イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

「失われた森 レイチェル・カーソン遺稿集」読了

2012年04月30日 | Weblog
レイチェル・カーソン/著 リンダ・リア/編 古草秀子/訳 「失われた森 レイチェル・カーソン遺稿集」読了。
レイチェル・カーソンというと、「沈黙の春」という本が有名だが、かなり寡作の作家であったようで、生前に出版された本は4冊だけだったらしい。この本はそんな寡作の作家がどんな考えで作家活動を続けていたかを雑誌への寄稿や手紙、講演の記録から紹介しようとした本だ。

「沈黙の春」は第二次世界大戦直後の農薬の乱用が環境にどんな影響を及ぼすかということを書いた、エコロジーのはしりのような本だが、この本の余禄となるような文章も掲載されている。業界団体がどうやって農薬の乱用を容認し、世間からそれを暴かれないようにしてきたか。どうも今の、ここ1年の日本の現状に似ている。時代は繰り返すようだ。
 そして、原子力の脅威についても語られている。当時は核開発の汚染物質を海洋投棄してたらしく、それが環境に及ぼす悪影響は計り知れなく、それも取り返しのつかないことになると、この時代にすでに警鐘を鳴らしている。
それはこの言葉に集約されている。「最近になって、人間の行為は自分達に害をなすこともある、とよく言われますが、それはかなり控えめな表現であり、そしてなにより、この原子力の時の産物にまちがいありません。私達は「進歩」を自画自賛し、「文明の利器」を誇りにしていますが、その一方で、人間は時として利口すぎて、かえってわが身を滅ぼそうとしているのではないだろうか・・・」作家は最後に、次世代の幸福を視野に入れたより幅広い責任感と調和させるべきではないのかとひとつの文章を講演の原稿として書き始めている。

 おそらくは、人類が永く生き延びるためには原子力を御することは間違いなく必要だと思うが、利権や我欲だけでそれを行おうとするのは絶対に間違っていると改めて感じさせる1冊であった。

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山菜採り

2012年04月29日 | Weblog
今日は魚釣りを休んで山菜採りだ。
僕の母親もこの時期を待ちどうしく思っている。テングサからワラビまでが一番元気の出る時期らしい。



場所はいつもの生石高原。ゴールデンウイークの真っ只中なので朝は5時半に出発。魚釣り並みだ。

おかげで人はほとんどなく、ワラビ、ノカンゾウ、ウルイ、ヨモギ、スカンポが採れた。



ライバルは人間だけではなく、鹿やイノシシもいるらしい。



しかし、人間や動物が自力で草を食むくらいでは自然のバランスが崩れることはないのだろうが、機械や科学を使い出すとあっけなく崩れていくようだ。


神様は自然に生きなさいと思し召しのようだ。

黄砂の影響も少なく。トップの写真を撮った場所では雑賀崎から加太沖までくっきり見渡すことができた。
今日の釣果はどうだったのだろう。

次の休みは海に行きたいな。
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加太沖釣行

2012年04月27日 | Weblog
場所:加太沖
条件:小潮8:35干潮
潮流:8:51転流 11:11上り最強0.6ノット
釣果:ボウズ

またまたボウズだ。
前回の釣行からあっというまに2週間が過ぎてしまった。おとといから風邪気味で、昨日は空調の悪い部屋で座りっぱなしで仕事をしていたのでよけいに調子が悪くなったが、これから再び潮が小さくなっていく。今日はなんとしても行かなければと、無理を押して出撃したが結局ボウズだ。

現地に到着してみるといつものテッパンポイントはもぬけの殻。帝国軍の戦闘艦ははるか北、地の瀬戸あたりに集結している。



前回もそうだったので、乗っ込みの時期に潮が動かないとあの辺りがポイントになるのだろうか?
しかし、どちらにしても単身で乗り込めば間違いなく撃破されるので近づくことはできない。

せっかくだからテッパンポイントまで侵入して釣りを始めるがまったくアタリはなく、転流時刻を過ぎて約1時間後9:40くらいに、かすかなアタリを捉えただけで終わってしまった。
自由同盟軍はもっと沖、大型漁礁のまわりで陣取っていたが、あっちの方がよかったのだろうか。

