イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

バイクも壊れた・・・

2023年05月30日 | Weblog
今月は船のバッテリー上がりでスタートしたが、月の終わりはバイクの駆動系が壊れての締めくくりとなった。

ふた月くらい前からだろうか、駆動部分から異音がして加速しなくなる現象が出始めた。時々しか出ないので次のオイル交換の時にでも見てもらおうとそのまま乗り続けていた。
同時期、たまたま見てみたラジエーターのリザーバータンクがからっぽになっていたこともあって、異音はエンジンの加熱が原因か、それとも関連はまったくなくて中古であるがゆえの同時多発的な故障の連鎖なのか・・。あとからわかることだが、それとこれとは全くの関連性がなく、壊れたパーツがときおりプーリーの中で噛み込みを起こしてギヤ比でいうと高速走行時の状態のままで固定されているようなことになっていたかららしい。
そんなことを心配していたら、先週くらいから停車中に車体の振動が激しくなって発車できなくなったり、ちょっとした坂道も上らなくなってきた。発車のときは足で地面を蹴って弾みを付けなければならないこともしばしばであった。
このままでは早晩、路上で立ち往生ということになりかねないと思い船底塗装のために取っていた連休の初日にバイク屋さんを訪ねておいた。土日の港と雑賀崎の往復はなんとか無事に乗り切って昨日、部品が届いたというのでバイクを持ち込んだ。午後になって、「こんなことになっている。」という連絡をもらって見せてもらったのがこの写真だ。



駆動系ケースの中身の部品のほとんどが摩耗してしまっているそうだ。バイク屋さんが言うには、走行距離が38000キロのわりにはかなり傷んでいる状況らしい。
ジャイロキャノピーは車体が重いのと大体が業務用で使っていたものが中古として出回るので状態としてはよくないものが多いそうだ。特に僕のバイクは購入したときに前輪部分がはぼ新品のような状態だったことを考えると、事故でも起こしていて、前部をそっくり取り替えたついでに距離計もいじられていたのかもしれない。

今回、あらためてスクーターの駆動系について勉強してみたが、まあ、よくできた機械だと感心する。すべては遠心力によって統率されているのである。そしてそのカギはウエイトローラーという10グラムにも満たない小さなパーツだ。このパーツがプーリーを押さえているランプレートの間で遠心力によって中心部分から外に向かって移動していくことでギヤに例えると外径が大きくなっていく。自転車の踏み出しの時はギヤの外径が小さいほうが楽で、速度が上がってくると外径が大きいほうがエネルギー効率がよいということと同じ現象が起きるのである。



後ろのほうではエンジンの回転があがっていくにつれ前のプーリーにベルトが引っ張られてプーリーの中心に寄っていく。同時にここでも遠心力が働いてクラッチが作動して駆動力を生むのである。



こんな複雑な動きを遠心力だけで制御しているのである。
今回の故障は、このウエイトローラーが偏摩耗して途中で引っ掛かってしまうというのが発端だ。停車中でもプーリーが走行状態と同じままになってしまうので発車しようにも負荷が大きすぎてエンジンがガタガタいっていたのだ。

そんな状態で無理やり乗っていたものだからあらゆるところが傷ついてしまったのである。
まあ、中古で買ってから丸6年、オーバーホールと思えば頃合いだったのかもしれない。
ラジエーターのクーラントのことも尋ねてみたが、これは3ヶ月に一度は見ておかないと間違いなく減るそうだ。ということは、僕は約5年間、ラジエーターの中が空っぽの状態で乗っていたことになる。これは恐ろしいことだ・・。

修理代は35000円。けっこうな値段だ。船でも車でもバイクでも修理代の負担は重くのしかかる。外貨預金で稼いだ利益の半分以上が飛んでいってしまった。



修理というと、新たに営業を始めた船の修理屋さんの情報を教えてもらった。いつも修理をお願いしている神の手タカシさんはもう高齢だし、そもそも僕みたいにただ遊びだけで船に乗っているような人間が修理を依頼するのはまったくおこがましい人なのである。船外機については池〇マリンのお兄ちゃんの存在はありがたいのだが、この人はどうも修理屋という職業が本職ではないらしく依頼をするとちゃんとやってくれるのだがどこか面倒くさそうな感じを醸し出しているので、まとめて面倒を見てくれるようなところはないだろうかと考えていたところだった。
その修理屋さんの事務所は港のすぐ近くで、某修理屋で30年ほど仕事をしていた人が年開業したそうだ。毎週ここの前を通っていたがまったく気がつかなかった。



できるだけ長くタカシさんには元気でいてもらって面倒を見てもらいたいとは思うのだが、その後のメンテナンスを考えるといい人が見つかった。
これも今回、雑賀崎で上架したことがきっかけでつながった人からもたらされた情報である。「求めなさい。そうすれば、与えられる。探しなさい。そうすれば、見つかる。門をたたきなさい。そうすれば、開かれる」とはマタイによる福音書の中の言葉で、「人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい」に繋がっていく言葉だが、きっとそれは確かなことで、だから自分も、声を出して求めたいものを求める代わりに、人にもすすんで手を差しのべることがまた、自分に還ってくるのだと思うのである。

まあ、僕はこんなには善人ではないのは確かなのだが・・・。

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