みつばやま小零庵だより

宇宙の塵、その影のような私ですが、生きている今、言葉にしたいことがあります。

小さな病気の大きな悩み  その2

2016-09-06 09:06:21 | 健康・病気
昨年末以降、私がめっきり衰えた体調不良の内容は、主に二つ。一つは腰背痛だが、これは程度の差はあれ高齢女性によくあることだ。この一連の記事では、差し当たってもう一つの「皮膚炎」、特に鼻付近の皮膚炎の経過等について述べたい。炎症の面積や傷みに着目すれば、それは「小さな病気」だ。ところがそれが、こんなにも大きな悩みになるとは・・当初は予想だにしていなかった。

最寄りの皮膚科医院に通い、ヘルペス(単純ヘルペスの一種の鼻ヘルペス)と診断されて処方薬の内服と軟膏塗布を続けたが、鼻孔内の吹出物は再発を繰り返す。1ヶ月経っても2ヶ月経っても3ヶ月経っても治らない。たかがこのくらいで!と軽視に努めたが、次第に精神状態にも影響が出てきた。私の場合、心の不調は胃の不調に直結。食欲不振は更なる体力低下と更なる心の不調を招く。悪循環に陥り始めた。免疫も落ちる一方だったと思う。

鼻孔内の吹出物がやや間遠になったかと思われた5~6月を経て、7月上旬、発赤と爛れと痛みを伴う炎症が鼻翼と鼻下へ一挙に広がった。通院している医院の医師の一人は「帯状疱疹」と診断した。抗ウィルス薬などを処方されたが、治るどころか、鏡を覗くたびに炎症範囲が少しずつ少しずつ広がっている。怖ろしくなってきた。そのうち顔ぢゅうに広がって「お岩さん」のようになるのだろうか、或いは、脳にまで達して死病になるのか・・とまで不安に苛まれる。元々虚弱傾向の私がこの齢まで長生きしたことの方が不思議かも知れないが、悲しいかな、私は死ぬ覚悟が未だ出来ていないのだ。お恥ずかしい話だが。

7ケ月以上にわたる今回の病状経過の中で、大きな転換点となったのが8月19日!

心身の悩みを独りで抱えきれなくなった私は、近所の友人のK子さんに特に請うて来庵してもらい、体も心も弱った私の状態をありのままに聞いてもらったのです。真摯に向き合ってくださったK子さんの実に貴重な知的アドバイスと優しさは、私の体と心の立ち直りを、そっと、そして確実にスタートさせてくれた・・

小さな病気の大きな悩み その1

2016-09-05 08:07:53 | 健康・病気
他人の病気や加齢の話には関心を持てないのが人間の通常だし、気力も体力も衰えたので、ブログ更新も途絶えがちだった。

ところが8月末頃から、微々たる歩みながら病状の一部に改善の兆しが現われ始めた。これはひとえにK子さんと河島智子医師のおかげである。

体力は相変わらず衰えているけれど、先ずは気力のリハビリとしてブログ記事の作成に取り組むことにしました。そして、7か月以上にわたる病状の経過を自分なりに考え直したいし、このブログを訪ねてくださる皆さまへ役に立つ情報にしたいと思う。体力と気力に応じ、数回に分けた記事にするつもりです。よろしくね!

友人

2016-07-23 17:22:04 | 健康・病気
体調不良が続く私を心配した友人が、多忙の間を縫って手料理を届けてくれました。体のあちこちが弱っている私は、料理する気力と体力も衰えているので、友人の優しい気持が本当に有難く、思わず涙ぐんでしまいました。

嬉しい想定外

2016-06-16 14:54:25 | 健康・病気
山王台病院附属眼科・内科クリニックへ行った。先ず視力等の検査を受けてから、後発白内障のレーザー治療の前段として散瞳のため看護士さんに点眼してもらう。瞳孔が十分に開いたところで栗原先生の診察室に招ばれた。レーザーを当ててもらうつもりで先生の膝前の患者用椅子に座ったところ・・・