出港時刻は大幅に遅れて午前5時を回っていた。空はすでに明るく雲の隙間からは天使のはしごが見えたが、天使は僕に微笑をくれなかった。



家に帰っても、どうも体がだるくて、いつもなら使った燃料の補給のために港へ向かうのだが、テレビの前で寝てしまい、気が付けば午後5時を回ってしまっていた。

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加太沖釣行

2012年04月15日 | Weblog
場所:加太沖
条件:長潮8:58干潮
潮流:8:40下り1.6ノット 11:48転流
釣果:真鯛(カスゴ?)36センチ以下 3匹

一日おいて今日は加太へ鯛釣り。
今日の潮流時刻で行くと、午前8時半くらいまでが勝負だなと思いながら、家を出るときには空が明るくなってしまっていた。
港を出たときには朝日が昇ってきてしまっていた。あと30分は早く家を出るべきであった。



田倉崎沖に着いてみると、帝国軍の戦闘艦ははるか北のほうに終結している。今日の潮はあまり良くないから狭い海峡に集まっているのか、それとも乗っ込みの時期はあの辺りがポイントになるのか・・・。



とりあえず、僕の帝国軍領域内のテッパンポイントはがら空きになっている。
これは万難を排して直行しなければ!!しかし、釣れないからがら空きなんだろうな・・・。

午前6時半過ぎから釣りはじめて30分後くらい、竿先にかすかなアタリがあったがすぐに途絶えてしまった。
しかし、間もなくまたアタリ。前アタリはほとんどなく、一気に竿先を持っていった。そしてまたアタリ。3匹目のアタリはゆっくりとした前アタリで徐々に引き込んでいく、誠に正しいアタリだった。これが午前8時半ごろ。悲しいかな、僕が予想したとおり、これ以降はまったくアタリが無く、潮止まりの時間を待たずに午前11時で終了。
その間、中の瀬戸を目指し、ほんの少し南の位置まで出張ってみたが帝国軍の旗艦「疾風丸」は知らんふりで通り過ぎてゆく。
今日はやっぱり釣れない日なのだ。
僕の腕前が原因でもあるのだが・・・。



まだ、3匹釣れただけでも良しとしておこう。

数少ない、しかも小さな魚だが、港の近くの叔父さんの家におすそ分け。二十日大根があれば欲しいなという下心だ。
先週買ったサムジャンという韓国味噌をつけて食べるときっと美味しいと思って訪ねたわけだ。
温室の中では大量に栽培されていて、幾らでも持って帰れと言ってくれた。
今日もわらしべフィッシングなのだ。

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田辺湾釣行

2012年04月13日 | Weblog
場所:田辺湾 塔島
条件:小潮9:45満潮
釣果:チヌ 47センチ以下4匹 ヘダイ45センチ以下2匹 サンノジ1匹 カワハギ1匹

もっと早い時期に出撃したかったが4月も半ばになってしまった。秋に行きそこなって配合したままになっていたヌカはこの冬の寒さで虫がわくこともなくサラサラの状態だ。やっぱり今年は寒かったのだろうか。

前の日も休みだったので今日は家でゆっくり睡眠をとって出発。午前4時頃に港に到着するとえらい数の車が停まっている。まあ、紀州釣りの客は少ないからポイント争奪戦にはならないだろうと乗船名簿に名前を書きに行くと、船頭さんが、「塔島?今日は荘司さん来るで。」とのこと・・・。

それにもめげずに僕も初心貫徹、塔島へ渡礁。向こうの方が常連さんなのと圧倒的な貫禄の差で一級のポイントを先方に譲って釣りを開始。
今日は曇りの予報なので空全体が朧にかすんでいる。遠くの山の稜線が綺麗なシルエットを見せている。


ちょっと時期が違うが、これもかぎろひというのだろうか・・


低気圧の名残かうねりが少し残っている。潮は左手前へ流れてくる。ちょっと釣り辛いがまあ、なんとかなる感じだ。しかし、この釣り座は潮が満ちてくると波をかぶってくるので不本意ながら荘司氏のそばまで移動。朝一番に挨拶をしておいてよかった。
隣ではアタリが連発しているがこっちにはアタリがない。あせりながらもダンゴを打ち返していると午前8時ごろウキが一気に消しこんだ。締め込みの感じからするとチヌではなさそうだ。上がってきたのはサンノジ・・・。40センチ以上はありそうなのでとりあえずキープ。みんなは敬遠するが、この魚のカルパッチョはけっこう美味しいのだ。
風がおさまって左に飛んでいた潮が緩んだこの時間帯が時合だったようでアタリが連発して3匹のチヌを取り込んだ。
このポイントは沖から流れ来る潮が湾内で渦を巻いて流れているので潮の流れが定まらず刻々と流れの向きが変わる。おまけにコントロールが甚だ不正確なので、投げるたびにウキが右へ流れたり左へ流れたり手前へ流れたりでどうも落ちつかない。とくに今日は1日を通して手前に当ててくる流れが強くてかなり釣りづらかった。
午前9時を過ぎるとアタリはほとんどなくなり、エサトリも現れては消え、しかし本命は現れず・・・。サンノジ、ボラ、ヘダイを釣り上げて午後3時にダンゴが底をついて終了。
今日は荘司氏のプレッシャーに翻弄されてどうも消化不良の1日になってしまった。

