先週末、以前から予約していた、「上賀茂 秋山」さんに伺いました。
通常のお食事会には来られないお勤めの方々のリクエストもあり、貸切で予約いたしました。11名で満席なので、なんとか11名。。
夕暮れ時北山界隈、賀茂川沿い・・風情があり、いいですね。気分もゆったり。というか、実家の近くだから、馴染んだ感じなのかな・・・・
1年半ぶりの秋山さん、お席に着くと、いつもの日本酒か係りの離島のお兄さんがいらっしゃいません。独立されるそうです。なんだかちょっと寂しいなぁ・・。
気さくで、日本酒のセレクトもよかったのに・・。残念です。でも、巣立っていかれたことはおめでたいことですよね。。
早速お食事です。
1皿目
鱧の落とし、熟した鷹が峰とうがらし、インゲン、奥には冬瓜、黒いのは海苔の佃煮風、かぼちゃの千切りが添えられています。下には冬瓜の綿で作ったソース。レモンがほのかに香ります。
冬瓜のワタがソースになってしまうなんて!すごい!やさしい味です。鱧、美味!まだまだこの時期、酸味がうれしいです。
2皿目
器はすっかり秋。蓋には萩とお月様。お椀の中も萩。お花のところには螺鈿が施してあります。素敵な器です。なんでも、明治時代の器だそうで・・。どことなく今の感じではないように思っていたら、やっぱり・・。
椀だねは鰆のお団子、バナナトウガラシ、丹波のしめじ。このお団子が絶品!繋ぎはほとんど入ってないように思います。お魚のすり身に若い銀杏、山椒がよく効いてます。この山椒がいいですねぇ!お出汁もいい塩梅です。いつもながら、素晴らしいお椀です。
3皿目
お造りです。太刀魚の炙り、はまち、鯛。萩の枝が飾られています。スダチと、わさび、お塩、お醤油で。太刀魚、美味しい・・。色々アレンジして楽しめる一皿。このあと、鰆の皮の部分を炙ったのが出てきました。こちらは脂もあり、コクのある1品。いつも、おまけのお造りが何品か出てくるので、楽しいです。
4皿目
定番、いつもの黒米のお粥。長芋と生麩が入ってます。上には、サツマイモ。サツマイモとこのお粥がよく合います。季節によって中の食材が変るので、何度いただいても新鮮です。
5皿目
ススキが生けてあります。背が高い。秋山さんが秘密の場所に摘みに行くそうです・・・。
3皿あります。
硝子の小皿 あわび茸、あかざ(ほうれん草の原種)に土佐酢ジュレと生姜。
菊の葉 干し柿、椎茸、野生の三つ葉の白和え
琵琶の皿 海老、芋つる(だったかな??)のらっきょ入り味噌の和え物
どのお皿も美味しい。珍しいお野菜もあり、楽しいです。原種や野生のものはやはり香りが強い。でも、こちらのほうが、はるかに美味しい!
6皿目
白イチジクのりんごジュース煮。ウサギのお香合に入ってます。イチジクとりんごって合うんですね。初めて。やさしい味です。
7皿目
蛸とインカの目覚めの炊き合わせ。酒盗で炊いてあるそうです。しょっつるの香りがします。天然の調味料ですね。なるほど。。。こういう炊き合わせもあるんですね。
8皿目
鮎の一夜干し、下にはかぼちゃ、飯蒸し。鮎の出汁のあんがかかってます。蓼のドレッシングも。みょうがの微塵が隠されてました。鮎は炭火でじっくり焼かれてるので、頭から尻尾まですべていただけます。カリカリッ。美味。お蒸しが美味しい。
9皿目
鯛の煮こごりとつるむらさき。コラーゲンたっぷり!上品な味。つるむらさきも上等に。
10皿目
おそうめん。これが絶品。ニシンをしっかり炊き、その汁にナスを葛打ちしてゆでたものをつけてあります。あと、うに、鷹が峰とうがらし。しっかり目のお出汁につるつるコシのあるお素麺 、葛打ちのおなすがおうどんのよう。おいしい~
11皿目
最後のお鍋。太刀魚の頭等でとったお出汁。生姜が香ります。玉葱と、お豆腐、麩、近江八幡の赤こんにゃくが入ってます。そこに、自分でアナゴをしゃぶしゃぶ。オクラの花も美味しいです。アナゴは脂が乗り、アナゴとは思えない味。
炊き立ての土鍋ご飯。
この前の炊きたてご飯をいただいています。卵は大原のいつもの卵。うっかりくずしてしまいました・・。この卵ご飯が美味。なんだかいくらでもご飯が入ってゆきます。おそろしい・・・・
水物
梨、沖縄マンゴー、沖縄パイナップル、シャインマスカット、秋山さんご実家のぶどう。果物の種類が多いのってうれしい!
カウンターでのお食事がここまで。席を移して、最後のお薄とお菓子。
お菓子は自家製のわらびもち。素朴だけど、餡の味もいいし、ほっこりします。
どのお料理も、お野菜が捨てることなく大切に使われています。本当に感心します。これがプロの腕前なんですね。
食材を大切にする気持ち、つい忘れがちですが、気づかされるお料理でした。
もっと食材に感謝しなくては・・・。
また、近いうちに伺いたいです。