガッツリボリュームのある一皿だった。


すぐそばに、ジェラート屋さんもあって、
食べたかったのだけど、
修学旅行生なのか?子供たちが行列作ってて、無理だと諦める。



ジェラート、めちゃめちゃ美味しそうなんだが~


そして、もう一軒見に行きたかったジョルナイ製のものが使用されているホテルフェニックスへ。


この建物は何様式というんだろう?
窓の形状や入口の軒のギザギザ・・いろいろ気になる造り。


天辺に星のようなオブジェのついた渦を巻く壁が二つ。


柱の上に乗るのはジョルナイ製の陶製人形。
大きな箒を持った魔女のような風貌のおばあさん。


キューピットもいた。


ホテル前の広場には、ジョルナイ製の噴水もあり、
これまた個性的なデザイン。


芋虫の顔のような突起から噴水の水が出るようだったが
水は出ておらず。



噴水の土台部分にも、厚みのあるレリーフ状の陶板が、埋め込まれていた。
年代のような数字も刻まれてる。
1868?1968?


ここからジョルナイクォーターまでは徒歩20分だったので、
タイルを探しながら歩いて行くことに。


何?!この屋根は?
キュビズム建築ぽいような・・?
キュビズム建築はチェコにしかないと思ってたけど・・


こちらの建物も、、
多面体というわけじゃないので違うのかもしれないけど、
なんていう様式なんだろうか?



こちらも、ちょっと特徴的な建物。
連続して不思議な形状の建物に遭遇。


全面タイル貼りの建物もあった。


三つの窓の面格子はお揃い。



ちょこちょこ見かけた、こんな換気口カバー。
見た目も兼ねてるのか、カラフルで可愛い。



陶製装飾がいろいろと施されてる建物も。


窓上のレリーフ装飾。



窓下にも同じようなレリーフ装飾が貼られていて、
換気口になっているようで、カバーが付けられていた。


別のお家の入口上部には、こんなかわいい鹿のレリーフも貼られてた。
この後は、ジョルナイクォーターへ到着。



ジョルナイクォーター見学後、
バスを乗り継いで、駅へ行く途中、
陶製屋根の建物発見。
おもちゃ屋さんのようだ。


おもちゃ屋さんらしい、かわいいとんがり屋根も陶製瓦葺き。


このメタリック柱は、エオシン釉のモザイク??


レインボーに光り輝いていた。



移動古本屋さんの赤い車が可愛い。



この後、バスを乗り継いで駅へ戻ろうとしたが、
全く気付かず、駅と同じ名前の違った場所に降り立ってしまったらしく、
ここは、どこ?状態に;
Googleマップも現在地が駅とは全く違う所をさしていてバグってしまったのかと・・
帰りの電車の時間が迫っていて超焦り、近くにいた若者に駅はどこか?聞くと、道案内してくれたのだけど、バスで駅まで乗ったはずなのに
こんな遠いはずはない~と訳がわからなくなり、、ペーチ駅だよ?と何度も聞いて、若者を疑ってしまった。
結構な距離を歩いて道案内をしてくれて、ようやく見慣れた所まで戻ってこれた。
半パニック状態のおばさんを冷静に案内してくれた若者に感謝!
そこからダッシュで駅へ駆け込み、帰りの電車に間に合った~
よかった。。


半パニック状態になりながら歩いていても、
こんな陶製の屋根を見つけるとカメラを構えてる自分。


こんなブルー系のグラデーションの屋根は初めて見たなあ。

さすが、陶磁器の町、ペーチはあちこちにタイルや陶製装飾があって楽しめた。

ジョルナイクォーター編へ続く・・
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ハンガリー&チェコの建築&タイル旅2023【ペーチのタイル&建物巡りその一】

2023-07-15 | ハンガリー&チェコのタイル&建築旅2023
ブダペストからペーチへ、列車に乗って3時間もかけてやって来たのは、
ペーチはジョルナイ発祥の地で、ジョルナイの工場や美術館がある、というのと、
陶器の町ならでは、街中にはタイルがたくさんあるのではないか?!と、期待してのことだった。
駅から中心部へ向かって歩いて行くと、ジョルナイ像のあるロータリーまでやってきた。
ジョルナイ工房を発展させたジョルナイ・ヴィルモシュの像。
その後方にはジョルナイの陶製屋根瓦が使用された建物。


