まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

ニュース記事より

2007年02月07日 | ブログ

日曜日に西新井大師で祈願をしてもらったばかりというのに、月曜と火曜が体調を崩してしまい会社を欠勤・・・って、祈願が足りないのか日頃の不摂生なのかはさておくとして、布団にふせった2日間。

さて、時折テレビでニュースなど見ていたのだが、気になったニュースが二つ。

一つは、柳沢厚生労働大臣の「子どもが二人いるのが健全」発言が問題になっていること。

結婚年齢の平均値を上げ(いや、結婚していない人の場合、「結婚平均年齢」の母体にカウントされることはないと思うのだが・・)、少子化の元凶をつくる一翼を担っている私としては、「やはり子ども二人というのは健全なんだろうな」と妙に納得してしまう。だって二人の夫婦から子どもが二人産まれなかったら、次の世代は人口が減少するのは当然だし。また、「夫婦と子ども二人」というのが、今の行政の「モデル世帯」で、あらゆる場面でこの「モデル世帯」でのシュミレーションというのがなされているし。

ただ、それが「子どもが二人産まれない」という現状があるからこそ、少子化対策とか、将来の年金の危機が叫ばれているわけであって。

だから、柳沢大臣の発言は、その場面とか、いろんな環境の下にいる家族のことを考慮していないとか、「もうちょっとマシな言い方せえよ!」という突っ込みはあるにせよ、別に100%間違ったことを言っているのではないと思う。それを批判する野党は、どうしてほしいのか。「子ども二人が健全と言ってるけど、アンタ何もやってないじゃないの!」「少子化だからこそ、年金をどうするか真剣に考えていないじゃないか」という批判ならわかる。でもそうじゃないでしょ。言葉尻だけとらえて騒いでいる。もっというなれば、子ども一人、いや子どもがなくても今後の社会がどう「健全に」運営されるかのモデルプランを出して批判すべきでしょう。そういう言い方をせえよ。人口が今の半分くらいになれば、地球環境への負荷も抑えられ、住みやすい社会が実現できるという説もありますしね。そういう研究をしてる学者先生の説でも何でも引用してくればいいでしょう。

・・・もう一つ気になったのが、千葉県で観光キャンペーンの一環として久しぶりに運転されたSL列車の撮影で、線路に身を乗り出すとか、線路に腹ばいになってカメラを構えたとかで、緊急停止が相次いでいるというもの。

線路に腹ばいになって・・・って、どんなヤツなんだろう。よほど何かの写真集とか、危険地帯で身体を張って決定的瞬間を捕らえようとするジャーナリストとかの影響を受けた人なんだろう。そりゃ、緊急停止もするわな。でも、こういう意図的な行為で列車を止め、多くの観光客に迷惑をかけたのに逮捕も事情聴取もされないというのはどういうことなのだろうか。こういうのを威力業務妨害というのではないのか。日本ではそんなことはあり得ないが、国によれば線路に侵入しただけでも「列車転覆を謀った不届きな行為」ということで、軍隊から一発で銃殺されても文句は言えませんで。

こういうことをするから、鉄道ファンというのは世間から冷たい視線を浴びるのであって、事実、そのニュースでも、他の事例として「餘部鉄橋に群がって集落の静かな秩序を乱すマニアたち」という、そういう見方で伝えられていた。線路に腹ばいになった人は鉄道ファンじゃない、という反論もあるだろうが、世間はそうは見ていないということ。

本当、どうなんだか。

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西新井大師

2007年02月04日 | まち歩き

今日2月4日は立春。旧暦ではこの日から1年の始まりの春ということである。

P2040824今日は西新井大師に出かける。そういえば同じ区内に住んでいながら、こちらもまだ参詣したことがなかった。というわけで東武の西新井から大師線に乗り、大師前駅に向かう。西新井駅には大師線専用の改札口があり、大師前に向かう乗客のきっぷはここで回収される。乗ること2分足らずで、大師前駅着。小さな終着駅をイメージしていたのだが、1面きりとはいえ広々とした高架ホームである。そのくせ、自動改札もきっぷ売り場もない(逆に大師前駅から乗った客は、西新井駅での専用改札口をくぐる前の券売機で乗車券を買うことになる)不思議な駅舎だ。

P2040829 歩くとすぐに参道に出る。短い参道であるが、草だんごやらだるまを並べる店が多い。だるまが有名なのだろうか。これは後でわかったことだが、だるまは「七転八起」ということと、厄除けの力があるということで、厄除け大師には欠かせないアイテムということらしい。あとは、大願成就すればだるまに目を入れるなどということもする。

P2040831 ただ、この「だるまに目を入れる」というのは、今や「障害者差別」に当たるらしいですな。目があるのが完全な状態で、目がないのは不完全→視覚障害者を差別しているとかね。もっと極論をいえば、だるまには手足がない。だからだるまの存在自体も障害者差別だ・・・という主張もあるそうだ。それは違うだろう。だるまのモデルとなった達磨大師は、長年にわたり座禅を続け、悟りを得たという。そのエピソードにあやかって、願掛けをし、また自分でも努力にあいつとめ、その結果大願成就を果たしたということを喜ぶ一種の宗教的な行為ではないのか。それを、表面だけを見て「差別だ」というのは、物事の由来やら本質をわかっていない人のいうことではないだろうか・・・。まあ、今日はそのことをどうのこうのいう記事ではないので、これ以上は何もいわない。

