イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

ワカメ採り 2回目

2024年03月16日 | Weblog
前回のワカメ採りから4週間も過ぎてしまった。春の天気は不安定とはいえ、今年の天気は異常だ。2月に20℃を超える日があったと思ったら、3月には寒くて風の強い日が続いてワカメを採ることができるような環境ではなかった。

3月も後半に入り、タイムリミットが近づいている中、やっと休日と天気がうまく合致した。「春に三日の天気無し」というとおり、明日はまた雨が降るようだがダメもとで出かけた。
というのも、先月採ったワカメはその後の雨続きで腐らせてしまったのである。こんなことは初めてであった。だから、今回もダメもとなのである。

午後からのほうが潮は引くが風が吹くだろうし、乾燥させる時間を少しでも確保したいので午前5時半に家を出てカネの補修をしてから午前6時に出港。

いつもの場所でせっせとワカメを採る。採っている場所なのか、今年の天気のせいなのか、やたらと長いものが多い。それも茎の部分が長い。やはり、ほとんどのワカメは先っちょが溶けてしまっている(これを僕の辺りでは「たけてきた」という)がゴワゴワしている感はない。
誰も採っていない場所なのでホイホイ採れる。
途中で仕分けをして状態の良いものだけを残し、長けてしまった部分を切り取ったあとでもう少し補充して午前8時半に港に戻って午前9時から干す作業に取り掛かる。
軸の太いものもあるので半分に割って干すと思いのほか大量になっていた。



我が家では寄生虫がいるとかダニがいるとかうるさいことを言うようになったので食べることはできなくなった。医者になった息子が言い始めたことらしいのだが、どんなエビデンスを元にこんなことをいうのかがわからない。それが本当なら雑賀崎のワカメを食った人は少なくとも半数はワカメを食べたことが原因で死んでいることになるが、警鐘を鳴らしている人がいるという話を聞いたことがない。
だからこれは全部、知人に送るためのものになるのだがそのためには十分すぎるほどの分量である。まあ、少しは自分で食べるために残しておこうとは思っている。ワカメを食べて死ねたら本望である。

明日は午後から、にわか雨になるという予報に固まってきたので夕方に縁側に回収しておいた。いつものワカメの香りが家の中全体に漂っている。これを食べたら死ぬというのはなんとももったいない話である。

港に戻ると、護岸の片隅にリールが捨てられていた。見た目には綺麗であったがカウンターが作動していなかった。これは電池を交換したら作動したのだが、今度はレベルワインドが動かない。カバーを開いてみるとレベルワインドのギアが1個欠けている。
しかし、こんな場所のギアが樹脂製というのはあまりにもチープだ。調べてみると6000円ほどで売っているリールらしいが、この安さで持ち主は簡単に捨ててしまったのだろう。



午後からは、「「刀剣乱舞」という映画を観ていたのだが、この映画のテーマが、物には人の想いが封じ込められているというものだ。このリールにも何らかの思いが宿っているのだと思うと、簡単に捨ててしまったやつはきっと何かの厄災に見舞われるに違いないと思うのである。しかし、船の釣りに使うリールがこの場所に捨てられているというのも奇妙だ。
この場所に船を係留している人も少なくなって、こんなリールを使う人もほとんどいないはずなのだが・・。

古来から、海からもたらされるものは蛭子といって神様からの賜りものであると考えられてきた。これがエビス信仰となってゆくのだが、きっとこのリールも海からの賜りものなのだと思って部品を探して再生してみようと思っている。
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