よく見ると、屋根に窪みがあるのだけど、
面白いデザイン・・






建物の1階腰壁部分には鮮やかグリーンのタイルが貼られ、
丸窓が同じくグリーンの円筒状の役物タイルで縁取りされている。


ずらりと並ぶ丸窓。


タイルは透明感のあるきれいなグリーン。


そう古くはなさそうな建物だったが、
さすがに陶磁器の町らしいタイル使いのビルだった。


斜め向かいにも、タイル物件が。


1階に連なるアーチは独特な形をしていて、そのアーチを支える円柱は青緑のタイル貼りに。


腰壁にも貼られ、ジョルナイぽい、ボタンのような丸い飾り。



同じロータリーにあった建物。


この建物に隣接して、タイル貼りの建物が。


1階から5階までの窓をタイルアーチが取り囲むように。


1階のお店の出入口周りにも。


表面に動きのある青緑色のタイル。


更にその向かいの建物も陶製の屋根瓦に。
三角屋根の塔が可愛い。


塔の部分の屋根瓦がカラフル。



瓦にも丸いうろこ状のものもあれば、こちらはやや横長で角があるバージョン。


塔の窓上には、焼き締めの陶板が入っていたり、


三階窓上には、こんなレリーフも。


そして郵便局へやってきた。
木々で隠れて全体像が見えないが、こちらの屋根もジョルナイ工房のもの。


屋根瓦や、陶製装飾が太陽の光に照らされて鮮やかで美しい。




こちらの屋根は六角形。
ピンク色が良いアクセントに。


郵便局の扉。


エントランス。
中は、新しく改装されている。



エントランスホールにあった真っ赤なポスト。



上がりたくなるような優雅な階段があったが、2階は立入禁止。


1階の営業場は立入可。
ガラスの天井から明るい光が入っていた。


郵便局の前の広場にあった噴水。


ブドウらしきものがついていたので、ブドウの木をイメージしたものかな?



水盤の周囲にも丸いレリーフ陶板が貼られていた。


これは何のマークだろう?
ジョルナイ工房のマークとはちょっと違うようだけど・・




日本ぽい笹の葉文様の陶板も。


風変りな形の窓。


窓周りに陶製の装飾が施されている。


抽象的なユニークな文様。


窓上は、アール・ヌーヴォーぽい植物文様のよう。


街中に、こういう陶製装飾が現れると、さすが陶器の町だなあと思ってしまう。


塔の屋根部分だけが、頭をのぞかせる。
こちらもセラミックの屋根瓦。



こちらのビルは、ファサードの中央部分がブルー、水色、白のタイル貼りに。


陶器の町らしく、こんなかわいいお花の陶製飾りのお土産も売っていた。

街歩きは更に続く・・


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ハンガリー&チェコの建築&タイル旅2023【事件&ルダシュ温泉&東駅&ペーチ駅他】

2023-07-12 | ハンガリー&チェコのタイル&建築旅2023
ブダペスト3日目は、ペーチへ行く予定で、列車のチケットもウェブ予約していた。
列車の予約やブダペストの情報については、事前にハンガリー大使館観光室へ問い合わせして、時刻表から、かなり分かりにくい入力方法まで教えて頂き、無事予約することができ、とてもお世話になった。

朝一でペーチへ行くことも考えたが、ブダペストで朝活してから
8時台の列車で行くのが効率がよいと考えて、まずは朝活に、ルダシュ温泉へ行くことにしていた。

その早朝のこと、事件が勃発。
ホテルの部屋から出ようとしたら、、カギを回してもカチャっと音がするのに扉があかない!
そういえば、オーナーさんが来た時にも一度開かないことがあって、
小窓からカギを差し出して外から開けてもらったことがあった。
まずい~何度やっても開かない。
オーナーさんは、たしかこの日は留守にしてると言ってた。
電話をしてみるも、繋がらず・・(番号の前の+を押し漏れていた;)
一応、メールもしたが・・気づいてもすぐには来れないだろう。
こうなったら助けを呼ぶしかない~~
アパートなので、誰か住民がいるはず。
「助けて~~!Help me please!」何度か叫んだが、誰も助けに来てくれる気配なし・・
たしかベランダがあったので、そこから脱出できないだろうか?!
とベランダを確認するも、2階とはいえかなりの高さがある。
飛び下りたり、伝い下りるのは不可能、しかも人が通る気配なし。
せっかく早起きしたのに、部屋から出れなかったら水の泡じゃない~!
それどこか気付かれずに1日部屋に閉じ込められてしまったら、、ペーチへ行けないじゃん!!これは、ヤバい〜
ひょっとして叫び声に切迫感が足りないから、誰も緊急事態とは思わず来てくれないのでは?と、
「助けて〜〜〜!」
少し大げさ目に叫んでみた。
何度か叫んでいると、ようやく住民が出てきてくれた!
「ドアが開かないんです!外から開けてください」と小窓からカギを差し出すと
外からだと簡単に扉が開いた。「はぁ、助かった~~」住民にお礼を言い、
ようやく脱出。
事件のおかげで予定より数十分押しで、ルダシュ温泉へバスで向かった。