迎えの船は4時なので帰り支度をして残りの時間を貝採りですごした。
波打ち際はざまざまな生き物で溢れかえっている。そこを覗き込んで貝を採るのは腰痛がひどくて堪えるのだがものすごく楽しい。釣りをしなくても1日これで遊ぶ自信が僕にはある。
採れれる貝は名前を知らない二枚貝と、「ウチデハアワビ」と僕が名づけたオオアナゴウ、イボアナゴウと言う貝だ。
茹でて食べると日本酒が結構進むのだ。




この荘司明良氏、紀州釣りをする人の間では結構有名な人。そんな人が隣で釣りをしているとなるとそれなりに尋常な心地でいることが難しくなる。シャア・アズナブルに対峙したアムロ・レイもかくあったのだろうかという感じだ。
島は広いけれども紀州釣りができるポイントはわずか3箇所。もう隣の会話が聞こえる距離なのだ。



今日の荘司氏の釣果はチヌが8匹、グレが1匹だったそうだ。相手はスポンサーが付くほどのワークスバリバリで、僕はというと、おいやんスタイルの貧乏プライベーター。チヌの数ではダブルスコアと大差をつけられたが、午前9時くらいまでは一矢報いるところまでは迫ってはいた。しかし、名人と素人の差はここから出てくる。厳しいコンディションの中、散発ながらでもコンスタントに魚を取って行くというのはさすがだ。

しかし、ダンゴを投げる飛距離とコントロールの正確さは大したものだ。そこには何か越えられない壁があるような気がする。
僕の釣り座は相手より3メートルほど奥まっていて、飛距離の違い、ウキの操作の上手さ加減の差で竿一本分の差は出ていた。
これではこの釣果の差があってしかるべきであった。
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「空想科学読本 10」読了

2012年04月10日 | Weblog
柳田理科雄 「空想科学読本 10」読了

このシリーズも10巻目だ。古本ばかりを探して読んできたが、この本の出版はちょうど1年前。やっと追いついたという感じだ。

「ブルック」は骨だけの体だと確実にバラバラになるというくだりでは、半月板というのは脛の骨だと思っていたら、間接の中にある軟骨だったとか、電力と電力量のちがいはどうだとか、知っているようでしらない話題や、ウルトラ一族は「プラズマスパーク」という放射能のようなものをあびてあのような外見になったとか・・・。
毎度、毎度、硬軟織り交ぜての内容はマンネリとは言え、なかなか飽きがこない。
と、いうことは、ウルトラマンのあの姿は裸ということになるな~。などと古くからの疑問も解き明かされることにもなった。

「ひとつの謎が解けたら、次の謎が生まれるのが科学の常」ということばがあるそうだが、魚釣りの世界は謎だらけなどと思ったりしてもいたのだ。
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加太沖釣行

2012年04月09日 | Weblog
場所:加太沖
条件:中潮7:22干潮
潮流:8:06上り最強1.1ノット 10:53転流 
釣果:ボウズ

田辺へ行こうと思っていたが、今日の天気はすこぶる安定している予報だったので、前回の釣行のやり直しをするために急遽、予定を変更した。

東からの風が穏やかに吹いていて、朝日も少しだけおぼろにかすんで正しい春の夜明けだ。



道中に停泊していたタンカーの名前を見ながら、「BERMUDA」だったら今年の12月に消えてしまうな・・・。などと思いながら写真を撮ったりしていたら、現地への到着が午前6時半を過ぎてしまっていた。



