先月に続き、今月も「このお店に行くためにこの地に行く」というお店に巡り合いました。
嬉しいことです。
お店は和歌山城のすぐそば。昔の武家屋敷の近くで、表通りに面しているのでとても分かりやすく行きやすいです。
シェフは29歳とお若い!うちの息子よりまだ若い。
ソムリエの女性とお二人でされてます。ソムリエさんはアコルドゥ富雄時代にお店にいらした方で、チャーミングな方。
お店の外。扉を開けると
また扉。二重にすることで、外の音が入ってこないそうです。大通りに面しているので、一枚扉だと外の音が入ってきてしまう。確かに二枚目のの扉を開けると、静かで別世界に誘われたようです。
照明が美しいです。奥はキッチン。広くて使いやすそう~~、もちろんピッカピカ!
このケースの中にドリンクメニューと本日のメニューが入ってます。
ドリンクメニューは下にまだまだあります。
嬉しいことに、沖縄ティーファクトリーのペアリングセットがあるんです。もちろん、ノンアルコールペアリングもあり、その中にも使われてるそう。どちらにするかとても迷いましたが、とりあえず紅茶のペアリングをお願いしました。
お客様には沖縄ティーファクトリーのファンの方もいらっしゃるそうで、なんだか不思議なご縁を感じてしまいました。
ランチコースをいただきました。
最初にノンアルコールのジントニックを出してくださいました。これがとっても美味しくて食欲がわく感じ。ボタニカルな中にスパイスが効いていて、甘味がなくすっきりと大人な風味。これから梅雨、夏を迎える時期にはピッタリの飲み物!好きだわ~!
見た目もカッコいい!
三種の紅茶のペアリング。サンセット、アンバー、オールドアッサム。とても上手に淹れてくださってます。
アミューズ
ファーべ ペコリーノロマーノ
小川農園のイタリアのソラマメ。生で。エストラゴンのタルト、マスカルポーネ等、色々な風味が混ざり、そら豆の食感、風味が広がります。
そら豆、美味しい!そら豆臭くないです。
マッシュルームのサブレにフォアグラテリーヌ エストラゴンパウダー。
とっても香ばしいサブレ。マッシュルームというよりココアのほろ苦さを感じ、聞いてみると、マッシュルームをこんがり焼いて使ってるそう。
なるほど、しっかり焼いてるんですね。フォアグラとマッシュルームのうま味、ほろ苦さが三位一体で美味。軽やかでした。
ビーツのシートに鯖クリーム コリアンダーのお花にアマランサス。
ビーツのシートがパリパリ、薄くて軽やか。鯖クリームがしっかり鯖のうま味で絶品!
うすい豆、ホタルイカ
グラニースミスのクリーム、にホタルイカ、うすい豆のスープ、上にはスナップエンドウの実、それと、なんとヨーグルトを6時間煮詰めてふりかけ状?粒粒に仕上げたものをぱらぱらと。このつぶつぶが面白い。ちゃんとミルクの味がしてて、食感のアクセントにもなってます。
色々交じり合い、楽しいお料理。
アオリイカ、うるい
なんて美しい一皿なんでしょう!うるいやマイクロハーブたちが踊りだしそう!
下のソースはストラッキーノだったかな、、のソースにパセリ等のオイル、アオリイカは炙ってあり、うすくスライス。うるいやマイクロハーブがふんわりと、炒った松の実も。
色々な香りと食感が楽しめる一皿。食べ続けたい一皿。
リゾット マッシュルーム
十勝マッシュにマンガリッツァ豚のラルド。やっぱり十勝マッシュは香り良く好き。全てを一緒にいただくとなんとも華やかな香りになり、地味派手なお料理。リゾット美味しい。
白甘鯛 不知火
絶品の一皿。甘鯛はうろこパリパリ、身はしっとりふわふわ、とにかく火の入り加減が絶妙。プロの仕事だなぁと感心。
ウニのソースはオランデーズソースにウニが入ってるような感じ、後からウニのうま味が追いかけてきます。マリネされた不知火も風味のアクセントに。甘鯛とソースの間に金時草。これがなかなか面白い。ねっとり感がお魚によく合いました。大好きな一皿。
紀州鴨 山菜
この鴨が素晴らしい!血とうま味が凝縮してる。味が濃い。久しぶりに濃厚な鴨をいただいた感じ。やはり、火の入り方が凄い!
実は私は生っぽいお肉類はあまり得意ではないので、このお皿が運ばれてきたとき、もう少し火を入れてほしいなぁ・・・って思ったのですが、
ナイフを入れるとわかりました。ちゃんと火は入ってるのです。
お野菜は野草、カラスノエンドウみたいな草、ナズナの花、タラの芽のフリット、こごみ、龍神しいたけ。
野草が鴨によく合います。ほろ苦さがなんともいい感じです。大好きな一皿!
我が家の庭にもカラスノエンドウがどっさり生えてます。食べてみようかしら、、
yucciオリーブオイル 生クリーム
イタリアで日本人女性が作ってるオリーブオイル。元はシェフだったそうです。
パンナコッタにオリーブオイルがかけられ、フルールドセルがぱらぱらと。
以前、カンテサンスでいただいた、山羊のババロワにオリーブオイルと塩のお料理を思い出しました。
そういえば、沖縄でいただいたパンナコッタには塩味の代わりに海ブドウが添えられてたなぁ・・。
このオリーブオイルがミルキーな風味に合って美味しい。
喜界島のゴマ 和歌山のハーブティー
ゴマのチュイール、貴重なゴマです。上品な香り。和歌山のハーブティー、自然な香りが美味しい。
どのお料理も繊細。このお料理が出来上がるまでにどれだけの時間がかかってるのだろう?
手間も、工夫も、アイデアも。
それもシェフお一人で。
お若いから、気力も体力も充実して、どんなこともできてしまう。若いって湧き出るものがあっていいなぁ!
反田恭平さん率いる、ジャパンナショナルオーケストラの演奏を思い出す。
自由な力が溢れ出る、音の勢い。でも繊細な部分もあり、何はともあれ楽しい!そんなお料理。
歳を重ね、きっとお料理は変わっていくと思う。でも、根底にある考えは変わらず。
明確なヴィジョンを持ち、もっともっと進化され研ぎ澄まされたお料理になっていくんだろうな。
ずっと応援したいお店。
これからもますます楽しみなお店。
季節を変えて、また伺いたいです。
楽しかった!!