膳-Sai

料理サロン Tomoko's Tableのご紹介。
食にまつわる、日々の暮らしを・・・

北海道旅行 その8

2011-08-04 17:48:51 | Weblog

今回の旅のハイライト!

折角、北海道まで来たのだから、是非行ってみたいところです。

ウインザーホテル洞爺。丘の上にそそり立つ、要塞のよう。
このホテルに「ミシェル・ブラス トーヤ ジャポン」があります。
ミシェル・ブラスのお料理は、何年か前に本で見て、初めて知りました。その料理写真はそれは素晴らしく、一度フランス、ライオールのお店に行ってみたいと思っていました。
北海道に行くことが決まり、そういえば・・・・・、この機会に是非日本でと。

目の前の丘に見えてきました。右手に大きなウインザー入り口を示す看板も。
その前を右折し進みます。
ところが・・、道はどんどん狭くなり、山の中。あんな立派なホテルに通じる道が、こんな車1台精一杯の道のはずがない!どうもどこかで間違ったようです。でも、ナビの言うとおりだったんだけど・・。本当に山の中。ちょうど、道路の脇の木を刈ってる人がいたので、聞いてみました。道はかなり狭くて、勾配もきついけど、行けるようです。
なんで????
まるで昨年行った姥湯への道のようです。
相変わらず、空を見て、坂道を登ります。自分の車じゃないし、どれだけ恐ろしいか・・。泣きたい気分。汗もタラタラ。
登りつめると、円形の踊り場があるのですが、道が無い。後方をみると、Vの字に道が・・。この道をまた空を見て登りと、3、4回こんなことを繰り返すと、やっと本当の道に繋がりました。
ホント、旅に出るたび、こんな道を通ってるような気がします。
こういう道によっぽどご縁があるのですね。
折角、優雅な気分で行く予定だったのに、予約の時間は迫るし、汗かくし・・・、

なんとか、時間までに到着。気分をとりなおし、お店へ。
11階です。エレベーターを降りると、海側の景色が見えます。素晴らしい!
さっそく、「ミシェル・ブラス」へ。

まず、お待ち合いへ。

           

            

素晴らしい眺め。こちらからは、洞爺湖が見えます。ここに来ないと見られない景色です。

            

しばらくして、ダイニングの方へ。通路にはお水がせせらぎのように流れています。水の音が素敵です。

席はもちろん、窓側。

            

絶景です。とにかく、天井から下まですべて窓なので、羊蹄山から洞爺湖、洞爺湖畔の温泉街まで見渡せます。

テーブルはこんな感じ

             

カトラリーも美しい。本日のメニューも冊子でくださいます。「出会いと風味」というコース。

バターと石に挟んだ、ライ麦のチップ。先ず、これが運ばれてきます。 チップは香ばしく、スパイシー

            

1皿目    コックームイエット 卵のお料理。ミシェル・ブラスの懐かしい記憶、思いのこもったお料理です。

            

ふわふわ、消えるような卵。でも味は濃厚。ゆりねがアクセント。ネギのオイルも。胚芽と蕎麦のパンが美味。よく合います。黒ごま、白胡麻と2タイプ。スパイスがほんのり効いているのも素敵。

2皿目    冷たい前菜

            

手前からお野菜のピュレにパン、ニラのの花。鴨のジェリーにセージの花とブラックペッパー。カリフラワーや色々お野菜。どのスプーンも素晴らしく楽しく、素敵。鴨にセージの花が好き。

3皿目 現在ではクラシック  若野菜で仕上げたガルグイーユ 発芽豆とハーブ

            

スペシャリテです。この時期はお野菜も、ハーブもお花も一番種類が多いそうです。素晴らしく色んな野菜、花、ハーブが入ってます。一つ一つ確認しながら食べたい気分でしたが、日がくれる・・・。手前の緑はキュウリの粗微塵に胡麻。生の発芽豆・・なんとも青臭く、若い味と香り。ハーブの香りもとっても賑やか。一口ごとに味も香りもすごいです。

4皿目     きらめき&輝   平目の身  ウニのヒュメ 生野菜と火を入れた野菜

            

平目が・・・。低温調理されてるのですが、こんな食感は初めてです。魚の繊維の1本1本の間に水蒸気が入ってるような感じ。ピンク色のお野菜は紅芯大根。きれいです。ハーブはマジョラムとマーシュ。これが・・・かなりインパクトのある香りのハーモニーで。フランスでは一般的な香りの使い方だそうです。ちょっと驚きの1皿。

5皿目   十勝の牧場からきた牛肉   椎茸とズッキーニのラビオリ フレッシュコリアンダーの粒の香りを移したブイヨン

            

牛肉でラビオリのように仕上げてあります。中の詰め物、手前長い方が椎茸と玉葱。きのこの香りたまねぎの甘みがお肉によく合います。上には新生姜。奥の千切りがのっているもの。下に鞠のようにズッキーニの微塵を包んだお肉。上の千切りはズッキーニの花と、ベトナムコリアンダー。でも、他の香りも感じるのですが・・・。ハーブがよくきいてます。上の黒いつぶつぶは黒胡麻。これが面白い!コリアンダーに合います。ブイヨンが濃厚です。

6皿目  デザートの前にチーズ。これが素晴らしい。チーズ好きにはたまりません。

            

            

十勝のカマンベール、ウオッシュ2種、大好きなローヴデガリック、ライオール、コンテ、シェーブル(名前忘れました)。どれも熟成よく美味。

7皿目    81年オリジナルクーランの解釈をもとに   アプリコットの流れる温かいビスキュイ クーラン ローズマリーのシャーベット

            

絶品!  このビスキュイを割ると、アプリコットのコンフィチュールが流れ出るのです。アプリコット、バターの香り、ローズマリーの三位一体がたまりません!

小菓子   

           

お腹一杯ですが、こちらも美味。

最後の飲み物はコースとは別になっています。コーヒーをいただきました。

           

こんな2品がついてきます。野菜とバナナのジュースとルバーブのジェリー。ジュースがなんかすっきりして美味しかった。

 

これで、全て終了です。ここでしか見られない素晴らしい眺めもご馳走です。素敵な一時でした。

帰りの飛行機の時間も気になります。ゆっくりと余韻を楽しみたかったのですが、さっさと帰ることに。お土産にクッキーもいただきました。そして、11月にミシェル・ブラスご本人が来られるご紹介パンフレットも。きれいだわ~・・。

お天気にも恵まれ、楽しく美味しい、そして、やっぱりどこかウチらしい、変な旅でした。

番外編へつづく