今年2冊目の本は、畠中 惠さんの「まんまこと」、
時代物の本を読んでみました。
時代物を読むのは、数少ないのですが、昨年やはり畠中さんの、
「しゃばけ」を読んで、身の丈数寸というところの、鳴家(やなり)、
妖(あやし)とか、小鬼が出てきての、楽しい時代物でした。
「まんまこと」は、町中で起きたいざこざ、
事件などを解決していく、物語です。
江戸の町方で罪が犯されると、お裁きは町奉行が行った。
しかし、町方のお役人の人数は、余りにも少ない。
多くの者がくらす江戸では、いざこざがあちこちで起り、それを
町奉行が裁くことは、無理なため、町内で起きる日々の揉め事は、
奉行所ではなく、差配や名主が解決する仕組みになっていた。
長屋などで起った喧嘩くらいなら、差配が納めればならない。
それでも収拾がつかないときは、町名主が預かることになっていた。
つまり、町名主には、支配町の住人の暮らしを、左右する力がある。
問題を解決し、またその結論に、
責任をもたねばならぬ立場でもあった。
江戸の町のことは、知るよしもなく、
町名主が諸問題を解決していく制度のあったことなど、
知り得て、楽しく読んでしまいました。