モナリザよりもっと複雑な?微苦笑を向けて先生がおっしゃるには・・・後発白内障(白内障手術時に残った水晶体後嚢の濁り)は次第に進行することが多いが、今日の検査の結果、ほとんど進行していなかった。視力の低下も僅かなので、レーザー治療は取りやめましょう・・・

私は意外な状況変化に戸惑いながらも、嬉しい想定外を喜んだ。このところの体調は悪いことばかり、落ち込むことばかりだったのに、今日は、病状が進行していない、と言われたのだ! 久しぶりに満面の笑顔になれた。先生の方は・・・せっかく来てもらって瞳孔まで開いたのに、申し訳ないですねぇ、ごめんなさいね・・と、さかんに謝られる。患者に対して、なんて優しくて率直で真面目な先生なんだろう! 私は益々栗原先生の大ファンになっていく。


 





綱渡りのような日々

2016-06-16 07:11:00 | 健康・病気
白内障の手術をしたのが2012年2月。もう4年近く経っているとは・・ 今日は後発白内障を治療してもらうため、これから眼科へ向かう。白内障手術後の後処理のようなもので、簡単なレーザー治療らしい。

しかし体調不良が続いている上に、最近は更に体のあちこちに痛みなどを発症して抗生物質を処方されたりしていたので、今日を後発白内障治療の予約日としていたものの、予定通り治療してもらえるかどうか、不安だった。今夏は車の免許更新期だから、視力が不十分なままだと、免許が切れてしまう恐れがある。運転しない暮らし方も可能だけれど、自由度が大幅に縮小してしまう。

落ち込んでいた体調と気持だが、かろうじて脱することが出来た。全体的な不調は続いているものの、レーザー治療には支障は無い状態にはなれた。私の日々は、まるで綱渡りのようになりました。でもまあ何とか渡れているのだから、有難いことです。


「私」の生態系

2016-03-08 05:53:24 | 健康・病気
「人は独りでは生きていけない」と題する山本太郎氏(1964~ 国際保健学)(あの素敵な国会議員と同じ名前だけれど別人)の記事を、岩波書店の「図書」3月号で読んだ。「ひょうそ」という細菌感染症で怖ろしい思いをし、抗生物質のおかげで何とか完治しつつある私は、真剣に読まずにいられなかった。

・・「私」は、実は「私」に常在する細菌とともに「私」を構成している・・ 「私」はマイクロバイオータと呼ばれる常在細菌叢(じょうざいさいきんそう)との相互作用を通して、生理機構や免疫を作動させ、私たちヒトをかたち作る。そのマイクロバイオータが今、大きな攪乱に見舞われている。抗生物質の過剰使用や帝王切開の乱用、伝統的食生活の変化によって。

帝王切開の乱用問題は知らなかった。新生児は経腟分娩によって母親の常在細菌を受け継ぐのだという。

近代医学は、とりわけ感染症において、病原体の「存在」を同定し、病原体の「存在」を排除することによって、その存在意義を示してきた。しかしマイクロバイオータの多様性の喪失や中枢細菌の喪失が突きつける問題は、ある種の「不在」が、病気を引き起こす可能性を指摘する。

抗生物質の使用がいけないわけではない。・・その過剰使用が問題なのである。・・耐性菌を生み出すだけでなく、感染症や免疫性疾患に罹患しやすくなるという、まさに「抗生物質の冬」の時代をもたらすことになる。

耐性菌の問題は一応承知していたけれども、抗生物質が感染症への感受性を飛躍的に高める、とは知らなかった。怖ろしいことだ。

ヒトに常在する細菌は・・祖母から母、母から娘、娘から孫へと受け継がれてきた。長い進化の過程で、私たちヒトは役に立つ細菌を選択してきた。・・自然というマクロの生態系のなかでも、あるいは、人体という小さなミクロの生態系の中でも、人は独りでは生きていけない・・