P2040830 この西新井大師、弘法大師がこの地で疫病に苦しむ人々を救うために十一面観音像を彫り、祈祷を行ったところ、涸れた井戸から水が湧き出て疫病がただちに平癒したとか。その井戸がお堂の西側にあったことから、西新井という地名になったとか。それだけ弘法大師とは縁の深いところである。ただ本堂は消失してしまい、現在の本堂は昭和の時代に再建されたとか。ただ、お堂は最近のものとはいえ、多くの信仰を集めたスポットであることは間違いない。実は昨日の節分では、先に登場しただるまを火にくべて供養をしたり、ここでも大掛かりな豆まきが行われたりで、大勢の人で賑わったとのこと。

それは節分のこととて、普段は時間を定めて、本堂に護摩壇を置いて、護摩木に火をくべての「お護摩」が行われる。私も受付で名前と願い事を用紙に記載し、祈願料を払って本堂の中に入れてもらう。会場はびっしりで、それだけ多くの人たちの信仰を集めているようだ。

P20408342 護摩壇に火がくべられ、太鼓や鐘の音にまじって経典が読み上げられる。30分くらいの読経で「お護摩」は終了。そして地下の部屋に案内されると、先ほど申し込みをした護摩札が、名前の五十音別の棚に並べられている。あれだけの申込者の名前を達筆で書き上げてしまうのだから早いものだ。祈願料によって大きさが違っており、私は最もお手軽なものであったが、それでも「尺二(一尺二寸)」というサイズだから、結構な大きさである。何はともあれ、「心願成就」に向けてのお守りだ。

P2040839 西新井大師は花の寺としても有名。この時期は早くも寒桜に白梅が開いていた。大師の立派な瓦屋根と、青空によく映えた光景。本当の春の訪れも、そう遠くないことだろう・・・。

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節分・豆まき

2007年02月03日 | まち歩き

今日2月3日は節分。やはり豆をまいて、イワシを食べて、恵方巻き食べて・・・という意味で忙しい?日である。

この日は全国のあちらこちらの神社や寺で節分祭が行われている。せっかくなのでどこか行こうかな・・・と思って見ていると、東京メトロの沿線案内で、深川不動尊で節分会があるというのを見つけた。場所は昔ながらの風情の残る深川、門前仲町。そういえば門前仲町・通称モンナカというスポットにも行ったことがないなあと思いつつ、地下鉄東西線の門前仲町駅に降りる。

P2030760駅前に伸びる風情ある商店街。その中に、「みなとや」という。豆菓子・手作りおかきの店を見つける。今日は節分ということで、店頭はもう豆・豆・豆・・・。それこそ「鬼のように」豆が積み上げられている。せっかくなので、鬼とお多福の小さなお面の入った福豆を買い求める。北海道産の「袖振大豆」を使用するというのがこだわりとか。

P2030761さて、深川不動尊である。成田山の不動尊のいわば別院ということで、この地に建てられたのは明治の頃とか。よくニュースで成田山の節分の豆まきの様子が流されるが、こちら深川でも同じように大掛かりな豆まきを行うとか。豆まきが始まるまで時間があったので少し他を回ってから再び境内に来たのだが、もう朝の通勤ラッシュ以上の人出。そのうちに、豆をまく今年の年男・年女たちが本堂での祈祷を受け、一度参道を回ってから、舞台に上る。その間に、係の人が、豆まきを行う「有名人」たちの紹介を行う。その中には、小室哲哉、浜田光夫、淡路恵子、寺泉憲、倉石功、清水宏次朗、そして、王貞治を育てた荒川博・・・とかいうお歴々の名前が。こういう人たちも年男・年女なんだろうか。

P2030795 そういう有名人の名前を聞いて歓声が沸くと思えば、人ごみのためか早くも子どもの泣き声が聞こえる。そして、裃姿の豆まき人たちが舞台に上ると、周りに紙袋やらビニール袋が伸びる。そして、合図とともに豆まき開始。ここからは、もう人ごみでもみくちゃ。誰かがまくたびに、人の塊が右に左に揺れる。歓声とも悲鳴ともつかぬような声が響き渡る。

P2030799ここでの豆まきは、袋に入れた福豆をまくというもの。だからまだそれをキャッチするのに焦点が定まりやすい。私もカメラを抱えていたので右手一本という状況だったが、何とか袋3つをつかむことに成功。3つというのが多いのか少ないのかはわからないが・・・。

P2030767深川不動尊での豆まきを終えた大勢の人出は、そのまま隣接する富岡八幡宮に向かう。富岡八幡宮でも節分の豆まきがこの後行われるので、言ってみれば第2ラウンドか。実は深川不動尊での豆まきの前に一度富岡八幡宮のお参りだけ済ませたのだが、こちらも「門前仲町」という地名の由来になっただけあって、なかなかのスポット。