ルダシュ温泉へ到着。慌ててて外観を撮るのを失念したが、
内部は新しく改装されていた。
古いまま残ってるはずの八角形のトルコ式浴室は、残念ながらこの日は男性用のようで、入れないとのこと。


廊下にはトルコ風風呂のタイル絵が掛けられていた。



温泉は、水着着用で、水泳ゾーンと温泉ゾーンに分かれている。
ここは水泳ゾーン。水泳帽要着用。
ちょっと泳ぎたかったけど、持ってきていた帽子をたぶんゲッレールト温泉で
ポケットに入れてて落としてしまっていて断念。(有料で借りることもできるが)


吹き抜けのプールを囲んで1階、2階と回廊が巡っていて、休息スペースになっている。


更に奥の温泉ゾーンへ。
青い羊の壁泉がお出迎え。
新しいもののようだけど、ジョルナイ製のものかな?!


日本では壁泉といえば、ライオンがポピュラーだけど、
ハンガリーではライオンより羊をよく見かけた気がする。





更に、濃いブルーの陶製ベンチと、壁泉があって、



その奥が温泉に。
程よい温度で暖まって気持ちいい。
浴槽は細かなモザイクタイル貼り。


窓からは、ドナウ川に架かるエルジェーべト橋が望める。


浴槽だけでなく、柱や壁面も細かなモザイクタイル貼りに。


細かなモザイクを2列ずつずらして貼られてた壁面。


水風呂やぬるめなどいくつかあるモザイクタイルの浴槽に、
エオシン釉のような光沢のある存在感のあるタイルがアクセントを添える。





シャワーブースは黄色のタイルでコーディネイト。



ブルーの羊と色違いの壁泉。

温泉を出た後は、ペーチへ列車で向かう為、東駅まで、元来た道をバスで戻らないといけなかったが、なんとバス停が見つからず・・
通常だと向かいの道沿いにあるはずなのに全然見つからなくて、
列車の時間が迫ってきて、泣きそうに;
結局温泉に走って戻って、受付で聞くと、これは分からんだろうっていうようなトリッキーな場所にバス停があったのだった。
あ~、慌てた・・
今後は遠出する日の朝は、近場でおとなしくしとこうという教訓を得た。


そして、ブダペスト東駅に戻ってきた。
東駅は、ブダペスト最大のターミナル駅で、地下鉄とも接続していて、今回の宿泊ホテルの最寄り駅でもある。


1日目に撮った写真も交えて。
駅舎は、1884年に建てられたもので、当時はヨーロッパでもモダンな駅舎とされていたそう。
初日に初めて地下鉄から上がって来た時に、目の前にそびえたっていた堂々とした佇まいの東駅を見て、ヨーロッパへやって来た感がふつふつと沸いてきた。


駅構内からガラス貼りのファサードを。


ガラス窓に入るグリルも細やかなデザイン。


主な国際列車と国内線も発着する。
掲示板を見るとペーチへ行く列車は更に奥のホームだったので
急いで走った。




構内にはこんなかわいい売店がぽつぽつある。


無事列車に乗れた。


座席は、こんな感じの向かい合わせの6人掛けコンパートメント。
途中で、遠足らしき?中学生やらが入れ替わり乗ってきて賑やかだった。


内装の鮮やかなブルーと黄色のカラーリングも素敵だな。



ちなみに帰りは、こんな座席。
真ん中のテーブルが折り畳み式で、手前にパタンと開けて、お弁当など置くことも可能。


約3時間ほどで、ペーチに到着。
良い休息時間になった。



こちらはペーチ駅。
ブダペストの東駅に比べるとさすがにこじんまりとした駅。


内装は新しくなってるようだったけど


シャンデリアが、ステンドグラスも入った面白い形のもの。


同じパターンで、色や大きさの違うものも。


モチーフが同じで、デザインが違う壁付のものや、


廊下にぶら下がってる照明も、シンプルだけど可愛いかった。







そして駅前には、いきなり大規模なアール・ヌーヴォー建築。
「ハプスブルグ帝国のアール・ヌーヴォー建築」にも載っていた
マジャール鉄道本社ビルだそう。


建物下部は荒々しい石貼りに、窓周りなどには控えめなレリーフ装飾がついていた。


少し歩くと、出くわした教会。
煉瓦貼りだけど、



よく見ると煉瓦に交じって、入口上部に所々にレリーフタイルがはめ込まれている。





ブルーのタイルも。
遠目で見るとほとんどわからないけど、タイル好きとしては、発見するとうれしい。
更にこれから怒涛のタイル物件が続々と・・
続く

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