まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

旧津山扇形機関庫を見学

2011年05月07日 | 旅行記F・中国

話を今月の初めに戻す。GW中の出来事ということで。

29日は徳島、30日は日中は会社に出てその後で大学時代の友人たちとの飲み会。それを明けての5月1日。この日は西から雨の予報であるが、そんな中を中国自動車道を西へ走る。

Dscn8066 9時半に津山駅に到着。鉄道ではなくクルマでやってきたのは、津山駅の横に保存されている鉄道遺産「旧津山扇形機関庫」の見学のため。何せ午前10時までに到着しておかなければ受付できないとあっては、大阪からだと早朝にクルマで出発するか、前日に津山に泊まるしかない。

津山というところは美作の中心部として栄えるところで、現在も姫新線、津山線、因美線が乗り入れる鉄道の要衝である。1936年に建てられた扇形機関庫は文字通り扇形に広がったもので、転車台により出入りするという構造。

津山駅のホームに立つとこの機関庫も遠くに見えるのだが、土日祝日を中心に公開日を決めて内部の見学会を行っている。事前の予約が必要で、しかも午前10時集合ということもありなかなか訪れる機会がなかったのだが、思い切ってこのタイミングで訪れることにした。天気が心配だったが何とか持ちそうだ。

津山駅から数分歩いて機関庫の横に来る。「その筋」の人を中心に30人ほどが集まっての公開ということになった。私も結構楽しみである。

Dscn812410時になり開門。全部で17線あるそうだが現在その中に9両の車両が収まっている。それにしても「昭和」「国鉄」を感じさせる車両群に、今回は乗り鉄の旅行ではないのだが、やはり鉄道の車両を見て安心するというのか、旅情を掻き立てられる思いだ。博物館の中の展示もいいが、こういう「現場」での展示というのがなおよろしい。

Dscn8076 その中の車両を回ってみる。まずはDE50 1号機。国内で唯一製造された、国内最強のエンジンを搭載した機関車として登場したが、電化の推進により機関車の出番が減ったこともあり結局量産は中止。最初にして最後の1台となった。どのようなパワーがあったのか見てみたい気がしたが・・・。

Dscn8079 その横にあるのがDD51。こちらは客車列車に貨物列車と、非電化区間には欠かせない機関車で、その独特の形状が私も好むところである。山陰線でDD51に牽引された客車列車に乗ったのも随分昔のことで、懐かしく思う。

Dscn8083 そしてこんなところにやってきていたのがキハ52。大糸線で活躍していた車両で、あの線を通った時に実際に乗車したことのある車両だ。大糸線の方向幕も当時を彷彿とさせるもので、もう一度乗ってみたいと思わせるものだった。

Dscn8118 そしてこちらの2台。キハ58にキハ28である。急行型車両とはいいつつもローカル線での運用で乗った形式である。一昔前までは当たり前のように走っていたものが急にその数を減らし、そして昨年11月の「ありがとうキハ58・28号」で引退ということになった。

Dscn8109 その最終運転には私もネットオークションで指定券を買い求めて乗車した。いわゆる「さよなら運転」というものに乗車したのは初めての体験であったが、まあ車内では「その筋」がいろんな過ごし方をしており、それを見ているだけでも退屈しないほどだった(かくいう私も昔の汽車旅を思い出しながら座席でワンカップを飲んでましたが)。うーん、こうやって修復されて保存されるのも悪くはないが、やはりまだまだ走ってほしかったなとも思う。現在私の部屋に津山のローカル鉄道観光実行委員会の手によるキハ58・キハ28のカレンダーが飾られているのだが、日本の田園風景によく合っていた車両だと思う。

Dscn8098 そして、この3月に新顔として加えられたのがキハ181。特急「はまかぜ」で活躍した車両であるが、こちらも昨年冬での引退後、津山での保存ということになった。JR西日本のカラーではなく国鉄型の塗装に戻されてというのは、元々の雄姿を後世に残していこうという意思の表れである。現役時代には津山駅に現れることは果たしてあったのかどうかわからないが、扇形機関庫もこうして見るとだんだんコレクションが増えて賑やかになってきたということか。全部で17台の枠があるということはこの先「津山入り」が取りざたされる車両が出てくるのだろうか。次はキハ40系あたり?

