殿は今夜もご乱心

不倫が趣味の夫と暮らす
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会食

2024年03月12日 15時49分38秒 | みりこんぐらし
先日、夫の友人ヒロ君夫婦と食事に行った。

よその夫婦とご飯を食べに行くって、我々には珍しい。

43年の結婚生活は別行動が多かったため

食事を共にするような夫婦共通の友人が、ほとんどいないのだ。


今回、その珍しいことを成し遂げたのは

うちの夫が還暦を迎えた6年前、彼らがお祝いの食事会に

我々夫婦を招待してくれたから。

誘われた時は思いもよらなかったので、もちろん嬉しかったが

夫婦でお呼ばれなんて初めてで当惑もした。

その時の気持ちは、ここでお話ししたことがある。

ともあれ、その彼が還暦を迎えたので

今度は我々がお返しに招待したのだった。


夫とヒロ君はその昔、同じ野球チームで知り合って意気投合した。

以後、損害保険の代理店業をやっているヒロ君は

うちの車両その他の保険を扱うようになり

それが縁で夫の両親は、彼ら夫婦の仲人をやった。


ヒロ君の奥さん、マサミちゃんは56才。

彼と結婚するまでは、スナックのママをしていた。

こちらに帰って損害保険を始めるまでは関西の社会人野球で名を馳せ

プロ球団からも誘いがあった、“やや郷土の星”であるヒロ君が

よりによって水商売の女性と…

なにしろ田舎のことなので彼の両親は猛反対、周囲も首を傾げたものだ。


その不穏を一掃したのが、義父アツシ。

当時はまだ会社に勢いがあり、田舎でアツシの発言権は強かった。

さかしいヒロ君はアツシ夫婦を媒酌人に盛大な結婚式を挙げることで

両親と周囲、及び保険の取引先を黙らせたのだ。

サイコパス・アツシも、たまには良いことをしたのである。


はたして周囲の心配をよそに、ヒロ君の見立て通り

マサミちゃんは堅実な女性だった。

身体が弱いので子供はできなかったが

それから30年間、ずっと仲良し夫婦を続けている。


夫とヒロ君は年が6才離れているので、普段、一緒に遊ぶことは無い。

夫や息子たちは仕事でよく会っているが

私はヒロ君夫婦と、このような節目にしか会うことは無い。

しかし最近、節目以外でも彼らに会うようになっていた。

その場所は心療内科。

彼らはヒロ君の父親を、私は実家の母親を

それぞれ同じ心療内科に連れて行くようになり

月に一度、待合室で顔を合わせるのだ。


今回の会食では、彼ら夫婦にお父さんの病名をたずねるつもりだった。

だって病院だと本人も目の前にいるから、あれこれ聞きにくいじゃんか。

「夜中に、胸が苦しいと言って騒ぐんですよ」

彼らの答えは、どこかで聞いたような内容。

87才のお父さんは、お母さんと二人暮らしだが

夜になると、近くに住むヒロ君夫婦に助けを求めるのだという。

実家の母と同じである。


「しんどいとか、死にそうとか、救急車呼んでくれとか…」

これも同じ。

苦しいのは胸ということで心臓の精密検査をしたが

悪い所は見当たらず、心療内科を紹介された経緯も

薬を処方されて落ち着いたのも同じで、お互いに少なからず驚いた。


私は母の症状を見るにつけ、一人暮らしが良くないのだと思っていた。

90才の母にいつまでも一人暮らしをさせているのが

何やら申し訳ない気持ちだったが

伴侶と暮らしても同じだと知ってホッとした。

年を取るって、身体にも影響があるけど

心の負担も増していくのかもしれない。


さて、ヒロ君おすすめの店…

我が町の誇る、ちょい高級な居酒屋での食事は楽しかった。

いつもの女子会も、ここでやりたいところだけど

こってりイタリアン推しのユリちゃんと

身内の和食店を使いたいマミちゃんの希望に押されるのと

週末は予約が取りにくいのとで、叶わず。

この日は土曜日だったけど、常連のヒロ君の顔で何とか予約が取れた。


これといった写真は無いけど、まあ賑やかしに見てちょ。

名残りの牡蠣のバター焼き


味噌カツ



山芋ステーキ



他にもピザやらヒレステーキやら、たらふく食べた。

どれも美味しかったけど

話すのと食べるのに夢中で写真を撮り忘れた。



ところで…

「あんた、最近よくお出かけしてるじゃん」

と思っていらっしゃる?

薬が合うようで、母がずいぶん元気になったのと

週に1〜2回、料理を届けるようにしたら落ち着いて

こっちもペースがつかめましてん。


結局、料理を作りたくなかっただけ…なのかもしれん。

それで一人暮らしが辛いのかもしれん。

一人だと、何作って食べても楽しくないもんね。

近頃、“調理定年”という言葉も出回ってきたし

年を取って料理したくないわよ。

料理って、買い物から後片付けまで頭も体力も使うから

高齢になるとしんどいよね。


幸い、私は料理が苦にならないタイプ。

先でどうなるかわからないが、今のところは大丈夫。

これはラッキーだった。

実際に差し入れを受け取るのは母だけど

私が料理を覚えないうちに他界した他の家族にも

食べてもらっているような気がして、励みになっている。

いつもながら、おめでたい私よ。

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