今日の潮の流れはあまり速くないので友ヶ島の周りに集まっているのかと思いきや、僕のテッパンポイントが帝国軍の戦闘艦で埋め尽くされている。



う~ん、どうしたことか?乗っ込みの時期はこのあたりに魚が集まってくるのだろうか?行きたいのは山々だが、間違いなく迎撃の対象になってしまうので田倉崎から遠く離れたポイントからスタートした。
はやり、潮の流れは大したことはなくアタリは全然ない。クラゲ機雷の攻撃もはなはだしく、なかなか釣れる気がしない。
途中であきらめて保険のガシラ釣りに切り替えたがこれもまったくアタリはない。ベラさえも釣れない。潮の流れはまだあったので、田倉崎を北上して帝国領内に深く進攻してみたがやはりアタリはない。他の船も同じ状況なのか、漁船、遊漁船、素人の釣り船が入り乱れている。漁師もテンションが上がらないので僕達を攻撃する元気もないのだろう。使い方は違うと思うが、今日は呉越同舟だ。
最後の最後にもう一度ガシラの仕掛けを下ろしてみたが、やっぱり何のアタリもないまま、午前11時に終了。

帰りはなんとも、ひねもすのたりのたりかな、な海面の様子であった。



帰港したころには潮位がかなり下がっていた。船を固定していると錨のロープの先のほうに白いものが沈んでいる。何だろうと思ってよく見ると、船のスカッパーの蓋ではないか。大きさからしていつもワカメ採りの時に「西浜のおっちゃん」に借りる船の蓋のようだ。おととしの台風の時に吹き飛ばされたと言っていたやつが、この前の嵐で僕の船のそばまで流れてきたか、はたまた上に乗っていた泥が流れて露出したかしたようだ。どちらにしても、何のお礼もせずに借りっぱなしなので少しは恩返しができそうだ。
まあ、そういう意味では無駄ではなかった釣行になった。と思っておこう。

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退散。

2012年04月05日 | Weblog
数日前からやきもきしながら天気予報を見ていた。台風一過で晴天になるか、それとも荒天が残るか・・・。
いくつかの天気予報サイトを見ていると、「Yahoo!天気」が朝のうちは東からの風で微風と予測していた。他のサイトはほとんどが北西か西の風で海上ではやや強くだったが、こんな時は自分に都合のいい予報を採用してしまう。

暗いうちから起きだして屋根のあるところに避難していたワカメを表に出していざ出発。
時間は午前6時を回っていた。港内は波もなく順調に航行したが、港外に出てみるとかなりうねりがある。やっぱり気象庁を信用すべきであった。
加太方面までくっきり見渡せるほど空気も澄んでいるのだが、船は大きくローリングしている。



風は西から吹いていて嫌や~な雰囲気が漂っている。加太までたどり着いても帰って来られなかったらどうしようと、不安な気持ちが首をもたげてくる。
それでもゆっくりとは前進していたが、釣り公園の前を通り過ぎる頃には船の揺れが相当なものになってきた。しかし、すぐに帰ってしまうと渡船屋のおっちゃんたちが、「何しに行ったの?」などと言うだろうし、臆病なやつと思われるのも嫌だなので、とりあえず紀ノ川河口まで引き返して様子を見ると、うねりは南からなのでこのあたりは池のように穏やかだ。じゃ、行けるのじゃないかと思って沖に出るとやっぱりうねっている。こんなことを3回も繰り返した。

釣り公園の北側に突き出ている防波堤を見てみると、しぶきが防波堤より高く上がっている。



沖に停泊しているタンカーは小型とはいえ、目でわかるほどゆれている。鋼鉄製なのに・・・。
臆病者の言い訳としてはこれで十分だと、恥を承知で帰途についた。普通の人なら行こうと思えば行けるような天候なのだろうが、海についてはやっぱりど素人で、しかも度胸のないぼくには怖くて、怖くて・・・。
去年のトラウマはまだまだ生きているのだ。

おまけに、行こうかどうしようかと船に揺られて逡巡しているあいだに気分が悪くなってきてしまった。
もともと乗り物には弱いほうだが、こと船に関しては強くなったと思っていたものの、これまた全然順応していないところを露呈してまった。

朝の連ドラが終わる頃には早々と家にたどり着いてしまったので、春休み中の息子と奥さんに、「花見にでも行くか。」と誘ってみたがすでに僕は相手にされない状態になってしまっており、更新された軽油の引取免税証を受け取りに県庁に向かったついでに和歌山城でひとり花見に行ってみた。
この街にすんですでに半世紀が近づこうとしているが、和歌山城を隅から隅まで歩いたというのは初めてじゃなかろうか。
白い壁と桜のピンク色のコントラストはなかなかの美しさであった。



“幸福な家庭に幸福な釣りはない。幸福な釣りに幸福な家庭はない。”
何かの本で見つけた言葉です。
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