そして、一度失われた種や細菌は、再び回復することはないという。やがて遠からぬ未来に、ヒト自体もそうなるのだろう・・・

細菌と人間

2016-02-01 14:06:23 | 健康・病気
指の先のちょっとした腫れと痛みが、こんな面倒なことになるとは・・ このくらいの症状は自然治癒するだろうとタカを括っていたが数日を経ても一向に改善の兆しがない。もしかしたら噂に聞く「ひょう疽」かも知れない、と思い、愛車で20分ほどの皮膚科を受診した。

やはりひょう疽だった。「指の先で大したことない、なんて思っていたら大変なことになるんだから、直ぐ来なくちゃダメだぞ!」と厳しく怒られた。患者を思えばこそ、のお叱りだった。抗生物質を4日分、続いて3日分処方され、服薬した。7日目は土曜日。朝で薬は飲み切った。痛みは軽くなった感じだったので、月曜日に受診しようと思った。ところが、である。午後から夕方になり、だんだん痛みと腫れがぶり返してきた。夜は服薬前より更にひどくなって、痛みと不安で眠れなかった。これでは月曜まで待てない。日曜日、電車に乗って救急センターへ行き、今までと同じ抗生物質を処方してもらった。

救急センターを利用したのは初体験だった。インフルエンザらしい子供たちと保護者が多かった。救急車で来て担架で入ってきた人が1名。一見すると丈夫そうな体格の良い男性で、30代後半か40代に見える。目を閉じて、意識があるのか否か分からない。苦痛の表情は全く無い。直ぐに診察室に担架ごと入っていった。暫くしてから医師が出てきて、付き添いの母親らしき人に慌ただしく説明するのが耳に入った。心筋梗塞で、緊急手術をする、と。人間の命の危うさを思わざるをえない。私の命も、だ。

救急センターで処方された薬を飲んで、痛みが少し治まり、昨夜は熟睡出来た。ところが、である。朝起きたら、指の先だけでなく付け根の方まで腫れている。こんな次第で、今日は再び、いつもの皮膚科へ行った。待合室で待っている間にも腫れが広がり、片手全体が腫れてきた。順番が来て診察室に入ったときの私は、半ば泣きべそ状態。そんな私に対して、いつも怒ることが多い担当医師も、さすがに優しく、「細菌感染というのは大変なんだよなぁ。今、体が一所懸命闘っているんだ。大丈夫だよ。」と励ましてくれたので、私も気を取り直すことが出来た。炎症に対応する薬と抗生物質で荒れた胃腸のための薬を追加処方してくれた。

昼食後に服薬して、今は午後。手の腫れはほんの少し落ち着いてきた感じだ。目に見えない極小の細菌に脅かされる人間。そのことに平常心を失いそうになるダメ人間の私。

痛み

2015-11-16 16:50:28 | 健康・病気
晩秋らしからぬ雨が多いこの頃ですが、今朝は青空が広がって、洗濯したり布団を干したり。でも昼過ぎには雲が増えてきました。明日はまた雨?


本来なら野良仕事に精を出したい今日だけれど、体が思うように動かせない。10日ほど前から背中や脇腹付近が痛い。原因はたぶん、飼犬ユキの散歩のときに、草藪の雉に気付いたユキが興奮してダッシュし、引綱を思いっ切り引っ張られた私の体が衝撃を受けたからだと思う。

体の動かし方や力の入れ方によっては強烈な痛みが走る。特に、朝の起床の動作が辛い。思わず悲鳴を上げてしまうような痛み。柔道整復師の施術も受けて、ほんの少しは痛みの強さが減ったようには思うけれど、軽快までには相当の月日を要するのではないか。

同年代の人々の訃報は珍しくない。考えてみれば、丈夫とは言えない私がこの齢まで生きていること自体、有難いことだ。痛いのも生きている証し。どのように体を動かせば痛みが軽く済むか、試行錯誤の工夫を重ねている。痛みとも上手に付き合いながら出来ることを実行していきたい。