Dscn8072 転車台を1周させてみたり、子ども向けには制服を着て記念写真が撮れるなどのちょっとしたサービスもあり、現役の頃を知らない世代にも「古き良き鉄道」の雰囲気が伝わっただろうか。私も実際に乗ったり見たりした車両がこうやって保存されているのにうなるばかりで、やっとこさ来ることができたよという満足感を得ることができた。

Dscn8114 さて構内には「懐かしの鉄道展示室」として、腕木式信号機の脇の詰所の建物で津山線をはじめとした鉄道資料が展示されており、ボランティアの方が説明を行っていた。当時の用具やら乗車券類なども数多くあり見応えある。

Dscn8108 やはりその中にあって見入るのは昭和59年当時の国鉄の路線図。東北・上越新幹線も開業する一方で、赤字ローカル線が相次いで廃止される直前の姿ということで、鉄道路線網が最も広がっていた時期ではないだろうか。特に北海道と筑豊あたりを見てみると路線が密集しているのがよくわかる。私もJR全線乗りつぶしたといっても、やはりこの当時に比べれば「短い」距離だったのかなと思うこともあり、その意味ではもう少し早く生まれたかったなという思いが今でもある。

Dscn8103 もう一度外に出ると現在の津山の車庫がすぐ目の前にある。キハ47、キハ120という現在の津山駅の足となる車両が待機している。やはりこういうのを見ると心が落ち着くようで弾むような感じがするから、やはり好きなんだなと思う。ただ今日は乗ることができない。またの機会を楽しみにする。

1時間ほどの見学を終え、早めの昼食ということにする。吉井川を渡り市内の中心部のほうへ歩く。津山の名物といえば最近ではB級グルメの「ホルモンうどん」ということで、駅に比較的近いところで見つけたのが「こまつ」という店。中から「どうぞ」という声がするのでそのまま入る。メインはお好み焼き屋さんのようだ。

Dscn8125 そのホルモンうどん。コリコリした感じのホルモンによくしみたソースの味がよく合う。思わずビールが欲しくなるが今日はドライブということで・・・・。うどんも2玉入っており結構腹持ちがしそうだ。絶品かと尋ねられればどうかと思うが、悪くない味だ。

さて、午後からはどうしようか。せっかくなので鉄道の旅ではなかなか訪れることができないところに行ってみることにしようか。美作三湯という言葉もあるくらいだから温泉に行くというのもいいかな・・・・。

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五月晴れの空での劇的な試合・・・四国アイランドリーグ香川対高知観戦記

2011年05月05日 | プロ野球(独立リーグほか)

Dscn8345 3連休の最終日となった5日は高松に移動しての四国アイランドリーグplusの観戦。五色台の丘の中にあるレクザムスタジアムに久しぶりに現れる。香川オリーブガイナーズ対高知ファイティングドッグス。昨日の今治での観戦と合わせて2日で四国4球団を見るということになった。

今日は私のほかに同行者がいる。松山在住の会社の先輩で、このブログにもちょくちょく登場しているI氏。数十年来のロッテファンで、昨年はあのナゴヤドームでの6時間試合となった日本シリーズの試合を現地観戦していたとかで、結構わが「混戦BB会」的な要素満載の人である。今回私が四国に来ることを3日にメールしたところ、ちょうど4、5日は自宅のある高松にいるということで、松山への帰りに立ち寄りでご一緒することになった。「アイランドリーグは1回見たくらいかなあ・・・。この球場も久しぶりやね」と。四国の野球ファンの中にも結構そういう方はいらっしゃるのではないだろうか。まだまだマーケティングの拡大は可能と思われる。

Dscn8408 香川の営業努力なのか、メインスタジアムだからか、通路には食べ物売り場、グッズ売り場、子ども向けのイベント広場などで結構賑わっている。I氏も「結構あるもんやね」と感心する。

Dscn8377 またこちらはDJによる試合進行(オリックスの堀江氏とはまた違ったノリのよさです)やら、エレクトーンのナマ演奏もある。香川での試合を見るのは確かリーグ初年度以来のことだが、結構ボールパーク的な要素が取り入れられているのが評価できる。

Dscn8357 さて試合前に監督、コーチ、全選手の紹介。「選手が全然わからんわ」ということで、2人で名鑑のプロフィールを見ながらチェック。ただI氏も結構ニッチなところがあって、「確かこの選手はNPBの育成で背番号が100何番をつけていたで」と言ってみたりする。「前川みたいにNPBでバリバリやっていたのと、高校や大学を出てすぐ入った選手やったら、やはり身体の出来が違うし、そういうのがいろいろ混じってるのも面白いね」と。

Dscn8360 試合は香川が練習生から登録となった大場が初先発。しかし制球が定まらず1番の流、3番の西本に四球を与え、4番・田中の犠牲フライで1点を先制される。やはり緊張しているのかな。

Dscn8370 高知の先発は左腕の吉川。ただ香川がすぐに反撃に転じ、先頭の亀澤がレフト線にラインドライブのかかる二塁打で出塁すると、3番・中村がバットに当てた打球がうまい具合に一塁の横を抜けるタイムリー二塁打となり、すぐさま同点。

