五木寛之/〔著〕 梅原猛/〔対話〕 「仏の発見」読了
この本はすごい。
ものすごい知性が詰まっている。対話は仏教にとどまらず。文学論、哲学、人生論。なんでもありだ。
主題の仏教については、真言宗と浄土真宗が大きく取り上げられている。
真言宗では古代の神道と仏教の関係が語られている。まったく別の宗教であるはずだが、古くからあった八百万の神々を崇める風土の中に仏教がうまく融合していちばんきれいな形で出来上がったのが真言宗だと教えてくれている。
金剛峰寺を訪ねると、伽藍の中にひとつだけ神社ある。なんとおかしな・・・と思っていたがこれが日本人の心を象徴しているのかと思うとなにやら誇らしく思えてきた。
初詣にいくと神社であろうとお寺であろうと、のべつまくなしお参りにいくので自分でもどうなのかなどと思っていたが、いろいろなものを自然に受け入れる日本人のこころなのだと思うと、来年は堂々とどこへでも行けるのだ。
浄土真宗では、往相還相という言葉が出てくる。よくは理解できないのだが、あの世へいって往生して、再びこの世に還ってきて人々を救済する・・。まあ、徳を積んで人を助けなさいとでも解釈できるのだろうか?
なむあみだぶつ・・・とつぶやいているだけではないのだ。
日本の国では明治維新のときにこの神仏習合のバランスが崩れて教育の中に神道だけが残った。戦時体制になって国家神道になって戦争に負けてそれもなくなってしまった。
教育から宗教心が消えて65年たつと人が簡単に人を殺すようになる世の中になってしまった。親子でさえも・・。
神仏がなくなって、日本の国は合理的で科学的な文明の中で発展をしてきた。しかし、梅原猛は、そろそろ何か自分より大きなものを恐れる思想に帰らなけれなければならないとつぶやいている。
まったく同感だ。
この本はすごい。
ものすごい知性が詰まっている。対話は仏教にとどまらず。文学論、哲学、人生論。なんでもありだ。
主題の仏教については、真言宗と浄土真宗が大きく取り上げられている。
真言宗では古代の神道と仏教の関係が語られている。まったく別の宗教であるはずだが、古くからあった八百万の神々を崇める風土の中に仏教がうまく融合していちばんきれいな形で出来上がったのが真言宗だと教えてくれている。
金剛峰寺を訪ねると、伽藍の中にひとつだけ神社ある。なんとおかしな・・・と思っていたがこれが日本人の心を象徴しているのかと思うとなにやら誇らしく思えてきた。
初詣にいくと神社であろうとお寺であろうと、のべつまくなしお参りにいくので自分でもどうなのかなどと思っていたが、いろいろなものを自然に受け入れる日本人のこころなのだと思うと、来年は堂々とどこへでも行けるのだ。
浄土真宗では、往相還相という言葉が出てくる。よくは理解できないのだが、あの世へいって往生して、再びこの世に還ってきて人々を救済する・・。まあ、徳を積んで人を助けなさいとでも解釈できるのだろうか?
なむあみだぶつ・・・とつぶやいているだけではないのだ。
日本の国では明治維新のときにこの神仏習合のバランスが崩れて教育の中に神道だけが残った。戦時体制になって国家神道になって戦争に負けてそれもなくなってしまった。
教育から宗教心が消えて65年たつと人が簡単に人を殺すようになる世の中になってしまった。親子でさえも・・。
神仏がなくなって、日本の国は合理的で科学的な文明の中で発展をしてきた。しかし、梅原猛は、そろそろ何か自分より大きなものを恐れる思想に帰らなけれなければならないとつぶやいている。
まったく同感だ。