スピードスケートの岡崎 朋美さんの言葉です。
テレビ観戦した、2008年一月の世界スプリント。
日本女子は、新谷志保美(竹村製作所)の総合16位が
最高で、24大会ぶりにひとけた順位を逃す大敗。
翌年の出場枠も、4から3に減らされた。
「なのに、みんな『次、がんばりまーす』なんて、へらへらしている。
真剣味がない。私がいなきゃ、この世界はダメになってしまう」。
現役女子で、ただ一人のメダリストのプライドがうなずいた。
翌シーズン、本格復帰。
ひざが胸につくような低いフォームに取り組んだ。
09年3月のW杯で37秒66。
4季ぶりに、自己ベストを更新した。
38歳になっても、輝きを失わない。
「いつまでも、スケートに対して純粋」(富士急・長田総監督)
という心と、体が充実しているからだ。
リレハンメル五輪に初出場し、500㍍14位。
長野五輪500㍍・銅メダル。
腰の手術からはい上がり、6位になったソルトレーク五輪。
トリノは0秒05差でメダルを逃し、現役続行を決めた。
そして、「大願成就」を目指し、バンクーバーへ。
おなじみの「朋美スマイル」の奥に、激しさが宿る。
昨秋、かかりつけの歯科を訪れ、右の奥歯がボロボロだった。
長年の猛練習に加え、カーブで遠心力を受けて、食いしばるからだ。
一番奥には、通常の銀色ではなく、金を詰めた。
メダルの色?「違うよ。かみしめた時、金が一番強いからだって」。
笑ってかわすが、ぱっちりした瞳は、強い光を放っている。
*** 朝日新聞・myバンクーバー五輪より抜粋にて ***
作夏は「心臓が飛び出るような」激しい陸トレで、体幹を鍛え、
スポーツ栄養アドバイザーに、食事指導も受ける。
36歳で結婚した夫の存在も、心を支える。
元々メンタルは強い岡崎さんだが、夫がいつも勇気づけてくれるという。
強い女性である、とともに、スピードスケートを心から愛している。
5回のオリンピックへの出場、そして、旗手をつとめる岡崎さん。
応援しています!!。