まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第25番「円満院」~近畿三十六不動めぐり・12(門跡寺院、皇子山)

2018年02月26日 | 近畿三十六不動
先ほどまで書いた四国めぐりの記事の次は、近畿三十六不動めぐりである。こちらは今回12ヶ所目ということで、3分の1に差し掛かったことになる。

今回訪ねるのは円満院。大津の三井寺のすぐ横にある門跡寺院である。門跡寺院とは、一般の僧侶ではなく皇族や摂関家の出身者が住職を務める寺院を指す。本来は、宗派の開祖の正式な後継者「門葉門流」を意味するものだったが、いつしか寺の格を表す言葉となった。宇多天皇が仁和寺に入り御室門跡となったのが始まりで、当初は本当に仏門で修行をしていたそうだが、鎌倉時代になると武士が実権を握るようになり皇族や摂関家が経済的に苦しくなったために、跡取り以外の者を出家させ、寺の住職とさせるようになった。寺の荘園で何とか食べていけるというところだろう。以後、門跡寺院は門跡寺院の中で皇族、摂関家出身で継承されるようになる(今はそうした縛りはないようだが)。

現在は17の寺院が門跡寺院として現存しており、有名なところでは仁和寺、大覚寺、三千院、勧修寺、知恩院などで、京都近辺に固まっているのが特徴である。以前に行った延暦寺の麓、坂本にある滋賀院もその一つである。

・・・と、前置きを書いたのは、近畿三十六不動の中には門跡寺院が5つ含まれているのが特徴である。その初めとして円満院に行くことになった。隣接する三井寺にはこれまでも訪ねているが、円満院は初めてである。

円満院は三井寺に隣接することから最寄り駅は京阪石山坂本線の三井寺、もしくは別所(2018年3月からは大津市役所前に改称)であるが、今回はJR湖西線の大津京駅に降り立つ。大津京駅から歩いてもそれほど長いわけではなく、円満院と、そして西国2巡目としての三井寺に参詣して、JR大津駅をゴールとする。この日はゆっくり自宅を出たので、大津京駅に着いたのは11時前。

大津京駅も高層マンションが並び、最近開発が進んでいるエリアである。そこから歩くことにして、まず寄ったのは皇子山球場。滋賀県で最も立派な建物の球場だが、収容人数が15000人ということでNPBの公式戦は普段行われない。例外だったのが、東日本大震災にともなう計画停電のため、西武が所沢の代替としてここで試合を行ったこと。

一方で、滋賀には昨年、BCリーグの滋賀ユナイテッドBCが誕生。新球団の宿命か、前期は西地区4位、後期は西地区最下位に終わった。ユナイテッド球団ができた時、この皇子山球場がメインスタジアムとなるのかなと思ったが、昨年は湖東、甲賀、守山というところを中心に試合を行っていた。皇子山は施設が立派なだけ使用料が高いのがネックになったようで、開幕戦のみの開催となった。まあ、広く滋賀県全体で活動するのは良いと思うが、アクセスがあまり良くない(滋賀はクルマ社会だから別にそれは関係ない、と言われればそれまでだが)のは観客動員の面ではマイナスだと思う。

昨年10月のドラフトでは高卒1年目の山本捕手がDeNAにドラフト指名されたり、2018年シーズンは元巨人の松本匡史を新監督に迎え、前向きな話題もある。今季もまた観戦に行ければと思うので、目の前での勝ち試合を見せてほしい。

また3月4日は皇子山陸上競技場を舞台にびわ湖マラソンが行われる。東京五輪の代表選考に向けた大会の一つでもあり、滋賀に春を告げる大会でもある。ちょうどこの2月25日は東京マラソンが行われ、設楽選手が日本記録を更新する走りを見せ、代表選考に名乗りを挙げたところだ。びわ湖からもそうした選手が出るか期待したいと思う。

市役所前の歩道を歩く。そこには「大津絵」と呼ばれる絵画がプレートとなって紹介されている。大津絵は江戸時代、東海道を行き交う旅人たちの土産物や護符として売られた民俗絵画である。こういうものがあると私が知ったのは最近のことだが、これから向かう円満院には大津絵美術館というのも併設されているそうだ。

大津京駅から1キロあるかないかのところで円満院の看板が出てきた。例によって前置き記事が長くなったので、お参りについては次の記事にて・・・。
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