羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

時代が変わった

2006年04月11日 15時14分49秒 | Weblog
 今日は、火曜日講座の2回目だった。
 先日のテレビで野口体操を知って、参加された方も多いクラスだ。
 
 野口三千三先生の時代と大きく変わったことは、「力を抜く」ということの大切さが世の中に浸透してきたこと。
 そのことが武道やスポーツなどの特別な身体訓練をしない方々にも伝わっていることを実感している。
 
 たとえば「上体のぶらさげ」などは、以前とは比べものにならないくらい、最初からいい動きをされる方が増えている。とくに頭の動きなど、野口体操のやりかたののみ込みが早くて、先生の時代の「からだの理解」とは雲泥の差がある。
 火曜日の教室は1月期からはじまったが、新しい教室とは思えないだ。しっとりと馴染んでくださっている。雰囲気がいい。野口体操をはじめて体験されておられる方がほとんどなのに、である。

 もう一つ感じることがある。
 それは暦年齢よりも、みなさんの若い。
 そして何某かの体操・ヨガ・太極拳といったような身体に向かい合う経験をそれぞれに少なからずお持ちのようだ。
 大きな変化が出てきたのは、ここ数年のことかもしれないが、身体・運動に対する意識が変わってきた。社会保障制度の問題だけでなく、自分から積極的に動き、元気に暮らしたいと言う思いが強くなってきた現われだろう。

 生きている間は、自分の足で立ち・歩き、自分のことはできるだけ自分でやっていきたい。ほんとうにそうだと思う。いくつになっても動けるということは、生きている甲斐がある。

 何時のころからか、背骨が曲がったお年寄りに出会わなくなった。体操はやってみると気持ちがいいはず。サプリメントを飲むだけよりも、食事に神経質になるよりも、実際に動くからだを維持することに気持ちよさが感じられることは、すごく大事だとおもえる人が確実に増えていることは嬉しい。

 こうした大人な方々の集まりは、ことばへの受け取りが深い。野口体操はその人の生きてきた経験によって深い理解が得られることが、大きな特徴かもしれない。
「力を抜く感覚を育てる」のは、いくつになっても可能性がある。この可能性を信じて、やり続けていただきたい。

 今日も気持ちよくレッスンを終えた。
 いよいよ木曜日からは大学の授業がはじまる。
 今年はどんな学生が集まってくれるのか楽しみだ。
コメント
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