田舎の医療

2015-04-06 14:06:05 | 健康・病気
愛車で30分弱の耳鼻科へ行った。軽い外耳炎で、先月から週1回通って今日は4回目。長く生きてきたが、これまで耳の病気で医療を受けた記憶は無い。加齢で自然治癒力が衰えているからだろう。大病ではないが、あちこちの不調で病院通いが増えてきた。

田舎暮らしは医療環境が不安ではないか、と言われるけれど、今までのところ私はそんな印象を受けていない。ただ、車を運転できないと、かなり不便だろう。家族などに頼めなければ、有償ボランティア制度の利用も考えられるが、タクシーに比べれば格安とはいえ、度重なれば家計の負担も大きくなる。

今回の耳鼻科は、事前に知人に相談して選んだ。別の知人の話によると、子供の難しい病気で困っていたときに、この医師は休診日にも拘らず、点滴などの治療をしてくれたという。

診察の順番が来るまでの待ち時間が長い。今日は1時間半ぐらいだった。お天気が好いので屋外のベンチで本など読みながら待っていたら、50代ぐらいと60代ぐらいの御婦人お二人も同じベンチに座られた。お互いに全く知らない同士だけれど、早速お喋りが弾んだ。

60代ぐらいの御婦人は、今日は孫の付き添いだけれど、先だって耳鳴りがするのでここの耳鼻科を受診したら、念のため脳のMRI検査を専門の病院で受けるように、と薦められ、早速その検査を受けてみたら脳動脈瘤が見つかったので、近日中に手術の予定だという。ショックは受けたけれど、耳鼻科の医師が薦めてくれたおかげで命拾いしたようなものだから、感謝している、とのことだった。

田舎では、医師の技量も人柄も、人づてに具体的な情報がよく伝わる。評判の高い医師のところには患者が集まって、待ち時間がどうしても長くなる。待つのも大変だが、心身の緊張を強いられる診療をずっと続ける医師も大変だと思う。

私の外耳炎は完治しました。「おかげさまで卒業できました。」と、医師及び看護士さんに御礼を申し上げました。

腰痛の軽快

2014-08-29 20:22:18 | 健康・病気

愛車で25分ほどの整復院へ行って、柔道整復師の施術を受けました。初めて受けた1月14日から数えて28回目です。

若い頃は時折だった腰痛が、加齢とともに頻度を増してきました。野良仕事のときはもちろん、車の運転をしているときも、犬の散歩のときも、ひどいときは就床の時も、痛みを生じるようになりました。

数年前、公民館の気功同好会で「腰痛に効く気功」を教えてもらってからは、この気功でそれなりに痛みを緩和させることが出来ました。でも昨年頃から、気功の効果だけでは収まらなくなりました。腰だけでなく、背中や、股関節も痛むようになりました。そんなとき、畏友から整復院を教えてもらったのです。

Dscn0817 私の(そしてたぶん多くの人々の)腰痛の原因は背骨の彎曲。彎曲を完全に治すことが出来るのは20代初めまでなんだそうです。柔道整復師の施術は「骨格矯正」ですが、私の年齢でどこまで矯正できるやら・・と、内心で苦笑しつつも通いました。

他の整復院には行ったことがないけれど、この整復院で用いている機器は独創的です。

この1~2ヶ月、めっきり軽快してきたのを感じます。老化で堅くなった骨も、上手に施術してもらえば僅かずつかも知れないが矯正されるもののようです。

屈んだ姿勢で野良作業をするときは、どうしても腰に重い鈍痛が来るけれど、朝の犬の散歩のときなどは、ほとんど痛みを感じなくなりました。心も軽くなります。

保険が利かないので財布は涙・・ですが、払う代金以上の値打がある施術だと思います。

気功も整復も、若い頃の私は「マユツバ」だと思っていましたが、私の考えも変われば変わったものです。そして気功の先生にも整復師にも、「人間愛」がバックボーンとしてあるように感じます。感謝!