Dscn8375 続く国本の左中間への当たり。センターの梶田がダイビングキャッチ。抜けたと思って三塁を回っていた中村が戻れず併殺となったが、このプレーでレフトの田中と接触。結局2人とも担架で運ばれそのまま交代。4番と6番が抜けたのは高知としては痛いところだろう。何だか、この試合が結構荒れそうな予感がしてきた。

Dscn8390 2回裏には9番・小栗のタイムリーで2対1と逆転に成功するが、3回表に大場がまた乱れる。先頭の8番・曽我、9番・飯田に連続死球。スタンドにいる私たちのところまで衝撃音が聞こえるくらいのもの。おまけに二塁へ牽制球を投げるもベースカバーに誰も入っておらずピンチを広げ、流が前進守備の一塁の横を抜けるタイムリー三塁打。これで3対2と高知が再逆転。続く2番・村上が犠牲フライを上げ、結局ここまで1安打ながら4つの四死球で4点を献上するという結果になった。やはり制球力が大切のようだ。大場は4回にも死球を与え、この回で降板となった。

Dscn8427 3回裏には香川も5番・西森の二塁打で4対3と追いすがる。高知先発の吉川も最速で146キロのストレート、100キロそこそこのスローカーブと緩急はあるのだが、こちらも肝心なところでの制球に課題があるようで。「左腕で140キロ投げる投手って結構需要があると思うけどな、いいボール放っているけど3年やってドラフトにかからないというのは、プロから見れば何かが足らんのやろうね」というI氏の解説。

Dscn8406 その何かが足りないのか、5回には中村が2打点目となるきれいな当たりをバックスクリーン正面に叩き込む。これで4対4の同点となり、スタンドも大いに盛り上がってきた。

5回裏にはハーフタイムのイベントとして、この日は子どもたちによるベースランニングが行われていた。「こういうのってどこでもやっているの?」という質問。まあ四国アイランドリーグの全球団の主催試合を見たわけではないが、BCリーグの例から見ても、だいたい子どもが参加できるイベントが多いはずだ。I氏もちょうど2人お子さんがいらっしゃることだし(今日はこの時間は奥さんともども別行動だったが)、子ども連れで観戦すれば楽しめるのはないかと思う。マンダリンパイレーツもこの手のイベントはしっかりやっているはずだ。

Dscn8411 6回からは一時東京ヤクルトにも在籍した伊藤が3番手で登板。「ヤクルトでは駄目だったか。でもどんな投球するか、これはしっかり見ておかないと」とI氏。四球を一つ与えるものの牽制でアウトを取り、3人で片づける。「球速はそんなにないけどポイントを押さえているんやろうな」と感心。この後9回2死までほぼ完ぺきに高知打線を抑える。

Dscn8415 ジェット風船が舞う7回裏。ここまで続投の吉川に対して香川が大きなチャンスを迎える。先頭の亀澤が3安打目となるライト前ヒットで出塁。前の打席では二遊間を破るヒットを打っており、3安打が左、中、右ときれいに打ち分ける。なかなかセンスがいいのではないだろうか。この後中村への敬遠四球などで二死満塁のチャンス。

Dscn8425 ここで打席には代打、高卒新人の大川。フルカウントまで粘るが結局見逃し三振に倒れる。スタンドの歓声がため息に変わる。「見逃しはあかんやろ・・・・」

Dscn8445 さて試合は4対4のまま9回裏に入る。リーグの規程により延長戦は行われないため最終回となる。マウンドにはここまで被安打9の吉川。「完投させるとは、抑えがいないとか?」とI氏が言うも、私にはわからない。ただこれまでの登板数、イニング数から見て彼に最後まで託そうというのがチーム事情なのだろう。

逆に負けのなくなった香川が思い切っていけるところで、先頭の中村がレフト前へ。この後一死一・三塁となり打席には先ほど見逃し三振の大川。「ここで打ったらさっきの三振が帳消しになるし、おいしいところを持っていくことになるよね」とI氏が話していると・・・。

Dscn8447 いい感じでボールをすくい上げる・・・なんとそのまま打球がレフトの芝生席に入った。

お見事、サヨナラ3ランホームラン!!

