生きるエネルギーについて、バンドについて、小説について。

2024-07-27 15:37:52 | Weblog

久しぶりにジョン・アーヴィングの「ホテル・ニューハンプシャー」を読みたくなり、

家にあるはず・・・なので気合入れて家探ししてみた。

うちの本は整理されていないうえに 

なんか初夏に・・・ではない、

何箇所かに分散されて積まれているので、

探すのに随分 苦労してしまった、暑いし。

で、結局何と、見つからない。・・・・・・・・・・・ないのだ。

まだ未捜索の地帯があるが、もう無理だ。

買いなおすことにした。映画化もされたアーヴィングの代表作のひとつなので、

大きなブックオフならあるだろう

(そしてそれは、近所の巨大ブックオフにちゃんとあった)。

家探しに使ったエネルギーはちょっと無駄だったが仕方ない。

そーゆーこともある人生、往々にして馬。

 

さて、エネルギーのこと。

僕は中学生・・・高校生の頃から、バンドやることに人生のエネルギーの多くを

費やしてきた。初期は家でギターを練習し、

好きになったバンドのレコードを何度も何度も聴き、

音楽仲間と出会えてからは

放課後、バンドの皆で集まって、何度も何度も練習した。

延々と試行錯誤を繰り返すことになるのだが、楽曲作りもやった。

そしてライヴハウスに出演出来るようになって、

いろんなバイトや仕事をしながら、人生のエネルギーはいつも全部、

バンドに使ってきた。

バンドの支障になりそうなら、あっさり仕事を辞めたりした。

何回もそういうことをした。そうなると人は、仕事を転々とすることになる。

そして必然的に、金銭的には窮窮とすることになる。

そんな中で、

遠く関東まで何度も何度もライヴを演りに行ったし、外国までも行った。

そんなすごいエネルギーを費やして一体、何が得られたのか?とか思われるかもしれない。

最終的に・・・音楽で「喰える」ようには ならなかったから。

でも

自分としては結局、あれでよかったんじゃないかな、と思う。

あれしかなかった、というか。

もともと、音楽で「喰える」ようになることが目標ではなかったし。

・・・・負け惜しみに聞こえるかもしれないが。

 

僕が、僕らが得たものは、実は多いのだ。

失ったものも、あるにはあるが。

 

・・・・・・・・・・・・エネルギー。

 

ひとは、

誰もが「生きる」というエネルギーを与えられて世界に登場する。

ヤキュー少年はヤキューにエネルギーを費やして生きる。

サッカーに人生を賭ける人もいる。

オタク少年たちは映画やテレビをを観たり、ガンプラをつくったりする。

不良少年たちはイキがる事と喧嘩にエネルギーを費やす。

ベンキョーにエネルギーを費やして、大企業に入社する人も多いのかもしれない。

何十億もニンゲンがいて、その数だけ違う生き方がある、と考えると気が遠くなりそうになる。

人間だけではない、猫だって一匹一匹の人生があるし、

例えば蚊の一匹一匹・・・・・まで行くと考え過ぎだ。

恐らく、蚊は何も考えていない。蟻も。そうであって欲しい。

 

何の話だっけ。

 

そう、それでさっきブックオフで「ホテル・ニューハンプシャー」を買って来た。

上下巻に分かれてたんだっけな??????

アーヴィングの小説は、長いものが多いのだけれど、面白いので一気に読める。

こう言っちゃなんだがアーネスト・ヘミングウェイの長編が僕は苦手で、

途中で飽きてしまって読み通したことがない。

ヘミングウェイの短編は面白いのだけど。まあいいや。

 

僕は 本を読むことには 何故か、ほとんどエネルギーは費やさないで済む。

試練のような楽器練習も要らないし、複雑な、煩雑な、日程調整も必要ない。

読書は僕にとっては、純粋な「お楽しみ」なのだ。

だから、面白くなければ さっさと読むのを止める。

 

「ホテル・ニューハンプシャー」は確か、映画もとても良い出来で

(ナスターシャ・キンスキーが出演していた)、

僕は遥か昔、佐治くんと一緒に見た記憶がある。

でもやはり、この原作小説の重厚さと「切なさ」は、素晴らし過ぎる。

 

映画が原作を超えることなどない、と読書派の僕は思う。

 

・・・・「別の良さ」が表出することはあるかもだけどね。

 


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