P2030782 まず、勧進大相撲の発祥の地であるということ。江戸時代に勧進大相撲が初めて行われたのが、この富岡八幡宮の境内だったそうだ。「横綱力士碑」というのが境内の一角にあり、現在の朝青龍に至るまでの歴代の横綱の名前が刻まれた石碑がある。横綱が誕生するとこの境内で土俵入りを奉納するのが恒例という。こういうのを見ると、早く次の横綱(それも日本人)の誕生というのを見たいという気持ちが強くなる。

P2030772 もう一つ有名なのが「富くじ」。「鶴の千五百四十八番」などという、落語のネタにも登場する富くじ。この八幡宮主催で行われたという。そして、この節分祭に合わせて、その名も「富くじ」の配布を行っていた。これがまた長い行列。ハワイ旅行や温泉の宿泊券があたるという。さすがに「鶴の千五百四十八番」とはいかないが、「いろはにほ」を組とした「富くじ」。(残念ながら、何も当たらなかったが・・・)

さらには、測量の神様・伊能忠敬が測量旅行の前には必ず参拝し、旅の無事を祈願したとか。その伊能忠敬を顕彰する銅像が建っている。うーん、これだけ面白いスポットなのに、なんで今まで来なかったのだろうか。江戸の雰囲気、いいじゃないですか。

さて、時間を豆まきの第2ラウンドに戻す。こちらでも年男・年女が豆をまくのだが、いろいろと神事が行われているようだ。うーん、「節分」の行事って、そもそも寺のものなのか、あるいは神社のものなのか。

P2030814ようやく、豆をまく人たちが舞台に登場する。こちらでは先の深川不動尊のように芸能人を呼んで・・・というのはなかったが、一番の注目を浴びていたのがこちらの「赤坂の芸者」たち。この人たちも年女ということで参加するようだ。さて、おしろいをつけているからわからないが、何回目の年女なんだろうか・・・・。(5回目とか6回目だったりして・・・?)

P2030804 このほかにも、こんな人も。オリンピックの中継とか、国技館での千秋楽なんかで、テレビに映るほうの席で金色の扇子を降っているアノおじさん。山田さんっていうんですね。皆が揃いの裃姿の中で、一人だけあのコスチュームで愛想を振りまいていた。

P2030809_1 あとは地味なところで、元巨砲の楯山親方とか。

P2030811 そして豆まき第2ラウンド開始。しかしここでは、豆をそのまままくのである。慌ててバッグから、先ほど「みなとや」で豆を買ったときに入れてもらったビニール袋を取り出す。私のいるあたりは赤坂の芸者衆や楯山親方がいるところなので、どうせならそういう人の豆を受け止めたい・・・と思ったのだが、ビニール袋を出してもなかなか入らないもんですな。またももみくちゃになりながら、ビニール袋に入ったよりも頭やら身体に当たった豆のほうが多いような。これってどうなんだろう?むしろ私が鬼なのか、あるいは都合のよいように考えれば、豆を当てられることで私の中の邪鬼が払われるとか・・・?

P2030817 こちらでの成果は豆20粒ほど。これも多いんだか少ないんだか。まあ、バラで飛んできたからな。でも、投げる角度からすればほとんどが赤坂の芸者衆からの豆だからな。よしとしようか。ちなみに、今回深川不動尊、富岡八幡宮での豆まきで使われた豆は、先ほどの「みなとや」が納品しているとか。

こういう節分を体験するのは初めてだったので、なかなか面白かった。これだけ大勢の人間がもみくちゃになり、一粒でも多くの豆を受け取ろうとするパワー。このパワーがあれば邪鬼なんていっぺんにぶっ飛んでしまうだろうな。この熱気を受け取って、今年も無病息災で過ごせますように。

P2030821 さて、豆まきでパワーを使ったので、せっかくなので「モンナカ」で飲むことにしようか。通りを一つ裏に入ると、なかなかの風情ある居酒屋が並んでいる。その中の一軒「山憲」に入る。魚介類を自分で七輪で焼く店で、店頭には空になったトロ箱、イスは、瓶ビールのケースに板を渡したもの、七輪の煙でいぶされた味のある内装、そして「幻の酒」ホイス・・・。ホタテを殻のまま焼いたのも粒が大きかったし。魚が旨い。値段はそれなりにかかるが、それだけの価値のある、味のある店だ。トロ箱には北海道とか東北など、漁業で有名な地名が書かれており、食材へのこだわりというのがあるのだろう。早い時間に入ったので席があったのだが、結構予約の客もいるようで、後から来た個人客が断られていた。なかなか人気の店なのだろう。このロケーションが下町らしいしね。私もホイスで気持ちよく酔わせてもらった。

P2030820「モンナカ」、いいじゃないですか・・・。また、お台場のスポットから江戸下町情緒まで幅広く備えている江東区というのもいいじゃないですか・・・。そんなことを感じたまち歩きであった。

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