Dscn8450 ベンチからは選手が総出で出迎え、頭をたたく、水をかけるなど大はしゃぎ。いやあ、本当にこういうことがあるもんですなあ。

Dscn8451 これが大川の「プロ」初本塁打となり、荒れた試合は7対4で地元香川がサヨナラ勝ちという、まったく予想だにしなかった結果となった。

Dscn8465 ヒーローインタビューの後、監督、選手たちのお見送り。サヨナラ本塁打の大川からもサインをいただいた。

Dscn8461 「こんな感じでやってるとは全然知らなかったわ。時間があったら坊ちゃんスタジアムくらい行ってもいいかな」と、試合結果にも満足の様子のI氏。ちょうど試合終了のタイミングで奥さんとお子さんの乗ったクルマの迎えが来たので、松山に戻るご一家とはここでお別れ。GWのよい思い出になりましたな。いやでも、I氏が「乱戦」「混戦」の運気を結構持っている人やなと、改めて思いましたね。

Dscn8454 これで愛媛、香川の本拠地試合を見たが、よく考えればこれまでもこの2チームの球場でしか見ていない。ここは徳島、高知、三重(・・・はどうだろうか)の試合も見ることを目標としたい。1泊2日コースで行けるかな。シーズンはまだまだ続くとあって先の楽しみができたように思う。まだまだ選手の懸命のプレーに期待したいところだ・・・。

さてこのGWは野球以外にもさまざまあったので、時計の針を少し行ったり来たりさせて続きを書いていくことにする・・・・。

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2年ぶりの四国ILリーグ観戦は海峡の街・今治にて愛媛対徳島戦

2011年05月04日 | プロ野球(独立リーグほか)

Dscn8203_2今年のGWの中盤3連休は四国で過ごすことに。3日の夜に大阪から高松に入り、今日4日は朝から高速道路にて今治まで移動。観戦したのは今治市野球場で行われた、四国アイランドリーグplusの愛媛マンダリンパイレーツ対徳島インディゴソックス。

いや、当初はBCリーグの北陸シリーズで金沢とか福井とかに行こうと思っていたのだが、何だか久しぶりに(というか、これまで発足して7年目でナマの観戦はまだ3試合しか行っていないのだが)四国のリーグを見に行きたくなった。日程を調べると今治での試合ということで、もちろん初めての訪問。「球場めぐり」のコレクションの一つに加えるのも面白そうだ。

Dscn8204_4 11時半すぎに今治市野球場に着くとすでにこれだけの行列ができている。それぞれオレンジとネイビーブルーのマンダリンパイレーツカラーのグッズを身につけている。そこかしこで「こんにちは」「おはようございます」というファン同士の挨拶が交わされる。こういう光景も「ご近所さん」で観戦する、あるいはいつも球場で顔を合わせるから自然と口に出る、独立リーグならではのものだと思う。

Dscn8260 12時に開門し、「がんばろう日本」のスローガンがあしらわれたマフラータオルの記念品をもらいスタンドへ。屋根で覆われている背もたれつきのエリアに陣取る。ベンチの上にあたりグラウンド全体も見渡すことができる。

Dscn8228 ベンチシートのエリアには応援団が陣取り、ここから鳴り物を使っての応援を繰り広げる。アイランドリーグも発足して6年が経ち、県民のファンやこういう応援風景もすっかり定着した感があるように思う。

Dscn8223 キャラクターの「マッピー」に謎の?「ますくまん」というキャラクターもいて、試合の雰囲気を盛り上げてくれる。

Dscn8256 時には試合のサポートをしてくれる少年野球の子どもたちとスポンサーの幟を大相撲の懸賞金のように触れて回ったり。

Dscn8210 スタメンの発表がある。スコアボードは昔ながらの手書き式だが、この文字の書き具合も地方球場ならではのこと。結構味があるものだ。ただ、DH制に対応していないため、投手の名前を掲示するところがないのが少し残念。いやいいんですよ。「野球は10人でやるもの」という考えはまだまだ一部だけのルールでしかないのだから・・・。

Dscn8216 その名前を聞いて「おっ」と思ったのが、徳島の5番に入った根鈴。かつてBCリーグの新潟に在籍していた時に見に行ったことがあり、その時も外国のマイナーリーグや独立リーグなどを転々としてとにかく場数は踏んでいること、そしていかにもパワーがありまっせという体格ということから注目している選手。ただその後、試合中の非紳士的行為(まあこれは、通常のプロの世界ならよくあることなのだが)がきっかけで事実上BCリーグから追放される形で退団し、一昨年に見たときには長崎にいたのだが、同球団の解散にともない今度は徳島に移籍したというわけ。それだけその打撃には定評があるのだろうし、実力本位の四国リーグにはなくてはならない存在なのだろう。これは思わぬ見ものである。

Dscn8230 さて試合。愛媛がこの春高校を卒業して入団したばかりの濱田が先発。購入した選手名鑑によればスライダーとシンカーが持ち味という。

Dscn8242 一方の徳島はこちらも長崎からの移籍組の石田。ずんぐりむっくりしたサウスポーだが、マウンドさばきは何年もプロでメシを食っているかのような落ち着いた感じ。

Dscn8235 試合は序盤から激しい動き。1回表に徳島が二死2塁のチャンスをつかむと、4番・大谷龍次(元・千葉ロッテ)が三塁線を破る二塁打を放ち先制。続く根鈴のショートへの当たりが内野安打(加えてショート・金城の悪送球)となりもう1点。

Dscn8249 しかし愛媛も負けていない。その裏、2番・秋山のヒットを足がかりに二死1・2塁のチャンスをつくり、5番・岡下が三遊間を破るタイムリー。1対2と食い下がり、この試合も何だかこの先乱打戦になりそうな予感。われらが「混戦BB会ソロ活動」も四国で遠征モード発動か?

