まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

姫路から名古屋への各駅停車の旅・高速神戸~大阪難波

2012年11月27日 | 鉄道企画もの

山陽姫路から近鉄名古屋を目指す乗り継ぎ旅。時刻は10時、高速神戸に到着。これまで乗ってきた山陽電車から阪急三宮に乗り入れる「普通車」とはここでお別れ。ここからは阪神電車に入る。

Dscn7315この駅はレトロな地下駅の雰囲気が漂っている。改札を出て新開地方面への地下街「メトロこうべ」というのがあるが、それが「レトロこうべ」に見えてしまうところである。また、かつての平家の都で、現在は関西有数の「大人向け特殊浴場」が並ぶ福原もほど近いところであるが、この日はもろちん、もといもちろん途中下車はできない。

Dscn7316ここで下車したのは、阪神電車の各駅停車が高速神戸から出ることから。やってきたのは「初代ジェットカー」の異名を持つ5000系。クリームと濃い青のツートンカラー。車体は古いが、加減速のスムーズさは日本有数の技術を持つ車両である。

地下街を走り、途中で席が空いたので思い切って先頭部の座席に座る。5000系に限らず、阪神電車は前方の窓を大きくつくっており、先頭部に座りながらにして全面展望が存分に楽しめるのが面白い。

Dscn7321三宮から、かつて3メートルない幅狭いホームで有名だった春日野道を過ぎ、地上へ。前方から次々にやってくる車両を見る。山陽電車の直通特急もあれば、阪神の新旧車両、そして近鉄の紅白の塗装の快速急行ともすれ違う。車両のバラエティーという面から見れば、阪神電車の区間というのは面白いところである。

Dscn7324駅から駅への距離が短いのもここの特徴である。ある駅に停車すると、先頭から目を凝らすまでもなく隣の駅のホームが見えることもある。成り立ちが電気軌道ということもあり、遠距離を結ぶというよりは沿線の集落をくまなくカバーするというところから駅ができてきたという歴史でもある。

遠くには紅葉が進む六甲山。ただ写真を撮影するには手前の住宅街とかが多く、シャッターを切る場面はなかなか現れない。ここは電車の窓越しに眺めることとする。また、途中で特急や急行を先に通したり、走ったかと思えばすぐに停車するという、各駅停車ならではの楽しみを味わう。もっとも、これは日中で外の景色が見えるからいいものの、朝のラッシュ時や、夜に飲んで帰る際に「ダイヤの関係でもう各駅停車しか走ってません」ということで乗る分には、「いつになったら着くねん」とボヤきが入るか、ひたすら眠るかのどちらかだろう。

Dscn7326六甲山から阪神間の下町風情を走る。サンダル履きで乗ってくる客がいるかと思うと、ホームの上で電車を待つ人と、駅横の踏切で電車の通過を待つ人同士が「どこ行きはんのー?」てな感じで大声で話している風情。途中の武庫川では近くの名門女子大学の学生さんが多く乗ってきて私も一瞬「おっ?」と思ったが、それもごくわずかの区間のことである。

Dscn7330阪神尼崎からはホーム向かいの近鉄直通の東花園行きに飛び乗る。今回の乗り継ぎで唯一となるクロスシート車両である。朝夕と昼間でロングシートとクロスシートを使い分ける車両で、この時間はクロス。ここからがこの旅のキモである阪神なんば線である。

Dscn7332この線、特に西九条から大阪難波までの間が開通したからこそ、大阪を挟んだ東西の行き来がスムーズになり、果てはこのような乗り継ぎを企てる道楽者が出てきたわけである。

阪神なんば線の区間は普段の通勤でも使っている路線ということで、今回遊びで乗ることになったのに多少の複雑な思いを持ちながら、西九条から地下にもぐる。九条、ドーム前、桜川と過ぎ、大阪難波に到着する。ここまで3時間15分が経過。

阪神電車の駅で列車接近時に流れる「線路は続くよどこまでも」・・・。この日ばかりは「線路は続くで~どこまでも~、六甲おろし~に、颯爽と~」という風に聞こえる。

Dscn7336ここまで山陽~阪神と乗り継いだことで、距離としてはまだまだだが、心理的に「半分」に来たのかなという思いである(もっとも、この思いが甘かったというのをこれから感じることになるのだが)。時刻も11時30近いということで、ここで当初のルールどおり昼食をとることにする。大阪難波駅の改札階には駅の東改札と西改札を結ぶ通路に「タイムズプレイス難波」という「駅ナカ」が広がる。こちらには奈良の地酒「豊祝」を飲ませるカウンター居酒屋があるのだが、さすがにこの時間は準備中。まあ、ここで飲んでしまったら、絶対に名古屋まではたどり着けないだろう。また、いろんな弁当を売る店もあるが、特急に乗るならいいが、ロングシートが続く車両の中で弁当を広げたり缶ビールを飲むわけにもいかない。

Dscn7339そういうこともあり、昼食はこちらで済ませる。イカスミを使った黒カレーを出す船場カリーのカウンターでカレーを味わう。黒をベースにしたルーの色合いはどうかと思ったが、味としてはなかなかのものである。そういえばカレーを食べるのも久しぶりやな、と思ったりもする。

これで腹ごしらえは完了。ここからいよいよ「日本一の距離を持つ民鉄」の近鉄に挑むこととなる。難波から名古屋、アーバンライナーなら2時間10分ほどで結ぶ距離だが、各駅停車ではどのくらいかかるか・・・・初めての体験に期待と緊張が織り交ざる・・・・・。

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