まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

那智山とまぐろ(2)

2009年01月21日 | 旅行記E・関西

ええ加減にこの文章も書き終えなければならないのですが・・・・。

紀伊勝浦で目覚めた翌朝、駅前から早朝のバスに乗り込み向かうは那智山。那智大社に参詣するのも5年ぶりくらいかな。

P1045023今回は途中の大門坂でバスを降りる。どうせならここから熊野古道を歩いてみよう。まあ寒い時期だから汗だくになることはないだろう・・・・。

P1045026うっそうとした森の中に足を踏み入れると、人の声やクルマの音は遮断され、自分の足音と息遣い(運動不足のためハアハアいう息遣い?)だけが聞こえてくる。昔はもっと険しい道のりだったのだろうが、石段を一歩ずつ踏みしめる。そうすると歩くことに気持ちが集中できるように思えるのだから不思議なものだ。

15分くらい上って、ようやくバスの終点となる広場に出る。那智大社は土産物屋街を抜け、さらに階段を上がっていく。そうしてようやく拝殿にたどり着くと、海のほうから上がってくる風が心地よく境内を吹き抜けていく。ありがたいですな。

P1045030熊野三山の、今回は那智だけということになるが新年の無事を祈願し、やれやれと落ち着く。やはり朝早くの寺社詣でというのは気持ちが改まりますな。

P1045036隣には西国三十三ヶ所めぐりの一番札所である青願渡寺があり、こちらの観音様を拝んだ後、再び階段を降りる。この階段を降りるというのが上るよりつらいところもあり、実は前日の夜に歩道を踏み外して足首をちょっとひねっていたこともあってなかなかしんどい(ならば大門坂を上るなよという話だが)。

P1045043そうしてやってきたのは、日本三名瀑の一つである那智の滝。こちらでも初穂料を納めて中に入り、銘水をいただく。水の一点を見て、その流れが上から下に落ちていく様子を眺めるのも面白い。何かの映画だったかドラマだったか、かつて「この滝を切れ!」とかいうセリフがあったようなのを覚えている。「滝をどないして切るねん」ということになるが、流れのどこかに目標を定めてという心だったように思う。

滝前から山下りのバスで紀伊勝浦駅に戻る。次の列車まで時間があるので、駅に程近い港に出かける。そこでは日曜恒例のふれあい市場が開かれており、観光客で賑わっていた。

P1045055海産物、土産用の菓子などを売るいくつかの屋台が出ている。お客の目当てはやはりまぐろを扱っている一角で、こちらではまぐろの刺身などもブロックで販売している。ちょうどかぶと焼きの無料振る舞いもやっており、買い求めたまぐろ丼と合わせて食事とする。

P1045053トロ箱に入れられたまぐろもいる。まぐろといえば大間のクロマグロがやたらとありがたがられているが、元々近海で獲れるといえばこのくらいのボリュームなのだろう。

P1045061また一尾が新たにさばかれるようで、観光客が屋台に集まってくる。まず内臓を取り出し、血抜きをした後でさばきにかかる。手際よく切り身の形になっていき、「さあこれで何キロ、刺身なら何十人分だよ」と、観光客をその気にさせていく。結局はこれをグラム、キロ単位にさらに切り分けていき、次々に売れていく。

P1045063私も購入してもいいのだが、この後列車に乗るのにまぐろの切り身をぶら下げるというわけにも行かず・・・。結局は加工品に、紀州といえばもう一つ忘れてはならないクジラのたれを買い求める。

P1045077これで紀伊勝浦でのひと時は終わり、後は再び列車の旅である。新宮まで出た後に気動車に乗り継ぎ、今度は紀勢線の東半分を回る。穏やかな熊野灘と険しい山々の対照を感じながら、のんびりとした汽車の旅を楽しんだ。

P10450812日間かけてみて、改めて紀伊半島の大きさを感じることができたし、この半島の内陸部には奥深い熊野の山々もある。関西にまた住むことになったわけだし、この地域にも機会があればじっくり回ってみたいものである・・・・。

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