Dscn8258 2回表に徳島がヒット(この後ライト・岡下が後逸するというエラーが重なった)と四球でチャンスをつくり、9番・藤田の併殺の間に1点追加。さらに4回には7番・松嶋の左中間への二塁打でもう1点追加し、1番・神谷が右中間に大きな当たり。これが野手の間を抜け、結局1対6と点差が広がる。

Dscn8264 どうも愛媛の先発・濱田がまだ経験が少ないせいか、相手打者にビビッているのか、打たせて取ろうという変化球がことごとく決まらない。ボール先行で四球というのも何人かいた。「ピッチャー変えろや」という声もスタンドから出たが、経験をつませるということか、結局5回まで投げて8安打6失点。もう少し攻め気の投球ができていれば、と思う。

一方の愛媛打線は石田の緩急自在の投球の前に2回以降はパタリと快音が途絶えた。6回まででわずか3安打。1対6という展開からしてこの試合は徳島の勝利かな、というムード。

Dscn8284 中盤は愛媛も濱田~能登原~入野とつなぎ迎えた7回。打者・根鈴の時にレフトへのちょこんとした当たり。といっても右手一本で持っていったような当たり。これが見る見るうちにフェンスを超え、またしても追加点。個人的には「ミスター独立リーグ(??)」の根鈴の打球が見れただけでも遠征した甲斐はあったと思う。

Dscn8289 ただ1対7となって愛媛打線がようやく奮起。代打で登場の松原がいきなり振りぬいて左中間へ。外野までの距離が藤井寺球場より短いではあるがきちんとしたホームラン。これで2対6と、プロの意地を終盤で見せてくれる。

Dscn8292 さらに8回には走者が一人いて、この日タイムリーあり、失点につながるエラーあり、チャンスでの併殺打ありと何かと忙しい岡下が、左中間へ2ランホームラン!!8回終了時点で4対7と追い上げる愛媛。岡下、2安打3打点、おまけにエラーつきと大変な一日だっただろう。

Dscn8295 そして迎えた9回裏、マウンドには先発・石田に代わり切り札の富永を起用。ただここで代打の高田がライトへの一発。いくら藤井寺球場より狭いとはいえ、本塁打が4本飛び交うのもなかなか見られない光景ではないだろうか。がぜん球場が盛り上がり、メガホンの音もより一層大きくなる。

Dscn8306 その後愛媛は代打・近藤と、続く秋山が安打でつなぎこれで連打となる。最後は3番のイケメン・陽につなぐがあえなく三振。「あ~あ」というため息の一方、「惜しかった」「もう少しだったけどな」という楽しい声も。

この日の観衆は773名という発表だった が、スタンドで見ている限りは鳴り物の応援もあってか結構球場には響いていたし、得点時の沸き方ももっと大きなものに思えた。それだけの熱心なファンの大きな声援があるということだろう。

Dscn8275ファンの声援といえば、徳島からやってきていた数人の応援団。周りの人たちをリードするというよりは、自分たちが唄いたいように歌詞をつけて唄っているのかなという気がする。アウトコールに鐘を打ち鳴らして「阿波おどり」のリズムの「チャッチャラッチャ チャッチャラッチャ チャッチャラッチャラッ アウト!」と鳴らすのに「郷土色」を感じた・・・。

Dscn8315 試合後は監督、選手たちによるお見送り。私もこの日活躍が目立った選手からのサインをいただいた。こういうのができるのも独立リーグならでは。

今シーズンの成績表を改めてリーグのHPでみてみると、徳島の好調振りが目立つ。監督・コーチの一新、根鈴ら選手の効果的な補強が生きているのかな。初優勝に向けてどこまで走るか見もので・・・・。今度は一度徳島でも観戦したいものだ。

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徳島散策・3~再びのフェリー旅

2011年05月03日 | 旅行記G・四国

徳島で水の都と眉山からの展望、そして阿波おどりの熱演?を楽しんだ後、インタビューの通りに徳島の料理で一杯やることにする。

ということで、徳島の駅前に戻る。ちょっと脇に入ったところにあるのは、以前にも入った「味祭」という店。ただ今日のところはその隣にある「安兵衛」にまず入ってみる。

・・・ただどうだろう、早い時間から開いている昔ながらの大衆酒場という風情は悪くないのだが、徳島の郷土料理とか地のものということになるとどうだろう。これなら大阪のミナミや天王寺で飲んでいるのとさほど変わらないわけで・・・。

