まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

うどんフリークとともに讃岐うどんに舌鼓

2011年05月12日 | 旅行記G・四国

中2日おいての紀行文執筆です。うーん、こんな感じでダラダラと書き続けるのが果たしてこれを読んでいる方に退屈な思いをさせていないかというのが気にかかるところです・・・。

さて、前の記事では5月3日のことを書いたが、今回は1日空いた5月5日のことながら、再び高松にいるということでこちらの記事を。

5日は高松・レクザムスタジアムでの四国アイランドリーグ観戦であるが、前日宿泊の今治から高速道路で高松中央インターまで移動してくる。そこで合流したのが、この日の観戦をご一緒することになるI氏。もともと高松に自宅があるのだが現在は仕事の関係で松山に在住。週末には奥さん、お子さんともども高松に戻って過ごすこともあるとかで、この連休は4、5日と高松で過ごされたとか。で、5日に松山に行く途中で時間が取れるからと、ご一緒することになった。

I氏については前の記事で、熱烈なロッテファンであり、「混戦」の要素を強く持つ人という紹介をしたのだが(実はこの8日、松山で行われたヤクルト対広島の首位決戦を観戦し、見事に9回時間切れ引き分けという試合に立ち会ってます)、もう一つの顔が熱烈な「讃岐うどんフリーク」である。これまでにも何回か香川で会うたびにいくつかのうどん屋に案内していただいたものだ。

高松中央インター近くのコンビニで合流。奥さんとお会いするのも何年ぶりだろうか。神戸でオリックス対ロッテ戦の観戦でご一緒して以来かな。その時は小さかった上のお子さんも今は小学生。かすかに私のことも覚えてくれているようだ。

ナビ代わりにI氏が私のクルマに乗り込み、奥さんがI氏のクルマで後ろからついてくる。「野球観戦までに2ヶ所行くよ」ということで、助手席から道の指示が出される。道幅の狭い田園地帯にさしかかる。「ここも久しぶりに来るがなあ、結構家が増えたな」と。水田をつぶしたとおぼしき新しい分譲住宅の幟も目につく。

Dscn8334 そしてやってきたのがプレハブの建物。「穴吹」である。I氏はうどんフリークとして、そしてうどんのフォーラムを通して奥さんと知り合ったというエピソードを持っており、会社の組合の会報にも紹介されたのだが、その編集者が取材に訪れた際に舞台となったのがこの「穴吹」。

「さんちゃん(I氏は私のことをこう呼びます)、ここって前にも来たっけ?」「ええ、ここは印象深いところでしたよ。特に私の相方にとっては・・・・」

かつて、「時刻表検定試験」なるものを高松で受験しようと、1泊ツアーを組んでこのブログでもおなじみの大和人さんと連れだって讃岐の地に降り立ったことがある。その時に1日目のナビをお願いしたのがI氏で、その時に連れられたうちの1軒がこの「穴吹」であったのだ。その時の店主の応対というのが非常に印象に残るもので、「天ぷらの恨み」とかいう形で大和人さんがいまだに「香川のうどんといえばなあ・・・」と話題にするほどのものである。

Dscn8336 ちょっとぶっきらぼうな感じの店主。I氏の勧めにしたがってひやあつの2玉入りを注文。だしは自分でかけて(ちょうどタケノコ入りのだしもあり)、天ぷらを発泡スチロールの器から自分で取る。大和人さんが未だに話題にするのはこの天ぷらをめぐるやり取り。

それを持って庭先のベンチでいただく。I氏も奥さんも2玉取る。お子さんもちゃんと1玉、それに天ぷらにいなり寿司を美味しそうに食べ、うん、ちゃんとこの年から後継者を育てているなと感心する。そうする間にも他県ナンバーのクルマが入ってきたりする。

あ、会計の時には自分でうどんの玉数と食べた天ぷらの数は正直に申告ね。

Dscn8338 一時は本当のブームで話題になった讃岐うどん。昨今はブームも落ち着いたかと尋ねると「高止まり」とのこと。他県ナンバーが朝早くからクルマで乗り付け、長蛇の列をなす光景はいまや当たり前で、新鮮な話題とは言えないらしい。こちらの「穴吹」などまだ静かなものだとか。それにしても近所に家が増えたらしいが、こういうところに建つ家を買う人は「穴吹」のことは知っているのかな。「穴吹」のうどんが食べたくて近所に家を購入したとなればまさに「恐るべしさぬきうどん」の世界。ちなみにI氏の自宅の近所にはさほどうどん屋はないそうで・・・。

ここからは球場のほうに向かうということで、野球の時間は子どもを別のところで遊ばせるということで奥さんとお子さんとはここで一度お別れ。

Dscn8343  I氏と二人して向かったのは国道11号線、中央には高松自動車道の高架橋が渡っているところ。国道沿いのスポーツクラブの「地下」にあるのが「あたりや」というところ。このスポーツクラブ、どうみても前身はパチンコ屋ではなかったかという建物で、「よくあるよね、パチンコ屋の横に小腹を満たすためのうどん屋とかラーメン屋って」と私がいうと、「いやいや、そういう片手間のものじゃないのよ。ただ店が小うるさいというか・・・」と。

Dscn8340 さてやってきた「あたりや」。入口には「必ず人数分を注文ください」という看板。そして扉を開ける。セルフサービスだが「こちらが『何にしますか』と聞いてから注文してください」「代金は後払いです」などとこまごました注文書きが見られる。とは言うもののレジに立つ店員は結構愛想よく接客している。I氏が言うには「奥でうどん踏んでる親父おるやん。あの人しかおらん時はほんまに無愛想で物言わんし、だから小うるさい看板が多いみたい」とのこと。エラソーにしているわけではなく口下手だということらしいが・・・。

Dscn8341 こちらでもひやあつを注文し、ガラス戸に入った天ぷらをいただく。先の「穴吹」はどちらかといえばやさしい感じの麺であったが、この「あたりや」は実に歯ごたえがある。こういうコシの強いのが「讃岐に来たなあ」と実感させられる。なるほど口下手かもしれんが味はいいぞ。

こちらもツルッといただいて気持ちよく勘定。出た後でI氏、「口の中にほんのり、いりこだしの香りが残っているでしょ。この、後に残るのが天然のだしを取っているということでこれが讃岐の味なんやね」と。なるほど、化学調味料ならその時は旨味を感じるが後に残ることはない。麺にうなり、だしにうなり、いやこれはよろしいですな。フリークも久しぶりの味だったようで満足のご様子。

結局2店、これで昼食には十分である。久しぶりに回った讃岐の製麺所タイプのうどん屋であるが、やはり美味かった。骨付鳥も悪くなかったが、やはり讃岐といえばうどんに始まり、うどんに終わる・・・・?

コメント