Dscn8010 一口めのビールは非常にのど越しがよかったし、刺身の盛り合わせもボリュームがあってよかったのだが、ちょっと違うなという気がして、結局その隣の「味祭」に入る。

・・・入ってびっくり。確か開店時間のはずだが客が誰もいない。そこかしこに座っていた店員がびっくりしたような顔で慌てて「いらっしゃいませ」という。うーん、そのまま扉を閉めてもよかったのだが、開けた以上は入らないといけないだろう。前に訪れた時ってこういう感じだったかな?

Dscn8007 あいにくと魚料理はいいのがなかったが、わかめの天ぷらやら阿波尾鶏の串焼きなどを楽しむ。これの相手をするのは徳島ならではのすだち酎。水割りで楽しむが、すだちのほのかな香りがしてなかなかよろしい。「地産地消」をメニューに掲げているだけにこのあたりはこだわりがある。

Dscn8009 締めの代わりに注文したのが「そば米汁」。これも徳島の郷土料理。そば米を鶏ベースのスープで煮た雑炊のようなもの。野菜も結構入っていて(こういうのこそ、店によってレシピが異なるのだろうが)さっぱりした感じ。すだちの焼酎とよく合う。

それなりに満足して店を出る。ただ時計はまだ18時を回ったところ。当初の予定では19時40分に徳島駅前を出るバスに乗る予定だったが、さすがにそこまでは間が開きすぎる。まあ繁華街のほうにでも行けばいいのだろうが、それも面倒かなと。

そこで浮かんだのが、「今からなら19時発のフェリーに乗れるかな」というもの。バスの時刻を見ると18時15分発の連絡バスがある。これに乗っていこう。ということで、高速バスは携帯サイトから予約取り消しをすることができ、キャンセル料も100円で済むとあってそのように手続きをして、バスでフェリーターミナルに向かう。

Dscn8012 そうしてやってきた南海フェリー乗り場。この日の朝、和歌山から乗ってきた便に比べれば乗客は少ないものの、それでも待合室にはそれなりの数の乗客がいる。改札の時間になると乗船口に群がるが、それでも行きには取れなかった桟敷席を確保することができた。まあ夜の便、外の景色を楽しむということもないので、ここに陣取ってゆっくり過ごすのがよい。

Dscn8025 桟敷席もそれなりの乗客。思い思いに脚を伸ばしたりして自分のスペースを確保する。いやいいですな、こういう船旅というのは。

Dscn8036 桟敷席だからというわけではないが、車座になって・・・といっても相手がいないので自分ひとりであぐらをかいて、売店で買い求めたビン酒を開ける。これもすだちの香りがするもので、飲み口が非常にさっぱりしていてクセになりそう。

ちょうどこの日はイギリスの王子様の結婚式の日。船内のテレビでも王室の結婚式のライブ中継を行われており、見いっている人も。

Dscn8059 まあ、桟敷でテレビを見ながらボンヤリと過ごすうちに時間は過ぎて行き、いつしか和歌山港入港の時刻が近づいてきた。往復の航路はキツイかなとも思ったが、実際に乗ってみるとやはりゆったりとした乗り物だなという感じがした。こういう四国行きもまたよろしいかと。

Dscn8062 和歌山港からは南海特急「サザン」の世話になる。こちらに乗り継いできた客が結構いるが、復路もやはり指定席を購入。500円でのんびりと帰途に着くのであった・・・・。

徳島。日本の中ではなかなか地味なイメージ(阿波おどりは除くが)のところがあるが、やはりその街に踏み入れて楽しめるものがある。今回新たな街の魅力を見つけることができたこともあり、また次の探訪が楽しみである。・・・いずれは来るかな、阿波おどりの見物に??

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徳島散策・2~踊る阿呆に見る阿呆

2011年05月02日 | 旅行記G・四国

29日の徳島散策の続き。

新町川を渡りやってきたのは眉山のロープウェー乗り場。万葉の昔から親しまれてきた山で、標高290メートル。数年前に作られた映画でさだまさしさん原作の『眉山』という作品もあったっけ。市街地を見渡すスポットということで登ってみよう。

Dscn7955 ロープウェーで5分ほど上がり、目の前に飛び込んできたのは吉野川の恵みがもたらした徳島平野の景色。先ほど周遊船巡った新町川もあるし、こうしてみると徳島市街が水の都であることがわかる。向こうにうっすらと見える陸地は淡路島で、灯台の光がここまで届いてくる。さすがに今日は見ることはできないが夜景の美しいスポットとしても知られているのが眉山。風が心地よくしばし阿波の風に身を任せる。

山頂にあるモラエス館を見学した後に下山ということにするが、どうしよう、何だか帰りは歩いて下山してみようか。標高290メートルで、ロープウェー乗り場もすぐそこに見えているような気がする。

Dscn7967 ・・・・と勇んで下山を始めたのはいいが、これが遊歩道が整備されているというのではなく本当の自然の山道。急な段差になっているところも結構ある。下からゼイゼイ言いながら登ってくる人と何人かすれ違ったが、うーん、これはどう見ても下るほうがよりキツいように思う・・・(実際、翌日は両腿の筋肉痛というハメに)。それでもしゃにむに下り続け、途中でロープウェーの架線をくぐったところで残りが短くなったことで元気を取り戻し、30分ほどで下山。やれやれ・・・・。

そしてロープウェーの乗り場にもなっているのが、「阿波おどり会館」。徳島といえば一番の観光資源は阿波おどり。まずはその歴史について知ることができる「阿波おどりミュージアム」へ。

Dscn7969 阿波おどりの起源は中世の盆踊り、精霊踊り、念仏踊りなど、民衆の間での宗教的な要素から生まれたとされているが、現在のような振り付け、そろいの衣装、「踊る阿呆に見る阿呆」の小唄でも知られるようになったのは明治以降のこと。そして戦後になって観光資源として全国にその名を広めることとなった。

Dscn7971 徳島の人口がおよそ26万人、それが阿波おどりの時期には130万人の見物客が押し寄せるという。日本で「踊り」というと、やはり「阿波おどり」をイメージする人が結構多いのではないだろうか。

Dscn7974 その阿波おどり、毎年8月の盆の時期に行われるものだが、ここでは年中いつでも会館専属の連による舞台が開かれている。追加料金はかかるがナマの阿波おどりが見られるとあって、のぞいてみることにしよう。

Dscn8003 演じるのは「阿波の風」連。まずは一節踊りが披露された後、阿波おどりの歴史や踊りの違いについて実演と解説により紹介してくれる。当初はテンポもゆっくりで、衣装もまだ地味だったり、女性も深く傘をかぶり顔を見せないようにするなど、まだまだ昔の背景がうかがえる。

Dscn7988 それが年が経つにつれて楽器も増え、リズムも早くなり、踊りのバリエーションも増える。手と足を前に出してという基本形は変わらないが、「花鳥風月」ということで、ある時はうちわを花に見立てて優雅に、ある時は鳥のように華やかに舞い、またある時は風のように激しく、そしてある時は月のごとくしっとりと・・・と、日本の美を踊りで現すなど、なかなか奥が深いものだ。実際に観賞した時もその使い分けを見つけてみるのもいいかもしれない。

で、「奥が深い」とはいうものの、「阿波おどりの振り付けはとても簡単ですよ。ハイ、じゃあ皆さんもご一緒にやってみましょう」と、その場で両手を上げ、足を踏み出し、リズムに合わせて1、2、1、2とやってみる。基本動作がこれで、あとは手足を前に出すときにちょいとひねってみるとか、踏み出し幅を変えてみるとかいう個人のアレンジ。

そして最後に「せっかく来られたわけですから、どうぞ皆さんも前に出て踊りましょう!」との声。この時50人くらいの見物客がいたが、私もどうぞと誘われる。うーん、そんな人様の前で踊れるようなものではないし、連れがいるわけでもないのだが、逆にいえば知った人がいないから面白いかなとも。そこへ「同じ阿呆なら踊らにゃソンソン」である。

子どもも入れて10数人が舞台の前に出て、まずは手足のステップでリズムをとる。そして例のお囃子が鳴り、連の人の後ろにくっついて舞台上をぐるぐると回る。うわ、結構面白いぞ。

回っているとそれまで解説をしてくれた連の人が私の首にレイをかける。えらい歓迎ぶりやな。

そして舞台を二回りしたところで鳴り物が終わる。結構いい運動になったようで額にも汗が光る。そこで「それでは、本日熱演を見せてくれた方を表彰したいと思います」という声があり、「レイをかけさせていただいた方は一歩前へどうぞ」と。ありゃりゃ、表彰式かいな。

私のほかに神戸からグループで来た学生風の女性、そしてこの春から徳島県内で就職したというお兄さんが表彰された。久しぶりに「表彰状」なるものをいただく。その後少しずつインタビューがあったが、おそらく私の場合は汗をかきながらの熱演が光ったオヤジ・・・・としての表彰かな、と思う。「これからどうされるんですか?」と尋ねられたので「徳島の魚で一杯やりたいですね」と答える。

Dscn8004 この後、「それではこの中から優勝者を選びます」ということで、学生風の女性が見事優勝。記念のミニ優勝旗が授与された。私ともう一人のお兄さんも副賞でオリジナルのてぬぐいをいただいた。いや、正直こんな展開になるとは思わなかった。あまり友人知人には見せたくない踊りだったとは思うが・・・。

Dscn8005 さて、眉山登山と阿波おどりで結構いい運動になったこともあり、少し早いが先ほどのインタビューのとおり、徳島の味を楽しむとしようか。近くが徳島の繁華街にあたるが、さすがに居酒屋が開くには時間が早いようで、その代わりに駅前に戻る。そちらのほうが、比較的早い時間から開いていたはず・・・・。

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徳島散策・1~気動車と水の都

2011年05月01日 | 旅行記G・四国

29日、快晴の徳島駅前に降り立つ。ここから夜まで散策ということであるが、徳島の観光名所について予習をしてきたわけではない。初めての散策ということで観光地図片手にぶらつくことにする。

まず向かったのは徳島中央公園。駅のすぐ裏手にこんもりとした丘があり、こちらが徳島城の本丸跡だという。博物館もあるというので行ってみることにする。

Dscn7903 駅前の道路から公園への近道として、歩行者専用の跨線橋がある。ちょうど徳島駅の構内を見渡すことができ、駅の裏手に停車している気動車も観察することができる。新旧いろいろな形式の車両があるが、ふと「日本で唯一"電車"が走っていない県だったな」ということを思い出す。

Dscn7908 徳島城は蜂須賀氏の居城であり、北を助任川、南を寺島川に挟まれた中洲に築城されたとある。寺島川というのがあったかいなと思ったが、現在のJRの線路がまさしくそうだという。現在は石垣と表御殿の庭園を残すくらいだが、地元の人たちがのんびり散歩したりジョギングしたり、ベンチに腰かけてのんびりしたりという憩いの場になっている。屋敷風の建物である博物館では蜂須賀家に伝わる書画の数々や、当時の阿波国の地形図や、文献をもとに作られた徳島城のジオラマなどが展示されており、徳島の近代史が一通り理解できるようになっている。

Dscn7910 本丸のあった城山のふもとにはSLが展示されていた。小ぶりながら駅舎とトンネルの入口もこしらえられており、ちょっとしたモニュメントになっている。

Dscn7915 そこではちょうど3匹の猫が日向ぼっこ。近所の子どもが餌をやっており、通りがかる人も頭をなでていく。何とものんびりした光景。

Dscn7918 このあたり、ちょうど徳島駅の裏側にあたる。先ほど見た気動車も間近にあり、お好きな方には結構たまらないスポットかと。うーん、気動車に乗ってどこかに出かけたくなってしまう。

Dscn7900 もう一度駅の表側に回る。時間的にもそろそろ昼食どき。昼食はやはり徳島ラーメンかな。ということで、以前にも来たことがある駅前すぐの「麺王」へ。醤油とんこつベースの濃厚なスープに、博多流の細麺、固めでいただく。人気の店のようで私が行ったときはほぼ満席状態。

腹ごなしを兼ねて今度は新町川のほうに歩く。親水公園として水を使ったオブジェなどもあり、こちらも市民の憩いの場となっている。

Dscn7948 その一角に「ひょうたん島周遊船」という看板。何でも30分の遊覧船ということで、料金は保険料名目の100円のみ。ソファーが並ぶ小型船がもやってあり、面白そうなので乗ってみることにする。

Rscn7934 徳島は「心おどる水都」というキャッチコピーもあるとか。四国三郎・吉野川を中心に、その支流が作り上げた三角州にある町。「ひょうたん島」というのは、先ほどの助任川、そしてこの新町川で囲まれた中洲がひょうたんの形に似ていることから呼ばれているそうだが、ここまで「水の都」だったとは意外である。

Dscn7928 この「ひょうたん島」と外との間は大小19の道路橋、2本の鉄道橋で結ばれている。周遊船は水しぶきを上げながら、次々とその橋の下をくぐっていく。放送などで橋の紹介があるわけではないが、東京の隅田川、大阪の大川の遊覧船とはまた違った面白さだし、橋のすぐ下をくぐる迫力もなかなかのもの。川の上から見る街並みというのもまた新鮮な感じがする。

Dscn7942  また、河口近くにはヨットハーバーがあり、まだマリンスポーツの季節ではないがずらりとヨットが並ぶ様も情緒ある。ひょうたん島の一周30分の航路はあっという間に過ぎたような気がする。これ、特に夏などは川涼みとしてよろしいんではないかな。

Dscn7937  一周して新町川の水際公園に戻り、この後は徳島のシンボル、眉山に登ることにする・・・・。

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